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◇-聖岳・赤石岳・荒川岳縦走-前川整洋(10/7-12:23)No.337


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337聖岳・赤石岳・荒川岳縦走前川整洋 10/7-12:23

平成20年 7月26日〜8月1日
聖岳・赤石岳・荒川岳とも2回づつ登っていますが、百間平には行っていなかったことと、赤石岳と荒川岳に登ったときは、まだ俳句を作っていなかったということから、これら三山を縦走することにしました。
百間平は期待以上の三千メートル級の別天地でした。赤石岳と荒川岳の360°の展望も豪快の一語に尽きました。
 近年は二軒小屋までリムジンバスは入るようになったので、かつてほど困難な山域ではなくなっています。今年は井川駅近くでの土砂崩れで、路線バスが運行中止だったので、伊那谷の平岡から入山しました。
コース:
 平岡駅(泊) =  便(たより)ヶ島 〜 薊畑分岐 〜  聖平小屋(泊) 〜  薊畑分岐 〜  聖岳  〜 兎岳 〜 小兎岳 〜 中盛丸山 〜  百間洞山の家(泊) 〜 赤石岳 〜 大聖寺平 〜 荒川小屋(泊) 〜 前岳 〜 中岳 〜 悪沢岳 〜 千枚岳 〜 分岐 〜 二軒小屋ロッジ (泊)= 静岡駅

 平岡駅には温泉ホテルが併設されていて、三年前の光岳・聖岳縦走のときと同ようにこのホテルに泊まった。翌朝は5時50分、タクシーで出発。1時間10分ほどで登山口の聖光小屋に着く。登りだしてすぐに沢沿って水平に進んでから沢に出る。ロープに吊るされた金属製の籠に乗り、ロープを引っ張り沢を渡る。かなりの力仕事であった。対岸にいた二人は歩いて渡ったが、一人は足を濡らしてしまったとのことだった。
 造林小屋を過ぎてからは、針葉樹林のなかの急登がつづく。雷雨が降り出すが、雷鳴は頭上ではないようなので、そのまま歩く。午後1時40分、薊畑分岐に着く。雨は止んだが、ガスの中である。
 路線バスが運行中止にもかかわらず、聖小屋は満員に近い状態だった。
 翌朝は4時48分に出だす。昨日の薊畑分岐を過ぎる。岳樺もなかの急な登りから森林限界に出る。兎岳のきりりとした山容が見えた。小聖岳に着く。崖伝いを進み、広々とした斜面を登り、7時31分、聖岳山頂(3013m)に着く。ガスのなかで今回も展望はなしだ。まだ、奥聖岳に行っていなかったので、奥聖岳に向かう。ゆるやかに下り、奥聖岳山頂(2978m)に着く。山頂らしからぬ山頂であった。聖岳山頂に戻ると、赤石岳が見えていた。
     いつの間に夏雲払ひ赤石岳
兎岳に向かう。稜線伝いを歩いていると、潅木に遮られ道がなくなる。前の中年女性の二人連れはそのまま行っているので、強引に前進する。女性二人と初老の男性が立ち止まっていた。ガレ場を私が偵察して、踏み跡はあるが道ではなさそうなので、全員が反対側の急斜面を下る。まもなく登山道と合流した。鞍部から兎岳への急坂を登る。ふり返ると聖岳の稜線から直角に曲がっている道が見え、そこで道から逸れたと分かった。兎岳山頂の展望はガスでなし。
小兎岳の登りも急坂であったが、山頂は晴れわたっていて、聖岳と赤石岳を目の当たりにすることができた。
    夏空や聖赤石岳ならぶ
中盛丸山への登りもなかなかの急坂であった。中盛丸山を越え、大沢岳を巻く道に入り、3時01分、百間洞山の家に着く。山奥の奥といった所であるが、こざっぱりした山小屋であった。
翌朝は4時50分に出さす。這松の岩塊地帯を登り、這松林の平坦地で出る。ここが百軒平であった。日本庭園風である。正面に赤石岳、左側に中央アルプスが拡がっていた。
    日盛りもしつとりとして百軒平
 稜線伝いを登る。ふり返ると兎岳、小兎岳、中盛丸山、大沢岳とユニークなピークが連なっていた。岩塊斜面を登り、平坦地に出る。稜線伝いを行き、7時21分、赤石岳山頂に着く。登山者で一杯である。南アルプスがほぼ全山、北岳は間ノ岳の陰であるが、見渡せた。
   炎天下重くゆるやか聖岳
 今日は荒川小屋、明日は二軒小屋ロッジに止まる予定である。


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