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タイトル: 「自然」の概念について
投稿者 : 前川整洋Locked!

URL   : 未登録
登録時間:2006年5月6日17時25分
本文:
山に登っていれば、自ずと自然を思想的に捉えるということが身についてく
るといえます。単純に言えば、「山はいいな」と思うことが思想である、と
いえます。この連休、NHKで北極の氷が融けはじめて、氷の上で狩猟して
いる白熊が、絶滅の危機にあると放映せれていました。この絶滅は自然のな
り行きなのか、人災なのか、はっきりしませんが、何らかの手を打っていか
なければならないといえます。
 ところで、『現代詩と歩んだ「自然」の概念』という評論風のものを書き
ましたが、明治期の詩人で思想家の北村透谷の劇詩『蓬莱曲』に注目して重
点的に書きました。横浜文学学校の合評・講評に提出した後ですが、『蓬莱
曲』についてどうゆう論評がされてきたか、合評・講評の前に知っておいた
方が良いと思い神田で古本をあたってみました。透谷に関する古本はどれも
2000円以上なので、手ごろなものとして色川大吉著『北村透谷』を購入
しました。『蓬莱曲』についての箇所をこの連休に読みましたが、戯曲家と
しての透谷をクローズアップした内容で、私が期待した自然の概念や宗教の
視点からはあまり論じられていませんでした。宗教についてはキリスト教と
仏教が渾然としているという論評は、私の書いたことと一致しているようで
す。透谷の評価としては、天才思想家で、透谷がいなければ島崎藤村もいな
かったかもしれない、と書いてありました。


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