俳句

俳句は五・七・五の17字、季題(季語)があることからなる短詩である。
有季定型といういい方もされている。
俳句は「季を詠う文学」とも言われ自然を詠うことが基本となっている。
俳句の理解には過去の名句の鑑賞は欠かせないといえる。
俳句会「山火」の創設者・福田蓼汀は、山岳の先駆者であり
代表句として、次の句が挙げられる。


日と月と左右に未明の縦走路

秋風やいただき割れし燧岳

水筒のろろんと鳴りて霧の中

山豪雨全山滝となりにけり

間ノ岳より北岳、左は甲斐駒ケ岳、後方は八ヶ岳



蓼汀逝去の後、「山火」を継承した現主宰の岡田日郎は、山岳俳句の第一人者
であり、「直視」「直感」「直叙」の実践・実現による「徹底写生」を俳句法
として提唱している。「直叙」は「想像や感想などを加えずに、そのまま述べる
こと」であり、「山岳俳句は即物具象によらなければならない」としている。
代表句には次の句が挙げられる。


雪稜の中白刀の奥白根

雪渓の水汲みに出る星の中

小梅尅錐s者白雲まとひ来ぬ

秋の暮力のかぎり山並ぶ



自作の句いろいろ


目に止まる雪の白さやスキー了え

時には周囲の山々に目をやり、また他のスキーヤーの滑りを見ていたりしながら
一日斜面を滑り続けた。ビンディングから靴をはずすために、振り向いてストックで
突くとき夕暮れの雪の白さがそれまでになく清楚であった。


地面より花を覗かせ福寿草
福寿草

落葉の中から花をもたげるように、あるいは地面から花を覗かせるように咲いている。
まだ辺りは冬枯れ、福寿草だけが一足先に春を告げているようだ。




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