昔あったマカッサル水族館

ZEE AQUARIUM MAKASSAR
AKUARIUM LAUT MAKASSAR

 
1942年5-9月頃撮影
近藤哲郎氏提供
撮影時期不明(多分戦前?)
Rusly Dhanio 氏 (Makassar) 提供

 マカッサルには第二次世界大戦中、おそらく空襲によって消失してしまったと思われる水族館がありました。場所はロッテルダム城の前の海岸。戦時中マカッサルで発行されていたセレベス新聞の関係者によって作成されたと思われる地図「当時のマカッサル市内図」にはっきり記されています。また 当時のセレベス新聞を見ると、この水族館には「タツノオトシゴ」、「オトヒキアジ」から「ニシキヘビ」まで飼われていたようです。

 「マカッサル水族館に近郊のインドネシアの家から運ばれてきた珍しい「ニシキヘビ」が16個のみごとな卵を産み落とした。市役所ではその卵のかえるのを楽しみに、水族館の近くにできる動物園に入れる考えだったところ、二十三日夕、その卵が全部だめとなり、裏の海辺に葬られた。こんどはもっと元気なお婿さんを迎えてうんと産んでもらうのだと山崎市長は張り切っている。」 (衣笠周司著「戦時下の記者たちーセレベス新聞を読むー 向陽書房 平成9年12月発行 p77)

 しかし1942年にマカッサル着任の北海道のNさん、1943年着任の海軍Mさん、44年民政部着任のAさん、Nさん、同じくNさん、どなたも全く記憶にないとのこと。上記セレベス新聞記事では山崎軍太市長がコメントしていることから、この水族館はマカッサル市営の施設で、インドネシア住民むけ施設なので、日本人社会では殆ど知られていなかったのかもしれません。ZEE AQUARIUM MAKASSAR とオランダ語の標識のみです。山崎軍太市長はこのような市民むけの施設の管理・運営に細かく気を配っていたことが上記の記事から窺われます。

 蛇足
 現在ロサリ海岸の整備工事が行われています。ロサリ海岸とロッテルダム城を結ぶ観光の回廊に水族館のような施設を配置することによってマカッサルの魅力が一層高まるかもしれません。