◇-「遊歩俳句大会」作品その5-前川整洋(10/17-20:29)No.92
92 | 「遊歩俳句大会」作品その5 | 前川整洋 E-mail | 10/17-20:29 |
俳誌「俳句界9月増刊号・遊歩俳句大会作品集」から各県ごとの掲載句で、 目に付い数句をシリーズで紹介しています。一言の句評も書き加えました。 群馬県 新緑に身を染めたくて歩きけり………吉田三郎 森林浴という言葉がはやったことがある。今は珍しい言葉ではなくなった。 そこであえて森林浴について述べたのかもしれない。 地図を手に社寺訪う京の街薄暑………小野三郎 薄暑は少し暑くなってきた初夏の頃である。このような時季に、京都の古風 な町並みを見学しながら歩きたいものである。 埼玉県 歩いても歩いても春の長崎坂ばかり………五郎丸直彦 春の長崎だから、坂道のしんどさも心地よいものになっているのであろう。 枯葉降る道なき道を歩みけり………浅川晴也 散る枯葉に瞑想へと誘われる。人生のあるべき道を探っているのかもしれな い。 |