登山レポート

自然観察

いろいろな所で自然観察会か開かれている。参加した観察会の内容についてレポートする。

川崎市生田緑地

主催:国立科学博物館附属自然教育園

日時:2000年11月12日(日) AM10:00 〜 PM15:30
天候:曇り

 参加者は約60名、指導員は3名で、3班に分かれる。初心者、昆虫、植物の3グルー
プになる。私は植物グループに参加した。
 最初に緑地に入った所にある青少年科学館を見学。多摩丘陵の生い立ちや主
な動植物が写真や模型で紹介してあった。
 多摩丘陵の生い立ちは次ぎのよにパネルで説明されてあった。約70〜1万
年前に氷河期が7回あった。間氷期には海面が上がり、多摩丘陵も海水が進出
し、土砂が堆積し平坦地となった。
 青少年科学館前を出発。丘陵を登り下りしながら、樹木と草花について細か
な説明があった。説明の主なものを挙げておく。
  • ドウダンは赤いものと黄のものとがある。
  • 桑とコウゾウはよく似ている。冬芽が丸いのがコウゾウ。コウゾウは和紙の
    原料としてよく知られている。
  • ナンキンハゼは葉の表面のみが、赤くなる。そのためくすんだ赤色をしてる。
  • ケヤキの紅葉は東北地方では赤くなる。種は枝と一緒に落ちる。
  • メタセコイヤと沼杉はよく似ている。メタセコイヤは対生の葉、沼杉は互生。
    メタセコイヤは中国で日本人により化石が発見され、その後原生林が見つか
    った。沼杉は沼の中に生えることが多い。メタセコイヤより葉が細かい。フ
    ロリダに多い。
  • コナラとクヌギの雑木林は、人が下草を刈り、落葉を除くことにより成り立
    っている。他の木は薪としてすぐ燃え尽きてしまうが、コナラ、クヌギは1
    時間位燃える。昭和32〜33年にプロパンガスと都市ガスが一気に普及し
    た。この燃料革命で、雑木林は必要なくなった。

自然観察会でのことを、次ぎの詩に書いた。


自然観察会

自然のことがもっと知りたくなって
自然観察会に参加した
11月の川崎市生田緑地
曇空のもと
指導員の説明は
立ち止まっては途切れることなく続き
みな要点を漏らすまいと
メモをとり続ける

ヒマラヤ杉は今が花盛りだ
ふるさとのヒマラヤが10月まで雨季であることによる
紅葉
それは冬に備え活動を停止する木々の
葉に残ったでんぷんが
赤い色素をもつアンドシアンに変化するためだ
ニワウルシの枝に枯葉の塊が上向きに付いていた
これは葉ではなく実だった
落ちているものを拾って放り投げると
くるくる回りながら
葉にはない動きで落ちた

木々はそれぞれやり方で懸命に生きている
それを知ることで人生を振返ってみることになるかもしれない
木々はそれぞれの特徴を活かして
厳しい自然環境の中で幾世代も生きてきた
人もめいめいの資質を磨き
精一杯い生きなくてはならない

午後3時30分
観察会は終了した
冷え切っているはずの身体は少し暖かくなっていた
青空が少し覗いていた
参加者はみな
親しい友人が増えたような
優しい気持になっていた


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