◇-アジア環太平洋詩人会議2005その2-前川整洋(11/22-21:28)No.213
213 | アジア環太平洋詩人会議2005その2 | 前川整洋 | 11/22-21:28 |
詩誌『地球』が主催している「地球賞」の『在日コリアン詩選集』(森田 進、佐川亜紀・編、土曜美術出版販売刊)への贈呈と森田進氏、佐川亜紀氏 の受賞のあいさつなどがありました。前夜祭では在日朝鮮人の人たちのスピ ーチや詩の朗読がありました。かつての日本は妙な政策をしたことが、改め て実感しました。国籍もなく暮らす人々の悲哀、祖国への郷愁と誇りなどが 切実に伝わってくる内容でした。外見的には日本人とほぼ同じわけですが、 国籍が違うことが、天地の違いになってしまうわけです。植民地であったこ とが南北朝鮮へと至ってしまったという話もありました。 25年ほど前に韓国のヒュンダイという重工メーカから技術者が勤務先に研 修にきていて、世界で最も使われている構造解析プログラムNASTRANの使い方 を教えたことがあります。当時は日本でもNASTRANのセミナーはありませんで した。そのとき韓国語で茶はチャーであると聞き驚きましたが、一般的に韓 国の技術者は英語と日本語ができることにも驚きました。文化レベルはわが 国に劣らないほど高いといえます。 詩人の長谷川龍生先生は2年ほど前に、日本の終戦記念日、韓国の勝戦記 念日に合わせて韓国を旅行されましたが、そのときいろいろと韓国の実情を お聞きしました。中央アジア系の人も多い、若者は礼儀正しい、雅楽など古 代日本文化のルーツにあたるものもがある、物価は日本の半分以下、などの ことが記憶に残っています。 何かとギクシャクした日韓関係ですが、現代詩を通しても交流を深めてゆ かなければなりません。 |