タイトル: 「遊歩俳句大会」作品集
投稿者 : 前川整洋<maekawa.seiyo@ebara.com>Locked!
URL : 未登録
登録時間:2003年9月20日09時43分
本文:
本が読まれない時代です。俳句は短く、一目で読めるということから時代に
マッチしているといえます。ところで、俳誌「俳句界9月増刊号」の「遊歩
俳句大会」作品集が送られてきました。受賞句は次の作品でした。
読売新聞賞社
夏帽子風と歩いて風になる
選者賞
蛍の夜歩まねば君遠くなる………岩崎順子
菜の花やどの道ゆくも風の中……上村令子
空海の歩みし道に石榴売る………鈴木武
青芝の風の広さを歩きけり……….東構東子
華やぎて歩く五月となりにけり…….福尾博夫
受賞の句は、心情句が多いようです。歩くことの精神論を含んだ句が、高い
評価を得たようです。
選者賞の4句目は、茶人・千玄室氏の選句です。選評の中で次のことが述べ
られています。
「歩くことは人間にとって必要である。自然と共にあることを知るからであ
り、それなりに観察や思考が出来る。この句にはそうした思いが含まれてい
ることを感じた」
社内駅伝大会に出場したとき、私は次の句を作りました。
春風となる駅伝のたすき受け
駅伝で春風となる、は少々常識的かもしれません。俳句心と創作心をもって
歩き続ければ、俳句は授かると思われます。
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