◇-「遊歩俳句大会」作品その16-前川整洋(1/9-20:15)No.122
122 | 「遊歩俳句大会」作品その16 | 前川整洋 E-mail | 1/9-20:15 |
俳誌「俳句界9月増刊号・遊歩俳句大会作品集」から各県ごとの掲載句で、 目に付い数句をシリーズで紹介していきます。一言の句評も書き加えていま す。 山口県 春風や子山羊跳ねたり走ったり………栗田正俊 動きをよく観察した一句である。子山羊の元気のよさが生き生きと描かれて いる。 徳島県 炎天を来て石室の闇にゐる………椎野千代子 炎天から石室へ入った瞬間、さぞひんやりとしたことか。それを闇と表現し た。闇とは一切を断ち切るといったことなのだ。 「渦の道」硝子直下に春の潮………片岡康雄 四国連絡橋の歩くコースに、海を覗けるガラス窓があるのを、テレビニュー スで見たことがある。渦が目の前であるかのように見えているのであろう。 春の潮で、荒々しさより渦のさまざまな変化の妙味が見られる。 |