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タイトル: 「遊歩俳句大会」作品その16
投稿者 : 前川整洋<mae_sei@mwb.biglobe.ne.jp>Locked!

URL   : 未登録
登録時間:2004年1月9日20時15分
本文:
俳誌「俳句界9月増刊号・遊歩俳句大会作品集」から各県ごとの掲載句で、
目に付い数句をシリーズで紹介していきます。一言の句評も書き加えていま
す。

山口県

春風や子山羊跳ねたり走ったり………栗田正俊
動きをよく観察した一句である。子山羊の元気のよさが生き生きと描かれて
いる。

徳島県

炎天を来て石室の闇にゐる………椎野千代子
炎天から石室へ入った瞬間、さぞひんやりとしたことか。それを闇と表現し
た。闇とは一切を断ち切るといったことなのだ。

「渦の道」硝子直下に春の潮………片岡康雄
四国連絡橋の歩くコースに、海を覗けるガラス窓があるのを、テレビニュー
スで見たことがある。渦が目の前であるかのように見えているのであろう。
春の潮で、荒々しさより渦のさまざまな変化の妙味が見られる。


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