タイトル: 会社でのクレームとは
投稿者 : 前川整洋Locked!
URL : 未登録
登録時間:2008年2月16日17時08分
本文:
横浜文学学校の掲示板で、多く書き過ぎとダブルブッキングの批判がありま
した。それをクレームとしたら、週末に副業で社長でもしているのか、との
どういうことなのか分かりかねる書き込みがあったので、次の返信をしてお
きました。
クレームとは苦情のことですが、掲示板に多く書き過ぎとダブルブッキン
グの批判があったわけで、それをクレームとしたまでです。掲示板への書き
込む量ですが、いま話題のYAHOOの運営掲示板では2000文字以内となって
いて、これがグローバルスタンダードともいえそうです。
それから会社の規模にもよりますが、クレーム対応は専門者の仕事で、経
営者が乗り出すことはないと考えられます。経営者クラスがかかわるとなる
と、クレームというより事故か事件となります。勤務先では熱と流れの解析
を担当していますが、解析依頼の3割くらいはクレーム対策のものです。ク
レームでの問題点を改善することが技術の進歩にもつながるわけです。
余分な話となりますが、8年くらい前に2年間、大型ポンプ開発の部署に所
属したことがありますが、ポンプのクレームには、重大な順に次のようなこ
とがあります。
1. 羽根車の破断
2.揚程不足
3.効率不足
4.吸い込み性能不良
5.締め切り運転時の動力オーバー
6.部分流量運転における騒音や振動
7.据付けた構造物との共振による振動
8.メカニカルシールの加熱(高圧ポンプなどの場合)
技術の進歩により、1と2はまずないといえますが、大型ポンプでは4の
リスクとは背中合わせといえます。性能が上げると流速が上がりキャビテー
ションという泡立ち現象が発生するからです。日本の人工衛星が落下してし
まい、原因究明に海底から引き上げたことがありました。そこで分かった原
因は、インデューサ(加圧の羽根車)でのキャビテーションが原因だったと
いうこともありました。羽根の先端ではキャビテーションは起こるものです
が、どこまでが許容できるものかを予測する技術を、各メーカが競っている
ところです。
経営者までがかかわらなくてはならないクレームは、会社の存亡にかかわ
ってしまうわけで、これはクレームという言い方では片づけられないようで
す。経営者は、クレームを起こさない、起こしても対応できる人材配置、組
織構成を推進することが仕事といえそうです。
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