自然主義文学と近代・現代詩 へのコメント
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前川整洋さんは No.236「自然主義文学と近代・現代詩」で書きました。 >横浜文学学校の講評で宮原昭夫先生から、自然主義の詩はなかった、との指 >摘がありました。そのことから、詩の進展をたどったものに自然主義文学を >入れ込むのは無理があろう、という指導がありました。 > そこで私なりに自然主義文学と近代・現代詩の関係を調べ直しました。ゾ >ラからはじまったとされる自然主義文学と、近代詩のはじまりとされるボー >ドレールの象徴主義の年代をチェックし、日本の詩作品でそれらが反映され >た年代もまとめました。 > >生年と初期代表作発表年 >ツルゲーネフ 1818年 猟人日記(1852年) >ボードレール 1821年 悪の華(1857年) >ゾラ 1840年 ルーゴン家の繁栄(1871年) >島崎藤村 1872年 若菜集 明治30年 文語、ロマン主義 >北原白秋 1885年 邪宗門 明治44年 文語、象徴主義的(白秋独自の耽美主義) >高村光太郎 1883年 道程 大正3年 口語、白樺派(表現法はリアリズム) >千家元麿 1888年 自分は見た 大正7年 口語、白樺派(表現法はリアリズム) >萩原朔太郎 1888年 月に吠える 大正12年 口語、象徴主義的 > >自然主義の定義者であるゾラが、最も後であることは意外です。年代的には >ゾラはツルゲーネフの影響を受けていたかもしれません。 > 近代小説のメインテーマである社会認識、人間探求のテーマは、詩ではボ >ードレールの象徴主義で扱いやすいテーマであったのではと考えます。自然 >認識のテーマはやはり自然主義での形式で扱われたといえます。ここでの自 >然主義は本家本元のゾラの自然主義ではなく、日本では注目されたツルゲー >ネフの自然主義です。 > 我が国の近代詩に対しては象徴主義の影響が大きかったとされているの >で、自然主義の影響は論じられていないようです。しかしながら、「ありの >ままを描く」自然主義の完成は、口語表現の完成とリンクしていたので、口 >語自由詩である近代・現代詩も自然主義文学の一端を担っていたといえない >こともないはずです。 > ところで、文学史を勉強しても文章力などがアップすることはないわけで >すが、読者が求めている、必要としている、表現形式、テーマ、パターン、 >思想哲学を知るには文学史の勉強をしても損はないようです。
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