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◇-「遊歩俳句大会」作品その2-前川整洋(9/27-12:50)No.87


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87「遊歩俳句大会」作品その2前川整洋 E-mail 9/27-12:50

俳誌「俳句界9月増刊号・遊歩俳句大会作品集」から各県ごとの掲載句で、
目に付い数句をシリーズで紹介しています。一言の句評も書き加えました。
 「歩く」をテーマにした句は、全体的には瞑想に耽って思いついたり、ひ
ねり出したりの一句が多いようです。一方、山岳俳句は現場での写生がベー
スになります。表現方法に違いがあります。

青森県

奥入瀬の阿修羅ノ流れ涼を呼び……….平野好
段差から落下し白濁しながら流れ、淀みでは透明な水となる。混沌としてい
て清冽な情景である。

岩手県

白靴の熔岩流れ歩きけり……….高家卓範
岩手県の熔岩流といえば、岩手山焼走熔岩流である。真っ黒なコークス状の
火山礫の帯が中腹から裾野まで続いている。白靴とのコントラストが不気味
だ。

夏霧を分けて比えいの山門に……….遠藤真沙子
「分けて」の措辞に、比叡山延暦寺の奥深さが窺がえる。

探梅行夫婦どうしのすれ違ひ………菅原正志


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