◇-御指導有難う御座います-福山人(8/23-23:23)No.80 ┗酸性雨俳句の再検討-前川整洋(8/24-10:27)No.81 ┗病葉:わくらば・わくらは-福澤(8/24-14:05)No.82
80 | 御指導有難う御座います | 福山人 E-mail | 8/23-23:23 |
前川様 fukuこと、また福山人こと、福澤輝雄と申します。 授業料も払わずして、よくも今日迄添削指導を受けていたものだと、己の図々しさ に恥じ入って居ります。 またこの度は、本掲示板にて私の作句をお扱い下さった事、何か晴舞台にも登ら せて頂いた気持ちでも有ります。有難う御座いました。 さて、この度の私の作句は2句でした。何時もそうですが、数句纏めて投稿して 教えを頂いて来ましたが、改めて読み直して見ますと、全部で一つの物語にしてい るやに思えて来ました。本来なら1句で総てを表現しなければいけないのではと思 うに至りました。 教えを頂いた身で有りながら僭越では有りますが、添削して頂いた1句目では “病葉”と“夏”で、季重ねになっていると思いますが如何なものでしょうか。 そこで、 原句:病葉や日光の山に酸性雨 添削句:病葉を見かける山の夏深し 推敲して:病葉の目につく山に踏み入りて としたら如何なものかと思い至りました。 2句目ですが、私は酸性雨の凄まじさを詠み上げたかったのですが、頂いた添削 句では、主語が巨木で、受動体のようになっているやに感じました。 そこで、 原句:酸性雨古木巨木を朽ち倒し 添削句:酸性雨に巨木も倒れ夏の果て 推敲して:酸性雨巨木も倒す夏の山 としたら如何なものかと思い至りました。 お時間お有りの節にでも更なる指導を頂ければ幸いに存じます。 |
81 | 酸性雨俳句の再検討 | 前川整洋 E-mail | 8/24-10:27 |
記事番号80へのコメント 福澤様 掲示板への書き込み有難うございます。俳句界では、優れた句を作ることと、沢山 作ることが求められている現状です。福澤さんの作句ペースは、かなりのもので、 素人レベルということと思いますが、3年で山岳俳句完成域に達すると豪語されて います。それも可能なのかもしれません。 原句:病葉や日光の山に酸性雨 添削句:病葉を見かける山の夏深し 推敲句:病葉の目につく山に踏み入りて 原句:酸性雨古木巨木を朽ち倒し 添削句:酸性雨に巨木も倒れ夏の果て 推敲句:酸性雨巨木も倒す夏の山 環境問題の俳句も、時代の潮流としてこれから多く作られていくべきとは思いま す。しかし、俳句にはそういう伝統はあまりなかったので、難しいことが多くある ようです。 fukuさんの再検討句についてですが。 1句目の病葉は「やまいば」と読むと思いますが、夏だけのものであるならば、f ukuさんの推敲句で良いことになります。 2句目は微妙な問題で、俳句愛好者のいろいろな議論からでないと、結論がだしず らいようです。プロの俳句の先生は、一応に擬人法は、その必然性が無い限り避け るべき、との考えです。なぜかというと。 @ 主観的になる A 作意的になりがちになる B 飛躍が大きくなりすぎる 推敲句は擬人法的になっています。「酸性雨は、意思をもって木々を朽ち倒してい るのではない」、「酸性雨をだしている人間が倒していることになる」、などの裏 側の問題まで投げかけることになりかねません。情景を描写し、裏側はそれぞれの 読者の意見に任せたほうが余韻の広がりがあるかもしれません。 それから、「1句ですべてを表現する」、「数句でストーリーにする」、とケース バイケースであった方が、読者はいろいろ味わえます。 |
82 | 病葉:わくらば・わくらは | 福澤 E-mail | 8/24-14:05 |
記事番号81へのコメント 前川様、早速の御指導有難う御座います。 >3年で山岳俳句完成域に達すると豪語されています。 いえいえ、そう云う事では無く、『石の上にも3年』で、駄作を連発していれば少しはモ ノになるカモの意で御座います。 “病葉”は先頃求めた『ハンディ版入門歳時記―大野林火監修―(角川書店)』に夏の季語 として載って居りました。 夏の時期、湿地帯歩き等を致しますと、樹木の一部が部分紅黄葉しているやに見える事が 有ります。原因は、日照りが続いたりした時、樹木が葉からの蒸散を止める為葉の付け根 を自ら蝋化したり、病虫害でやられたりした事に起因するもの、とのことで好きな文言と なりました。 中曽根美樹の“川は流れる”に ♪病葉(わくらば)を 今日も浮かべて 街の谷 川は流れる…… と有り、我等の年代人には馴染みの有る言葉では御座います。 推敲句:酸性雨巨木も倒す夏の山 成る程、詠み返して見ると確かに擬人法の感じが致します。 これまでも、擬人法のみならず、説明調、感情移入等を避けるようとの御指導を頂いて居 ります。 今後も精進したいと思います。改めて御礼申し上げます。 |