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タイトル: 国立新美術館・モネ展
投稿者 : 前川整洋Locked!

URL   : 未登録
登録時間:2007年6月15日21時21分
本文:
 今日は、東北山行から帰る予定の日でしたが、2日前に帰宅してしまい、
もっと山に居るべきであったようです。早速、千代田線乃木坂駅にある国立
新美術館のモネ展に行ってきました。
 多くの作品を一挙に見ることで、モネというより印象派は、いろいろ画法
を模索しながら描いていたことが分かりました。ゴッホ風の絵あれば、セザ
ンヌ風の絵もありました。モネならではの絵は、「日傘の女性」(1886
年)、「ルーアン大聖堂」(1893)、「睡蓮」(1907)であろう、
と思いました。
 美の極限表現への感動はありましたが、平日にもかかわらずの観客の多さ
に呆れました。入場待ち時間は約8分でしたが、会場が広いので、ダビンチ
の「受胎告知」以上の人出でした。
 文学からの影響を含めた美術史は次のようです。
ダビンチ 1452〜1519
ツリゲーネフ 1818〜1883
セザンヌ 1839〜1906
モネ 1840〜1926
ゴッホ 1853〜1890
ピカソ 1881〜1973
 ゴッホ、セザンヌは後期印象派ですが、意外とモネが20世紀に入ってか
らも描いていたことになります。1900年以後の「睡蓮」では、かなり踏
み込んだ抽象化が図られています。100点近いモネの作品を見学しての印
象は、ルネッサンス以来の写実主義の、また、19世紀に完成した自然主義
の極地といったことでした。この画法的完成に至った19世紀芸術の呪縛を
打ち破ったのがピカソだ、と岡本太郎は述べています。
 どんなに世の中が近代化しても、19世紀の芸術は不滅といえそうです。
ピカソ展が開催されたならば、人出はどちらが多いの予想がつきかねます。


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