タイトル: 反戦俳句
投稿者 : 前川整洋<maekawa.seiyo@ebara.com>Locked!
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登録時間:2003年4月12日10時42分
本文:
パソコンが故障してしまい、2週間ほど使えない状態でしたが、なんとか
復旧しました。デスクトップ型なので、大型ザックで背負って電気店に運び
ました。電気店での点検では問題なしでした。インターネットを接続すると
起動ができなくなることも、考えられるとのことでした。昨日(4/1
1)、再び大型ザックに背負って持ち帰りました。
Windows XPの画面が、立ち上がってからストップしてしまいます。一度イ
ンターネットの接続をはずして起動してから、再度起動すれば起動できまし
た。反戦メッセージを掲示板に書き込んでいたことから、一瞬、CIAの妨害工
作かと、脳裡をよぎりました。これは冗談にしても、今回のイラク戦争は情
報の把握とかく乱が、アメリカの一方的な優勢をもたらしたといえるようで
す。
イラク戦争はフセイン政権の意外な弱体さもあって、早期終結に向かって
いるようです。改めて戦争のない世界を祈ります。反戦俳句について振り返
ってみました。
俳人の飯田龍太は、私の所属している俳句会「白露」の前身である「雲
母」を主宰していました。代表作には次のような山の句もあります。
山河はや冬かがやきて位につけり
飯田龍太は反戦俳句について、次のように述べています。
兵隊が七人海へ行進す 白泉
銃後といふ不思議な町を丘で見た 〃
戦争が廊下の奥に立ってゐる 〃
これらの渡辺白泉の諸句は、季の有無にかかわりなく、いきなり、胸に突
き刺さってくる。さらに言えば、俳句という意識さえ忘れさせる激しい句
だ。
白泉と同じように、秋元不死男は新興俳句の弾圧から投獄の憂目をみた。
降る雪に胸飾られて捕えらる 不死男
捕えらる傘もささずに眼に入る雪 〃
獄へゆく道やつまづく冬の道 〃
飯田龍太の句評は続く。
秋元不死男の悲痛凄惨な諸作のよって来たる時代の恥部と暗部を、有無を
いわさず読者につきつける。しかも一見飄々とした風貌をみながら、辛辣さ
は無類。たいへんなものだ。
私は、感情を極力抑えた俳句特有の表現が、戦争の冷酷さをクローズアッ
プしていると思えました。
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