詩集『群青の円盤』より へのコメント
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前川整洋さんは No.68「詩集『群青の円盤』より」で書きました。 > 山の掲示板であっても、時には海についての話題も目新しさがあって興味 >を誘われると思います。私と同じ現代詩創作集団「地球」同人である柳原省 >三氏より詩集『群青の円盤―ある外航船員の詩―』を戴きました。柳原氏は >プロの海の男であり、一般にはあまり知られていない海の男の歓びと悲哀、 >海外の景観などが語られています。その中より2編を紹介します。 > > アカバ湾のイメージ > >炎熱の陽光照り込む紅海では >蛸は赤くうだって保護色を忘れ >蟹はホルモンのバランスをくずし >あきれるばかりに肥大する >そのずっしり重い肥満蟹が >船体の着岸に驚き逃げ込んだ >エメラルド色の水の底から >再び岸壁を伝い登るころ >イスラムの若者は簡易な迷彩服に身を包んで >入港手続きのために乗船してくる > > > 台風三号 > >でっかい台風がやってくる >乗船早々仕事に慣れていないのに >うっとうしいやつがやってくる >休暇の間の様々の出来事 >苦い記憶や所帯の悩み >そういう頭はきっぱり捨てて >プロフェショナルな時間がやってくる >波は寝返った大軍のように攻めてくる >風は有らん限りの罵声を呼ぶ >人はただ我慢に身を任せるだけの >情けなさをかみしめる時がやってくる >それにつけても悪意に満ちた >この嵐の前の静けさよ > > 簡単に詩評を述べておきます。 >「アカバ湾のイメージ」では、まず、アラビア独特の照り付けるような光景 >が、投げかけられている。東洋人、また西洋人には理解しがたい土地であ >る。迷彩服の若者からは、戦争や反乱のムードが伝わってくる。アラビアと >は絶えずそういったことに染められてきたようだ。 >「台風三号」では、台風の来襲は陸上生活者とは違ったいろいろな意味があ >ることが窺がえる。それは台風との戦いであり、自然との戦いである。「プ >ロフェショナルな時間がやってくる」の一文には、海の男としての自身が垣 >間見られる。 >
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