◇-安達太良山-前川整洋(12/16-16:14)No.301
301 | 安達太良山 | 前川整洋 | 12/16-16:14 |
平成19年 10月21日〜22日 安達太良山(1700m)は高村光太郎の詩集『智恵子抄』に出てくる山と して広く知られている山ですが、那須火山帯に属する成層火山で、明治33 年の噴火でできた火山底が沼ノ平です。遠方から眺めると安達太良山が最も 高いように見えますが、山群の最高峰は箕輪山(1728m)です。 登山口に到着した日と翌日、安達太良山の登りましたが、二度とも霧雨で展 望なしでした。山頂の岩塔には登れるのかどうか調べておかなかったので、 登るのに戸惑いました。塩沢温泉への下山路は、沢沿いの道で、少々緊張ぎ みに歩きました。くろがね小屋手前辺りから青空があらわれ、紅葉も満喫と いうほどではなかったかもしれませんが、かなりの紅葉でした。 岳温泉から奥岳温泉まではタクシーで入り、帰路の塩沢温泉から岳温泉まで は、居合わせた登山者の車に頼んで乗せて頂きました。岳温泉から郡山まで は乗り合いタクシーで行くことができました。 深田久弥の「百名山」完登を目指し、ここ10年はほとんど百名山だけの 登山となっていましたが、安達太良山が百山目の山となりました。焦らずに 安全登山を心がければ、完登はできそうです。しかし、登っているうちにだ んだん焦ってきてしまうのが現実のようです。「百名山」を目指している 方々は慎重かつ冷静に行動して下さい。 コース: 二本松 = 岳温泉 = 奥岳温泉 〜 薬師岳 〜 安達太良山 〜 薬師岳ロープウエイ駅 = 奥岳温泉(泊) 〜 薬師岳 〜 安 達太良山 〜 くろがね小屋 〜 塩沢温泉 = 岳温泉 = 郡山 前日に強風と霧雨のなか安達太良山に登ってしまったが、午前5時頃、昨日 と同じ林道を歩きだす。昨日は通り過ぎてしまった分岐を曲がりスキーゲレ ンデの下にくる。草原の縁を登り出す。紅葉の薬師岳は、うす暗闇のなかに あらわれている。道は昨日以上に滑るように感じられる。団体のパーティや 家族連れがどんどん下って来たことが思い出される。 潅木林に入った所では水溜りの道となる。風は強く、木々の騒めきに少々 緊張ぎみとなる。 五葉松平に出る。辺りは開け紅葉の山稜が見渡せ、二本松方面の平野も見 えている。緩やかな登りとなり、6時58分、薬師岳山頂に着く。少し離れ た所にある石の祠に拝礼する。 雲走り紅葉騒めく安達太良山 リゾート地風の五葉松林の木道を行く。木道が尽きたところから潅木林とな り、丸太の段差の坂を緩やかに登る。表登山道との分岐に来る。 潅木林のなかを緩やかに登りだす。潅木林から岩の散らばる砂礫の斜面に 抜け出る。晴れていれば一気に展望が開ける場所だ。岩に付けられた赤丸の コースサインをたどるように登る。風が強く吹きつけてくる。8時30分、 安達太良山山頂に着く。大型ザックを置き、岩塔の登りにかかる。遠くから はこの岩塔が乳首のように見えることから、乳首山の別名もある。左から裏 側に周ってから、積み重なった岩を登りだす。強風に少々ビビッタりながら も頂上に着く。 烈風の岩塔に立つ冬近し 元の岩塔の下に戻って靴の紐を締めいると、山頂標柱に男が二人現われて いた。岩塔へはどちらから登ったか尋ねると、右側からと言っていた。彼ら も、ザックが置いてあるのに人がいないと妙に思った、とのことだった。私 は逆から登ったようだ。少し下った地点で左に曲がり、くろがね小屋に向か う。高山的な雰囲気の広々とした礫原の山腹を下る。 |