タイトル: 「白露5月号」の山の俳句
投稿者 : 前川整洋Locked!
URL : 未登録
登録時間:2009年5月4日16時31分
本文:
ゴールデンウイークは4月30日から二泊で天城山縦走をしてきましたが、
連日晴天でした。とりわけ登山での晴天は、代えがたい恵みです。寒くも無
く、暑くも無く、登山日和でした。
鶯や渓へ分かるる小田の畦 富山 木田敦子
「分かるる」で絵画的なイメージが鮮明となり、鶯の鳴き声が加わり、まさ
に春の味わいとなっている。
桑ほどくころか遠嶺のむらさきは 岡山 笹井愛
「遠嶺のむらさきは」は、空気の澄んだ秋にしばしば見る景であるが、掲句
からは寒さを感じる春の日もこのような遠嶺が見られる、ということであ
る。
紅梅やこまやかに降る山の雨 金沢 山上薫
小雨のなかの梅は、メルヘンティックであるが、山であることでそのことが
強調されている。
春の雷島山の肩ゆるびたる 西宮 松野美津子
春の雷で山の稜線も強張って見えそうであるが、それが島となると掲句の趣
となるのであろう。
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