◇-俳句誌「白露」4月号の巻頭句-前川整洋(3/27-21:07)No.133
133 | 俳句誌「白露」4月号の巻頭句 | 前川整洋 E-mail | 3/27-21:07 |
俳句誌「白露」4月号の雑詠欄の巻頭は次の句でした。山の俳句が巻頭句にな ることは稀なことです。 臘月やどの山襞も人棲む地 柿沼茂 「臘月」は「ろうげつ」と読みます。広瀬直人先生は句評で次のように書 いています。 季語の「臘月」は歳時記には“師走”の傍題としてでている。“臘”は、 中国の旧い行事、よろずの神を祝る祭事、“臘祭”から来ているというが、 この句の場合は、それほど関わりはない。ただ、“十二月”とか、“極月” という使い方よりも人の生活につながる、微妙な語感がある。 私の感想としては、山襞には暗い山間が思い浮かびますが、臘月によりほ のぼのとした人の交流が感じられます。季語が巧みに使われた句といえま す。 |