◇-「遊歩俳句大会」作品集-前川整洋(9/20-09:43)No.84
84 | 「遊歩俳句大会」作品集 | 前川整洋 E-mail | 9/20-09:43 |
本が読まれない時代です。俳句は短く、一目で読めるということから時代に マッチしているといえます。ところで、俳誌「俳句界9月増刊号」の「遊歩 俳句大会」作品集が送られてきました。受賞句は次の作品でした。 読売新聞賞社 夏帽子風と歩いて風になる 選者賞 蛍の夜歩まねば君遠くなる………岩崎順子 菜の花やどの道ゆくも風の中……上村令子 空海の歩みし道に石榴売る………鈴木武 青芝の風の広さを歩きけり……….東構東子 華やぎて歩く五月となりにけり…….福尾博夫 受賞の句は、心情句が多いようです。歩くことの精神論を含んだ句が、高い 評価を得たようです。 選者賞の4句目は、茶人・千玄室氏の選句です。選評の中で次のことが述べ られています。 「歩くことは人間にとって必要である。自然と共にあることを知るからであ り、それなりに観察や思考が出来る。この句にはそうした思いが含まれてい ることを感じた」 社内駅伝大会に出場したとき、私は次の句を作りました。 春風となる駅伝のたすき受け 駅伝で春風となる、は少々常識的かもしれません。俳句心と創作心をもって 歩き続ければ、俳句は授かると思われます。 |