◇-絵画と山の景観の観賞-前川整洋(5/24-20:47)No.277
277 | 絵画と山の景観の観賞 | 前川整洋 | 5/24-20:47 |
国立東京博物館でレオナルド・ダビンチの『受胎告知』を見学したわけです が、詩人の宋左近先生が述べているマリアと天使との対決、神と作者との対 決に表出された、氷が裂ける直前の緊張感といったことは伝わってきた、と は言いがたかったとの感想です。もの凄い人出でガードマンがいて、立ち止 まって見てはいられなかったことが、絵以上に印象に残ったようです。ゆっ くりでも視点が移動しながら見ていると、絵画の弱点である2次元性が顕わ になってしまって、絵画の中に入り込めないということのようです。 登山では歩きながら景観を眺めることは、普通にあります。この場合は結 構味わいがあります。3次元の景観を移動しながら見ていても、景観の変化 に不自然さがなく、ダイナミックに絵巻を観賞していることになります。ま た、稜線歩きでは360度、景観に囲まれていることになります。歩いてい ると景観に引き込まれてゆく感じもします。 レオナルド・ダビンチは作品数が凄く少ない、一点への人の集中。観賞は 二の次でも、本物を見たことに満足できるのかもしれません。 |