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タイトル: 「白露7月号」の山の俳句
投稿者 : 前川整洋Locked!

URL   : 未登録
登録時間:2009年7月6日07時42分
本文:
梅雨真っ盛りで、連日のように雨ですが、歩行距離の長い通勤を気合をいれて歩い
ています。他方、夏山登山の訓練にもなると思うと、自ずから力がはいります。温
暖化の影響もあるのか、一昨年、昨年と、夏山では天候に恵まれました。

   月山を真向かひにして斑雪   日野   廣瀬悦哉
周知のように月山は独立峰なので、「真向かひ」で鮮明にイメージが湧く。この表
現には、霊山の趣きも含まれているのであろう。

   浮きさうな嶺の連なり遅桜   山梨  長田群青
「浮きさうな嶺」と抑えた表現が、むしろ横雲がかかっている、南アルプスであろ
う連峰を浮かび上がらせている。遅桜が景観を和らいだものにしている。

   しづくして落葉松の芽のひとつひとつ  東京  柳田洋美
北原白秋の「落葉松林」での哀愁をおびた世界が想起されてくる。白秋の詩が大景
であるのに対して、繊細な一こまといえよう。


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