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タイトル: 「仏像 一木にこめられた祈り」展の再考
投稿者 : 前川整洋Locked!

URL   : 未登録
登録時間:2006年11月25日20時42分
本文:
横浜文学学校のKさんからの宮原昭夫小説集オリジナル年賀状発売の連絡メー
ルに、「仏像 一木にこめられた祈り」展の私の書き込みに対し、「一木彫
の展示なので、木像全般や仏像全般の話とはそのままでは結びつかないので
は?」とのコメントがありました。
 そう言われると、私の書き込みは、「仏像 一木にこめられた祈り」展で
の感想であって、木像全般を言ったものではなく、少々思慮には欠けていま
した。
 半年前の 「最澄と天台の国宝展」では、感銘を受けた木像が幾つかあり
ました。その中に、天台大師像(愛知・瀧山寺)、伝教大師像(滋賀・観音
寺)や聖観音菩薩像(滋賀・延暦寺)がありました。木の素地が出ているも
のは、人の姿かそれに近いものがイメージに陶酔できるようです。聖観音菩
薩像も、観音像としては最も人間に近い姿をしています。ビーナスが彷彿し
てくるような像です。
 木像であっても彩色や漆箔されていれば、金銅仏と容易には見分けられま
せん。如来像や千手観音像は金色や金属的黒光りしていた方が、宗教上の説
得力は大きいようです。
 「仏像 一木にこめられた祈り」展では円空と木喰の仏像が、期待通りの
素晴らしさでした。仏教というより木のアニミズムともいえそうです。


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