◇-「遊歩俳句大会」作品その11-前川整洋(11/28-19:37)No.109
109 | 「遊歩俳句大会」作品その11 | 前川整洋 E-mail | 11/28-19:37 |
俳誌「俳句界9月増刊号・遊歩俳句大会作品集」から各県ごとの掲載句で、 目に付い数句をシリーズで紹介していきます。一言の句評も書き加えていま す。 静岡県 青田風歩るく速さにて流る………山田幸次郎 「歩く速さ」の風とは、追風でしかもそよ風であろう。吹いているかいない かの風は、青田のわずかな揺れではっきりと認識できる。 愛知県 初つばめ歩く先々転回す………伊井松美 幾度となく燕が、鋭角をなし方向を変えている。その躍動感は春の表れであ り、心が弾んでくるのである。 木漏日の斑背負い歩く登山道………榊原幸江 先を行く登山者が、木漏日を浴びながら歩いている。メルヘンの中へと入り 込んで行く。 |