タイトル: 野生鹿の実情
投稿者 : 前川整洋Locked!
URL : 未登録
登録時間:2005年7月30日20時58分
本文:
光岳小屋の居間で俳句を考えていたところ、そこに小屋の主人と団体ツアー
の男のガイドと美人の若いガイド嬢がいて、いろいろと雑談になり、そこで
鹿の話もでてきました。
団体ツアーの男のガイドの人は、本業で丹沢で林業を営んでいるとのこと
です。彼の話では、神奈川県では農業・林業をしている私有地に入ってきた
鹿は捕獲していいそうです。こないだ三匹捕獲したが仔鹿は捕殺する気にな
れなかった、と言っていました。
知床に羅臼町では町中を鹿が散歩するようになり、鹿を追って羆が現れる
状況になっている、とのニュースがありました。町としては、鹿肉の缶詰を
800円で売り出したところであるが、動物愛護団体の猛反発でそれは難し
い、という状況です。
小屋の主人は、鹿を捕殺したところに居合わせ、鹿の刺身をご馳走になっ
たが、まだ温かみのある肉でやだったなあ、とぼやいていました。彼が言う
には、刺身はやはり冷えていなくちゃ、でした。鹿肉は、刺身が最も美味い
とのことです。
自然思想とは、一切の人の手を加えないことです。鹿が増え続け、高山植
物を含む草花、樹皮などを食い尽し、鹿の餌がなくなり、鹿も絶滅して行
く。他方、人間は自然環境を資源として、文化として残していかなくてはな
らない。そこで鹿の捕殺も自然思想である、という思想も成り立ってくる、
ともいえます。聖平の日光黄菅は鹿に食い尽くされ、再生活動のために金網
の柵による一画がありました。現状は捕殺を最小限に抑える努力は行われて
いるようです。
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