◇-現代詩創作集団「地球」研究会6月10日-前川整洋(6/11-10:13)No.235
235 | 現代詩創作集団「地球」研究会6月10日 | 前川整洋 | 6/11-10:13 |
9日からは山行の予定でしたが、あいにくの天気のようだったので止めに し、踵は完治していないのでほっとしました。また、「地球」研究会にも参 加できたことにもほっとしています。来週末に梅雨晴間があれば、山に出か ける予定です。 現代詩創作集団「地球」研究会が6月10日、北浦和ターミナルビル・カ スタスホールで開かれました。 秋谷豊代表の挨拶の後、石原武氏の同人詩集講評と詩展望の次の談話があ りました。 世界文学はロマンティシズムを理解して、次の文学を企画してきた。理解 してとは否定して、ということでもある。藤村、朔太郎を否定して、西脇順 三郎はモダニズム(象徴主義、シュリアリズムなど)を推進した。誰もがロ マンティシズムには憧れをもっているが、モダニズムの衣装を着ていないと かっこがつかないという面はある。秋谷豊は否定されたロマンティシズムに 呼吸を与えてきた。彼の抒情詩は抒情精神で詩を書くということである。 『地球 141号』掲載詩に対する諸先輩の講評がありました。印象に残 った指摘として、次のことを挙げておきます。 ・ 安易な題名のつけ方が、詩を安っぽくしている。 ・ 自分の位置、作者の位置から探っていない。 ・ 観察者を越えて詩人となれるか。描写中心は饒舌になる。 ・ 登場人物について、どういう人か、作者との関係はなどが曖昧である。 ・ 街の中の木とビルの対比を自然と人工の対峙として捉えているが、街中の 木々は自然であろうか?むしろ人工なのでは。 ・ 外界を伝えるだけでなく、自分の中へ入って行き、内面を見つめるべき。 ・ 結のところで勝負の表現がほしい。 ・ 転がなく平面的、衝撃的な連がほしい。 ・ 「生まれでたことへの嫌悪」との句には疑問がある。リルケは、「生れ た、とは大したことだ」と言っている。 ・ 詩を書いた動機が伝わってこない。詩を書いた必然性が分からない。かか わった感情の起伏が出ていない。 私の詩「忘れられた探険家・松浦武四郎」については大石規子氏の講評が ありました。簡単に書いておきます。 叙事詩となっている。知らない人物を知ることができるように書いてあ る。こういう詩では、どこで自分を出すかが難しい。最後のところ、 文明の進歩に追いすがり 武四郎の思想は 復活への道へと踏み出している に作者の感動があるのであろう。 いつもこういう詩だと、読者は飽きてくる。 |