アラスカクルーズ旅行記

2018.6.23~7.2





1日目 6月23日(土)
成田空港 ⇒ シアトル ⇒ ジュノーへ向けて出港 

 ルビー・プリンセス今回は客船 ”ルビー・プリンセス” での旅。
本格的な船での旅行は初めてとあって、色々と勝手のわからないことばかり。6月のアラスカの気温を調べると、最高気温でも20℃までは行かないらしく、冬の服装が必要。でも、きっと船内は温かいし、ドレスコードのフォーマルの日が2回。服装に散々迷って、船旅に慣れた方のアドバイスも頂き、あれこれ出したり、しまったり・・・。なかなか準備が進まなかったが、足りないよりはと、大目に詰め込んで、何とかスーツケースを送り出した。

 いよいよ出発の日。14時に家を出て、日暮里から京成スカイライナーで成田空港へ。
スーツケースを受け取り、Kカウンターで阪急交通社のスタッフからEチケットを受け取る。今回のツアーはトラピックス大阪主催なので、添乗員さんとはここでは会えない。

 Bカウンターでチェックインし、セキュリティチェック、出国審査を終え、51番ゲートの先のエスカレーターを上がってANAのラウンジへ。そこで、同行のいとこと待ち合わせ、軽食をとりながら久しぶりのおしゃべり。


 ツアーのメンバーは10名で、もう一組が女性お二人、あとの三組はご夫婦。伊丹空港から参加が3名、成田からが7名とのこと。
しばらくして、ゲート58Bに向かい、その手前で待っていてくれた添乗員の谷本さんから色々と説明を受ける。

 18:00搭乗。ボーイング787! 席は13Gで通路の内側。ボックス型のシート。担当のCAさんが挨拶に来てくれる。オレンジジュースを頂く。

 雨のため、予定より少し遅れて離陸。目的地のシアトル・タコマ・エアポート到着は現地時刻で11:24。マイナス16時間の時差があり、飛行時間は約9時間。



 19:30、夕食のメニューが配られる。メインは牛フィレ肉、ドリンクはグレープフルーツジュースを注文。20:00、ドリンクのサービスからアミューズ、アペタイザー、コーンスープ、メインの牛フィレ肉、パン、デザートと続く。

 シートが一人ずつ隔離された感じで、プライバシーは守られているが、いとこと話もできず、黙々と食べる。なんだか寂しい。
 しかも、次のお皿が出てくるまでにずいぶん時間が空くので眠たくなってくる。あまりの手持ち無沙汰に、オーディオでショパンのバラードを聴き始めたら、やっと牛フィレのステーキが来た。柔らかくて美味しいが、もうお腹がいっぱいで半分ぐらいしか食べられない。デザートはせっかくのピエール・エルメだったが、ケーキはもう無理なのでフルーツを頂く。温かい飲み物は断って、テーブルを片付けたのは、もう22時近く。



 シートを平らにし、マットを敷いて横になる。ここで時計を16時間戻してシアトル時刻の午前6時とする。朝だけど、おやすみなさい・・・。
もう到着まで5時間ほどなのであまりゆっくり眠れそうもないと思ったにもかかわらず、ぐっすり眠って目が覚めると10時前。
 目が覚めるのを待ち構えていたらしいCAさんから朝食の希望を聞かれ、パニーニとミルクティーを注文。全部は食べきれなかった。

 またショパンのスケルツォを聴いているうちに、11時、シアトルに着陸。
エスタによる機械での入国審査、税関でのチェックを終えて、駐車場へ。直前まで暑かったそうだが、結構涼しく、16℃。

 12:10、バスに乗り込む。運転は、金髪の女性ドライバー、陽気なボニーさん。港まで40分ほどとのこと。スーツケースを積み込んでバスが出発すると、乗船券を渡される。添乗員さんから船内の説明を受け、最初に避難訓練があるので必ず参加するようにとのこと。

 日本人女性ガイドのナオさんからはシアトルの案内:シアトルで有名なのは、スターバックスの本社、セーフィコ・フィールド。大きなフットボール場もある。坂の多い街。朝は13℃ぐらい。冬は日が短いが、今は、朝の5時から夜の9時半ごろまで明るい。車窓にセーフィコ・フィールドや高層ビル群などを見ながら行くうちに港に到着。大きな客船が何隻も停泊している。

セーフィコ・フィールド

 乗船口のエスカレータを上がって、クルーズカードなどを受け取り、13時ごろ乗船。間近に見る客船は、予想以上に大きく、写真1枚に収めるのは至難の業。
 全長290m、全幅36m、乗客定員3,084人、乗組員 1,100名。


 いよいよ7泊8日のクルーズの始まり。
 乗船した階は”プロムナード・デッキ”(7階)。各階に”フィエスタ”、”ドルフィン”、”リド”などのニックネームがついている。まず、今後の集合場所となる”プラザ・デッキ(5階)に行ってみてから、それぞれの部屋へ。廊下は向こうの端が見えないほど長いが、幅は意外に狭い。

 私たちの部屋はバハ・デッキ(11階)の右舷側 B715号室。コンパクトなベッド、大きな鏡、テレビ、冷蔵庫、金庫、クローゼット。 デッキからはシドニーの街が一望。
”バハ(Baja)”は、バハ・カリフォルニア半島で行われるバイクのオフロードレースに由来するものと思われる。



船内の見取り図

 15:30から避難訓練。指定されたデッキ7のラウンジに集合。非常時に大勢の乗客が混乱しないよう、いくつものラウンジに分かれて集合するようになっているようだ。
 16:00、ジュノーに向けて出港。

 いささか早いが、指定された16:30から夕食。私たちのメインダイニングは”ミケランジェロ”(デッキ5)。毎日、私たちのために窓際の2つのテーブルが予約されている。そして、日替わりの何種類ものメニューの中から、好きなものを食べ放題。まず今晩は、ポテトスープ、シーザーサラダ、サーモンをオーダー。デザートは、チーズケーキとチョコレートケーキをシェア。ご馳走さま。


 食後、部屋に帰るのに、デッキ5から中央エレベーターに乗り、デッキ11で降りて、部屋に向かって長い廊下を歩く。途中で、部屋番号が若くなっているのに気づき、反対方向に歩いていたことが分かって、後戻り。
 部屋に戻ると、スーツケースが届いていたのは良いが、もうルームクリーニングが入ったらしく、タオルが交換されている。そういえば、毎日、昼前と夕方の二回、お掃除が入ると聞いていた。夕方は不要なので、明日から”Don't disturb”のカードを出しておこう。

 同じようなドアが並んでいるので、部屋のドアに何か目印をつけておくとよいとお友達から聞いていたので、可愛いマスコットなど持ってきていたが、うまく付けられず、結局、赤いリボンをドアノブに結び付けることに。


 毎晩ドアの外のポストに届けられる”プリンセス・パター(船内新聞)”でイベントやドレスコードなどをチェック。

 今晩は、19:00から”マジック・トゥ・ドゥ”というショーがあることを見つけ、”プリンセス・シアター”(デッキ6)へ。ほとんど満席だったので、暗い中で脇の階段に立っていたら、可愛い男の子が2席空いていると教えてくれた。ありがとう。
 歌とダンスとマジックのカラフルな楽しいショーだったが、時差が16時間、食後でもあり、途中から眠くなって、よく覚えていない・・・。

船内新聞

 ”ピアッツァ”での催しを覗いて、20時ごろ部屋に帰り、シャワーを浴びる。お湯の量も温度も申し分なく、さっぱり。
 20:30を過ぎると、バルコニー越しに見える外もさすがに暗くなってきた。カナダの陸地が細長い島のように見えている。外海とは言え、沿岸を進んでいるはずだが、細かい揺れは感じる。
 夜中の2時に時差が生じるとのことで、時計を1時間戻す。24 + 16=40時間の長い一日もやっと終わり、22:30就寝。



2日目 6月24日(日)
ジュノーへ向けて終日クルージング 

 7:00起床。時差のせいか、目覚めはあまりスッキリしない。天気は曇り・・・かと思ったら、霧雨が降っている。陸地の影は見えない。陸から少し離れているのか、白波も見え、昨日よりも揺れを感じる。

 8時から朝食のため、”ホライズン・コート”(デッキ15)へ。広いスペースだが、かなり混んでいて、特に窓際の席が人気。なかなかの品揃えのビュッフェ。ゆっくり頂いて、部屋に帰ると9時。今日は終日クルージングだが、夕方からはフォーマルの日。



 10時から添乗員さんの案内で船内のツアー。デッキ6のサービスデスク、カジノ、ショップ、デッキ15のプール、デッキ18の”スカイウォーカーズ・ラウンジ”などを見て回る。


スカイウオーカーズ・ラウンジ

 部屋に帰ると、クリーニングが始まるところだったので、再び船内を散策することに。
”ピアッツァ”では、ダンスの講習中。ショップを覗いたり、船尾で長いまっすぐな航跡を眺めたりしてから、ゆっくりしようと、静かだと聞いた”スカイウォーカーズ・ラウンジ”(デッキ18)へ。
ところが韓国からのグループがいて、そのリーダーらしき男性がマイクを使って大きな声でしゃべり続けていて、静かどころではない。しばらくソファに座って海を眺めていたが、演説はいつまで待っても終わりそうにない・・・。


 12時を回ったのでデッキ5に降り、”インターナショナル・カフェ”で昼食のチキンサンドイッチとカフェラテを買う。船内は食べ放題だが、飲み物は別料金。といっても、クルーズカードを提示するだけで、下船時に一括清算。


 ”ピアッツァ”で演奏されているヴァイオリンとギターのデュオを聴きながらのお食事。アヴェマリア、ウィンナーワルツなど各国の音楽をメドレーで演奏し、1曲終わるごとにフロアのみんなが拍手して盛り上がっている。カフェラテはレギュラーサイズでも、量が多い。

 食事を終えたころには”ピアッツァ”では別のショーが始まっている。コーヒー豆をお箸でつまんで別のお皿に移すというものだが、お箸の使い方が下手で、見ていられない。が、飛び入りでやって見せるほどの勇気は持ち合わせていない。



 部屋のバルコニーに出ると、遠くに鯨らしい黒い背中が見え隠れするのが見える。
 まだ夕食まで時間があるので、また”スカイウォーカーズ・ラウンジ”(デッキ18)でゆっくりすることにして出かけたが、中央のエレベーターに乗ったら、デッキ15までしか行けない。エレベータを降りたところで、プールサイドのアイスクリームショップが目に入ってしまい、チョコとバニラのミックスのソフトクリームを食べることに。
デッキ18まで上がれる後方のエレベーターで”スカイウォーカーズ・ラウンジ”へ行くと、今度は静か過ぎて、座っていると、ついうとうとしてしまう。時々、目を開けるたびに青空が広がって、海の色がきれいになって行っている。

 部屋に帰ってまたおしゃべりしているうちに16時を過ぎたことに気づき、急いでドレスアップして、”ミケランジェロ”(デッキ5)へ。グループの他の4組の方々も、お着物やドレス、タキシードなどでドレスアップしていらして、見違えるよう。オニオンスープとビーフステーキを注文。昨晩よりお話も弾んで良い雰囲気だが、船の揺れに加えて、ソフトクリームを食べたのと、急いで着替えて駆け付けたことも災いしたらしく、気分がいまいちで食欲が無い。スタッフのエレーナさんが気遣って、「スッキリするから」と、スライスした青リンゴを持ってきてくれる。デザートとお茶は断って、炭酸入りの飲み物を頂き、お食事は控えておく。せっかくのお料理、もったいない・・・。ごめんなさい。


 一旦、部屋に帰って一休みし、シャンペン・ウォーターフォール・パーティーに間に合うよう、デッキ5に戻り、“ピアッツァ“で待つ。19時になると、レストランの支配人のカルロスさんがBGMの中、グラスのタワーのてっぺんからシャンペンを注ぎ、続いて、乗客の希望者が並んで、交替でシャンペンを注いでは写真を撮る。私たちのグループの方が参加されているのを見て、船長の挨拶までは待たず、部屋に帰る。シャワーを浴びて、明日の下船の準備をして23時、就寝。

21:20、夕焼け

 



3日目 6月25日(月)
ジュノーに入港 ⇒ 氷河観光、ホエールウォッチング ⇒出港 
 
 7時起床。雲は多いが、青空も見えている。何より、湾内に入ったので、波が無くて揺れないのがうれしい。だんだん青空が広がって陽も射してきた。鳥が飛んでいる。


 8時、ホライズンコート(デッキ15)へ朝食に。混んでいて、いつものあたりで席が見つからないので、反対の左舷側のスペースへ行き、外国人の年配のご夫婦とテーブルをシェア。スイカとフレッシュのオレンジジュースが美味しい。

 プリンセスの初めての乗客のためのイベントの招待状が部屋に届いていたので、9時に”エクスプローラーズ・ラウンジ”(デッキ7)へ行ってみる。すでにたくさんの人が集まっている。
招待状のカードを使っての抽選会やクイズなど30分ほど。賞品は、船内での特典、次のクルーズで使える割引、チョコレートなど。 私たちには何も当たらず。

 部屋に帰ると、青空が広がり、緑色の湖のように穏やかな海で底引き網漁をしている船が何隻か見える。やがて、アラスカ州の州都、ジュノーの街が見えてきた。


 10:50集合で11時下船。船から食品を持ち出すのは禁止されているので、飲み物を飲みながら並んでいた人たちはカップなどを没収されている。
 気温は15℃以下とのことだったので完全防寒してきたが、思ったほど寒くない。元気のよい男性ドライバー、メイスンさんの630番と書かれたバスに乗り込み、11:25、出発。なんと、運転中も早口でしゃべりっぱなしで、ハンドルから手を離したり・・・。前方注意は大丈夫か?と心配。

 港に着くと、中型の船に乗り換え、12時に出航してホエールウォッチングへ。遠くの山には氷河、近くには緑の島々、ヨット、クルーザー、ブイの上のアザラシも見える。丸い小さなドーナツとコーヒーが無料で配られている。お姉さんの説明のあと、クラッカーに乗せたサーモンの試食も。



 出航から1時間半ほど経ったころ、前方の二艘の船の間に白い霧のような潮吹きが見え、続いて鯨の黒い背中が見え、そして、大きな尾びれをくるりと翻して潜って行った!またしばらくすると、すぐ近くで潮吹き。続いて、すごく長い背中も、尾びれも!でも、船の反対側だったため写真に撮れず、残念。2回も見られてよかった!と思っていたら、また何度か背中や裏側の白い尾びれも見え、帰りかけた時にもまた現れ、慌ててカメラを構えたが、せっかくとらえた大きな尾びれがブレてしまって残念!でも、期待以上のホエールウォッチングに満足。
 鯨は100年も生きるそうだ。今日見たのは、エレーネという種類の鯨で腹側が白い。ハワイと行き来しているとのこと。





 15時に下船してバスへ。20分ほどでメンデンホール氷河に到着。広大なジュノー・アイスフィールドから流れ出る38もの氷河のうちのひとつで、道路から直接行ける南東アラスカの氷河の中では最大とのこと。曇り空の下で青味がかって見える。以前に比べるとかなり後退したとのこと。少し離れたところにある小さな滝は、ナゲット滝。展望台に上がるに連れて景色が少しずつ変わる。上で資料や写真を見たりしてから16:30にバスへ。
メンデンホール氷河


 25分ほどで港まで戻ってきたが、ドライバーさんのサービスで、ジュノーの町をひと回り。狭い道の両側にお店が建ち並んでいる。街の中で買ったお酒類は持ち込み禁止で、船側が一旦預かり、下船前夜に返却されるとのこと。港には大きな客船が4隻。17:20に船に帰着。



 18時、防寒着をスカートに着替えて”ミケランジェロ”(デッキ5)へ。いつもの16:30の予約時間には間に合わなかったため、別の二人席に案内される。メインは蟹を注文。あっさりしていて美味しかった。デザートにはクレームブリュレとミルクティー。添乗員さんが、バラバラの皆の席を回って世話を焼いてくださる。


 元気なY夫妻は、食後にまたジュノーの街に出て行かれた様子。私たちも、まだ行ったことの無い、船の先端の展望台に行こうとしたが、有料の”サンクチュアリ”の壁に阻まれて、叶わず。
 部屋に戻ると、水上飛行機が次々と飛び立ったり、降りてきたりしている。まだ明るいので、オプショナルツアーに出かける人たちなのだろう。


 シャワーを浴びると21:30。外がやっと暮れかかってきたが、なかなか真っ暗にはならない。22時、ジュノーを出港するころに就寝。



4日目 6月26日(火)
スキャグウェイ入港 ⇒ ホワイト・パス&ユーコン鉄道 ⇒出港 
 
 6:00起床。天気は曇り。前方にスキャグウェイの街が見えている。100年以上も前にゴールドラッシュで栄えた街。停泊している客船が2隻。うち1隻はゴールデンプリンセス。
6:30から”ホライズン・コート”(デッキ15)で朝食。



 7:40集合で下船。すごい風!少し歩いてホワイト・パス&ユーコン鉄道の駅へ。”ルビープリンセス”と表示のある車両に乗り込む。左側が景色が良いと聞いて、左側のストーブの近くに席を取る。8:30発車。お天気が良くなっていて、良かった!
 かわいい雰囲気のスキャグウェイの町を出て、谷川沿いの道を行く。川の名はスキャグウェイリバー。車掌さんやパンフレットを配ってくれるスタッフはみんなとても良い笑顔。無料のお水のボトルが1本ずつ配られる。
 8:50、”ロッキーポイント”で後ろを振り返ると、谷の間に小さく海と客船が見える。覗き込むと下は谷川。花嫁のベール呼ばれる滝、崩れかかった古い鉄橋などを見ながらホワイトパスの山頂へ。カナダとの国境を越えたところでしばらく停車し、機関車を入れ替えて、来た道を引き返す。左右の席を入れ替わり、上ってくる列車の到着を待って、10:10に再スタート。






 スキャグウェイの町に戻ってきたのは11:30。西部劇のセットのようなかわいい町をしばし散策。スーパーマーケットでは、キッコーマンの照り焼きソースや溜まり醤油なども棚に並んでいる。大きな客船が4隻も着岸しているのでレストランはどこも満員。ここで昼食をとるのは諦めて船に戻ろうとするが、結構遠くてなかなかたどり着けず、強い向かい風に疲れながら、やっとのことで14時に帰着。



 昼食のため、”ホライズン・コート”(デッキ15)に出かけるが、夕食まであまり時間が無いので、小さなパンとスープと小さなデザートにミルクティーぐらいに。
 食事を終えると、15時から”ピアッツァ”で子犬のショーがあったのを思い出し、駆け付ける。説明が長くてうんざりだったが、子犬が3匹出てきて、触ったり、抱いて写真を撮ったりと大賑わい。どこでも犬の人気はすごい。


 16:45から”ミケランジェロ”(デッキ5)で夕食。今晩は、サラダとホタテ貝のソテーとスタッフのレオさんお勧めのデザートを注文。どれも美味しく頂き、同じグループでもまだお話ししたことの無かったご夫妻と親しくお話ができてよかった。


 一旦、部屋に帰ったあと、19時からの歌手デビッド・オーステンのショーを見ることにして”プリンセス・シアター”(デッキ6)へ。30分ほど早く行って良い席を確保。近くに先ほどのご夫妻の姿も見える。”Time to Say Goodbye"などの歌の数々も良かったし、楽しませるのが上手なエンターテナーで会場が盛り上がり、楽しかった。
 帰りに”ピアッツァ”(デッキ5)でのヴァイオリンとギターのデュオの熱の入った演奏も楽しみ、部屋に帰ったのは20:20。スキャグウェイを出港したらしい。シャワーを終えた21:45、夕焼けに赤く染まった雲がきれい。22時過ぎ就寝。非日常を満喫できた楽しい一日だった。





5日目 6月27日(水)
グレーシャー湾クルーズ ⇒ 氷河観光 ⇒ 出港 
 
 6:30起床。今日は、アラスカクルーズのハイライト、グレーシャー湾!アラスカで唯一の世界遺産。環境保全のため、1日2隻しか運行を許可されていないうちの一隻がプリンセスクルーズの船!もう、船はアイシー海峡からバートレット入江に入っているはず。鯨が見られるかも。
7:30から朝食。デッキ15の”ホライズンコート”へ。4つに分かれたスペースのうち、まだ行ったことの無い右舷側のスペースに行ってみるが、どこも混んでいる。

 8時ごろクイーン入江に入るとのこと。気温は8℃以下とのことなので、デッキはきっと寒くて長くは居られないと思い、”スカイウォーカーズ・ラウンジ”(デッキ18)に行き、左舷の窓のすぐ前の見晴らしの良いシートをゲット。やがて、左手に黒っぽいランプルー氷河が過ぎて行く。
ランプルー氷河

 マージェリー氷河に近づいてきたので、写真撮影のため、デッキに出る。お天気が良くなったせいか、意外に寒くない。マージェリー氷河の厚さは、海面上が60m、海面下が30mとのこと。
マージェリー氷河
 カメラを構えてじっと眺めていると、9時過ぎ、小さな崩落が2、3あった後、かなりな範囲の氷河が大きくドドーッという轟音と共に崩れ落ち、グレーの水しぶきをあげて海中に落ち込んだ!
 そのあとも何度か小さな崩落。30分ほどすると、船が回転し、反対の左舷側から見えるようになったが、しばらくは静かな状態が続き、また30分が経過して船がその場を離れようとしたときに、また崩落が・・・。素晴らしい青空の下で白い氷河の崩落を思いがけず何度も目にすることができてラッキー!




 Y夫妻からデッキ19が良いと聞いて、”スカイウォーカーズ・ラウンジ”の横の階段を上がって行ってみる。ぐるっと回ると、見晴らしは良いが陽射しが強いので、帽子とサングラスを取りに部屋に戻る。11時を回ったころ、入江の向こうに聳えるフェアウェザー山脈が素晴らしい!最高峰のフェアウェザー山は標高4,669m。切り立った山々の頂上は、雲に隠れて見えないことが多いそうだが、今日は青空に映えて、何とも美しい!
 しばらくの間、デッキで絶景を満喫。11時半を過ぎて、船がその場を離れ始めると、みるみるうちに山々は島陰に隠れて見えなくなってしまう。入江の奥まで入った人だけが見られる絶景!
フェアウェザー山

 11:50頃、ランプルー氷河を今度は右手に見て行く。
 12時半近くなったので、”ホライズン・コート”(デッキ15)に降りて昼食を済ませ、14時半から”プリンセス・シアター”(デッキ6)でアラスカの魅力を紹介する映画「スピリット・オブ・アラスカ」を見る。
ランプルー氷河

 ここは鯨が良く見られる海域とのことだが、デッキは風が寒いので、”スカイウォーカーズ・ラウンジ”(デッキ18)で窓際の席に落ち着き、操舵室からのアナウンスを待つ。
やがて、ラッコ(sea otters)の群れがいるとのアナウンス。20匹ぐらいが元気に泳いでいる姿が小さく見られたが、船が大きくてスピードも速いため、あっという間に通り過ぎて行ってしまう。

 16:45から”ミケランジェロ”で夕食。なんだか雰囲気が違うと思ったら、今日はイタリアン・デーとのことで、いつもは黒いスーツ姿のスタッフが赤と緑のストライプのシャツを着ている。茄子の前菜とビーフとティラミスを注文。どれも美味しかった。


 食後は、早くから”ピアッツァ”(デッキ5)の椅子をゲットして、ピアノの演奏を聴き、続いて、昨晩と同じ”アコースティック・ラッシュ”というヴァイオリンとギターのデュオ。今晩も熱の入った演奏で、「マイウェイ」、「ブルー・リバー」など。曲芸のようなピチカートでの演奏なども面白い。
 そのあとは20:45から”エクスプローラーズ・ラウンジ”(デッキ7)で昨晩に引き続きデビッド・オーステンのショー。少し時間が遅いが、昨晩とても楽しかったので、別なプログラムでもう一度。
アコースティック・ラッシュの演奏デビッド・オーステンのショー

 21:30に部屋に戻るが、まだ外は暗くない。シャワーを浴びると22:30。ようやく暗くなった。
入江から外海に出たらしく、また大きな揺れが感じられるようになった。これから南に下り、明日の朝にはケチカンに着くので、揺れはおさまるだろう。早く寝よう。23時、就寝。

 



6日目 6月28日(木)
ケチカンに入港 ⇒ 木こりショー ⇒ 出港 
 
  6時起床。霧雨が降っている様子。波は無い。近くには小さな船が3隻、遠くにケチカンの町が見える。7時、アラスカ最南端のケチカンに入港。ここでも、水上飛行機がたくさん発着している。7時から朝食、”ホライズン・コート”(デッキ15)へ。初めて、窓際の席をゲット。


 8:30集合で下船。小雨の降る中、少し歩いて乗り合いバスへ。ドライバーはペギーさんという年配の女性。「ケチカンはいつもこういう雨の天気。サーモンが有名・・・」と、やはり、しゃべり続けながらの運転。

 木こりショーの会場に入ると、アメリカ側とカナダ側に分かれて座る。中心には池、そして大小の丸太。太っちょの司会者の説明に従い、10ほどの技を、アメリカ人とカナダ人の木こり二人ずつで競う。斧や鋸やチェーンソーを使って丸太を切り落としたり、斧を投げて的に当てたり、池に浮かんだ丸太に乗って落とし合ったり・・・。観客も一緒になってそれぞれのチームを応援。
中で、カナダ人の木こりがチェーンソーで動物の頭を切り出すというのがあり、その出来栄えに期待していたら、何ともひどい仕上がりで、大笑い。それを最後に小さな椅子にして、小さな女の子の家族にプレゼント。楽しい1時間だった。
木こりショー会場




 会場を出て、鮭が遡上してくる小川沿いに建つお店でサーモンの試食をした際、お財布を部屋の金庫の中に忘れてきたことに気づく。仕方なく、お買い物は諦めて、ケチカンの町を散策。トーテムポールの写真を撮ったり、なんちゃって寿司屋の看板を見たり、カラフルな商品の溢れた雑貨店を覗いたりしていたが、ハッと、アラスカでの寄港はここが最後であることを思い出し、慌てて船にお財布を取りに戻り、港の近くのお店で買い物をして、急いで再乗船。「最終乗船時間12:30」に何とか間に合った。






 12:30から、”ホライズン・コート”(デッキ15)で昼食。目の前でパンと中身をオーダーしてサンドイッチを作ってもらって、美味しかった。

 13時、ケチカンを出港。13時半から”プリンセス・シアター”(デッキ6)でグレイシャー・ベイのビデオ鑑賞。私たちが昨日見た氷河の崩落のビデオも見られた。




 一旦、部屋に帰り、明日入国するカナダの税関申告書に記入した後、15時からまた”エクスプローラーズ・ラウンジ”(デッキ18)へ。結構たくさんの人で賑やか。椅子の座り心地が良く、部屋にいるよりこちらの方がゆっくりできる。




 今日は慌てないよう、16時前に部屋に帰ってフォーマルの準備をして、16:30から”ミケランジェロ”(デッキ5)で夕食。エスカルゴ、ポークソテー、アップルパイを注文。久しぶりのエスカルゴが美味しかった。グループの中のご夫妻がプリンセスへの乗船が2回目の方々の会に招待された際、抽選で当たったというワインをシェアしてくださり、美味しく頂いた。
 18:15になると、今日はベイクドアラスカというイベントとのことで、スタッフがキャンドルを乗せたケーキを持ってパレードし、お客さんはナプキンを振って、大盛り上がり。そのケーキもふるまわれ、お腹いっぱい。

ミケランジェロ

 食事が終わると、いつものヴァイオリンとギターのデュオが始まっていたので、席を見つけて座る。”アヴェ・マリア”、”オー・ソレ・ミオ”など、今日の曲目も楽しめた。続いて、20:30から”プリンセス・シアター”(デッキ6)で”Once upon a Dream”という奇想天外な楽しいミュージカルを1時間ほど観てから部屋に帰る。


 シャワーを浴びて、23時就寝。時差のため、時計を1時間進めて24時とする。ベッドに横になるとかなりな揺れを感じたが、すぐに寝入った。




7日目 6月29日(金)
ビクトリアに入港 ⇒ 自由行動 ⇒ 出港 

 6時起床。まだ航行中。海は穏やか。揺れは感じるが、気持ちの悪い揺れではない。
7時から”ホライズン・コート”(デッキ15)で朝食。今日は珍しくすいていて、窓際の席をゲット。ビクトリアへの入港が19時の予定なので、みな、ゆっくりしているのだろう。

 部屋に帰ってベッドに横になってテレビを見ているつもりがいつの間にか眠ってしまい、いとこに起こされて、10時から、明日の下船の説明会に。デッキ5に集合し、”ホイール・バー”(デッキ7)に移動して添乗員さんから説明を受ける。3000人もの乗客なので下船も大変。シアトルで必要な着替えなどを手荷物にし、スーツケースは下船用のタグをつけて23時までに部屋の外に出すようにとのこと。


 明日、港からビクトリアの中心部までは少し距離があるとのことで、ツアーデスクで、リムジンバスの往復チケットを買う。
 ”ピアッツァ”では、紙飛行機をバルコニーから飛ばして、下で構えている輪の中に入れるイベント開催中。フラフープのような大きな輪だが、なかなかうまく入らない。


 11時半から船の厨房のツアー。日本人スタッフのエツコさんが案内して下さる。乗客に日本人は数えるほどしかいないので、参加者は私たちのグループのほかには2、3人。この船には厨房はいくつもあるそうだが、見せて頂くのは私たちのメインダイニング”ミケランジェロ”の厨房。ダイニングスタッフ280名、シェフ225名ほか全部で530名が働いている。1回のクルーズのために世界中から仕入れる食材は100トン以上。電気は船内で発電。お水も船内で海水から真水に変えている。食洗器、製氷機などの大きな設備をはじめ、作るものによってそれぞれエリアが分かれている(肉・魚の下ごしらえ、冷製料理とサラダ、スープとパスタ、ベーカリー、ペストリーとケーキ、フルーツとチーズ、コーヒー、お酒など)。アレルギーの方のためのエリアもあり、離乳食と宗教上のもの以外は全て、一から作るとのこと。パンは50種類以上。一日に洗う食器は平均70,000皿。このほかに1,000人以上のクルーのものもあるとのこと。食材を使ったデコレーションも素晴らしい!

食材を使ったデコレーションの技術も素晴らしい!スタッフも明るく挨拶!

 12時近くなったので、デッキ15でピザを買ってホライズンコートに持ち込み、コーヒー、デザートと共に頂く。大きなピザ2切れ、ご馳走さま。
部屋で少し下船の準備をしてから”ピアッツァ”(デッキ5)へ。「水彩画を10分で描こう!」というイベントの開催中。上手なのかと思ったらそうでもなくて、それでも描いてみせる勇気に感心。
 14時からピアノの演奏、15時からルンバのダンスの講習が始まる。こちらも、上手に踊れなくても楽しく参加している様子。






 16時半から”ミケランジェロ”での最後の夕食。今日は、アメリカ・デーとのことで、スタッフの服装がアメリカの国旗。

 トマトスープ、ビーフとエビ、チョコレートケーキを注文。





 19時、カナダのビクトリアに入港。長蛇の列に並んで、19:20から下船。事前に税関申告書を出しただけで入国審査は無し。港から二階建てのシャトルバスに乗ってビクトリアの街へ。往復の乗車券を買っている証拠に手の甲にスタンプ。ビーコン・ヒル公園を見ながら行く。イギリス植民地時代の風情の建物やお花がきれいな美しい街。州議会議事堂のところで下車。

 カナダで一番古いというフェアモント・エンプレス・ホテルを右手に見ながら行き、ガヴァメントストリートのお店でお買い物。手持ちのカナダドルを丁度使い切るつもりがちょっと足りなくて、1ドル余りをカードで払うことに。美しい夕焼けに街がオレンジ色に輝き、21時に議事堂がライトアップされるのを見て、21時半のシャトルバスで港に帰る。迎えてくれた船に明かりがついて、きれい。


ビクトリア


 部屋に帰ると、もう22時過ぎ。シャワーを浴びて、明日、必要なものを残して荷造りし、スーツケースを23時過ぎに部屋の外に出し、23時半就寝。船は24時にシアトルへ向けて出港。



8日目 6月30日(土)
下船 ⇒ シアトル観光、ボーイング社、アウトレット 
 
  6時起床。やっと船での生活にも慣れ、行く方向も間違えなくなったところで、もう下船の日・・・。天気は曇り。すでにシアトルに入港している。7時から”ホライズン・コート”で船上での最後の朝食。


 8時に、足掛け8日間お世話になった部屋を出て、”エクスプローラーズ・ラウンジ”(デッキ7)に集合。3,000人もの乗客が混乱しないよう、行先別に色分けされていて、私たちはクリーム色。スーツケースの下船タグの色も、スーツケースの受け取り場所もクリーム色の表示で、わかりやすい。予定より早く、8:20にはスーツケースを受け取れたが、スムーズに進み過ぎて約束の時間より早いとのことで、しばらくバスの到着を待つことに。シアトルのガイドは初日と同じナオさん。
 25人乗りのマイクロバスが到着し、スーツケースを積み込んで、こちらも初日と同じ女性ドライバー、ボニーさんの運転で9時に出発、シアトル観光へ。昨日のビクトリアでもそうだったが、タクシーがほとんどトヨタのプリウス。他にも、スバル、三菱車の人気がすごい。

 まもなく、1900年から続く一番古い市場、パイク・プレイス・マーケットに到着。400を超える大小のお店があるとのこと。まず目についたのは、スターバックスの1号店。ここでしか買えないという初期の茶色のロゴマーク入りのグッズを買い求める人で長蛇の列。あとで、同じツアーのスターバックス大好きご夫妻に見せて頂いたが、お値段は、ステンレスのタンブラーが40ドル、陶器のマグカップが15ドルとのこと。


 1時間のフリータイムの間に、市場の中のカラフルな花屋さん、氷漬けのサーモン、蟹、ロブスターなどが所狭しと並ぶ魚屋さんを中心に見て回る。売れた魚を店員同士で投げて渡すことから、「魚が飛ぶ」として有名な魚屋さんも。その近くには、市場のマスコットの豚のレイチェル。触ったり募金したりすると幸せになれるとか。





 10時半集合で、バスへ。シアトルのあるワシントン州は、”Evergreen State”と言われ、特に今は、花や果物などが多い季節とのこと。

 昔ながらのレンガ造りの建物が並ぶ”パイオニア・スクエア”を通る。風情のある街だと眺めていたが、昔は、海抜が低いため満潮時には道路が冠水し、1889年に起きた火災で、水圧の低さから消火栓が役に立たず大火災になったことから、道路が3メートル引き上げられ、元の1階は使われなくなったという歴史があるとのこと。


 やがて、シアトル・マリナーズの本拠地、セーフィコ・フィールドへ。隣は、センチュリーリンク・フィールドというフットボールのスタジアム。
 セーフィコ・フィールドは、客席数 47,000席。3つに分かれた屋根が可動式になっていて、雨でも試合が中止になることが無い。
 マリナーズ・チームストアの前でバスを降り、30分間のフリータイム。球場の外壁には、一線を退いたイチローの写真もあり、ストア内には名前入りの Tシャツなども売っている。因みに、ユニフォームの上着は男物138ドル、女物100ドルとのこと。



 11:15バスで出発、昼食のレストランへ。現在、シアトルで一番高い建物はコロンビア・タワー(284m)、有名なスペース・ニードルは、184m、1962年の万博の時に建てられたもの。
コロンビア・タワー

 今日の昼食は日本食とあったが、”I Love Sushi”という店でのちらし寿司とのこと。「なんちゃって寿司」ではないかと怪しんでいたが、意外や意外、身の厚いお刺身がたくさん乗った海鮮ちらし寿司で、ブリの照り焼きもあり、なかなかの食べ応え。添乗員さんから、「時間はたっぷりあるから、ゆっくり食べて」と言われるが、美味しくてどんどん食べてしまう。飲んだ訳ではないが、日本酒の品揃えもかなりなもの。オーナーが日本人と聞いて納得。目についたのは、壁のメニューの中の”Bento”。色々な種類がある。”Bento”は今や世界共通語と聞いたことはあるが・・・。
 店の裏に回ってみると、ボートヤードの向こうにスペースニードルが見える。



 12:40、バスへ。次は、ボーイング社の工場見学ツアー。工場は車で40分ほどのエベレット市内。到着してバスから降りると目の前に完成したばかりと思われるタンザニア航空機が!
ツアーの予約は14:30から16:00まで。事前に、手荷物は貴重品も含め、全てコインロッカーに預ける。写真撮影も禁止されていて、カメラも携帯も持って入れない。しばらくショップで時間をつぶして、いよいよ入場。まずはボーイング社の歴史を語るビデオを見てから、バスで巨大な工場へ。それからもトンネルのような長い通路を歩いたり、大きなエレベーターに乗ったりして移動しつつ、組み立てているところを上階から眺めながらの見学。

 機体は部分ごとに造って組み立て、塗装は最初は緑色に塗られている。塗装も内装も、全てオプションとのこと。今回、成田から乗ってきたANA機は、最新のボーイング787機だったが、工場の壁のパネルに、機体の5つの部分が、日本の三菱重工、川崎重工などの製品であることが書かれている。JAL機の輪切りになった機体があり、使われなくなったのをボーイング社で買い戻して、どのぐらいダメージを受けているかを調べているとのこと。引渡し前の試験飛行は、ボーイング社で1回、買った会社で1回、約2時間ずつしかしないそうだ。
 約35,000人の人が三交代制で働いていて、夏でも冷房は使わず、扉を開けて作業しているとのこと。とにかく、工場の大きさと、上階から見下ろす機体の大きさにびっくり。
見学後、ショップで買い物をしたのち、展示スペースへ。実物大のエンジン、古いモデルの飛行機、コックピットなどを見る。
タンザニア航空機



 16時からバスで、 ”シアトル・プレミアム・アウトレット”へ。集合場所を決めた後、16:50から1時間半のフリータイム。せっかくシアトルに来たのだからと、1号店ではないけれど、スターバックスで並んで、モカ・フラペチーノを注文。喉が渇いていたこともあり、冷たくて美味しかった。
お気に入りの”COACHI”に行ってみると、買うつもりも無かったのに、”70%OFF”の表示にひかれ、バックを買ってしまった。今、使っているバッグやお財布もまだ売っていると思ったら、やはり”70%OFF”になっていたのにはショック!
 集合時間が近づき、集合場所に向かっているつもりが、反対方向に来ていることに気づき、慌てて走って引き返し、18:20、バスへ。



 ボーイング社のあるエバレット市よりさらに北まで来ているので、シアトルの中心まで1時間ほどかかり、夕食の中華料理店へ。中国人街で、近くの建物や柱には大きな龍が。日本人街にも近く、トロリーバスの停留所には桜や達磨、鯉などのイラスト。道路標識には日本語で書かれたものも。港町らしくかなりの坂道で、トロリーが、上りだけパンタグラフを上げて走っている様子。



 夕食の中華料理は、甘めの肉料理中心で、お料理の出てくる順番が何だか変。デザートがなんと、クレーム・ブリュレ。たくさん残ったお料理は、バスのドライバーさんへテイクアウト。


バスで10分ほどで今日のホテル、ウェスティン・シアトルへ。ツインタワーのホテルで、部屋はサウスタワーの950号室。さすがに広くて、ベッドも大きく、ゆったり。窓の下をモノレールが走る。始発駅がすぐそこ。スペース・ニードル行きのモノレールとのこと。


シャワーを浴びて、スーツケースの整理。日本は梅雨が明け、38℃という話を聞き、チョコレートの入ったお土産は全て手荷物にすることに。23時半、就寝。



9~10日目 7月1~2日(土・日)
シアトル ⇒ 成田空港 
 
 7時から朝食。ビュッフェの品ぞろえは、船と比べてしまうせいか、期待したよりシンプルだったが、すいていたのでゆっくり。


 外へ出てみると、かなり涼しいので、部屋に帰って、スーツケースをドアの外に出してから、上着を着て散策に出かける。スペース・ニードルの見える方角へ歩いて行ってみると、緑やお花の多い道路で、お掃除をしている人たちをあちこちで見かける。変わった建物も多い。どういう訳か、男性用のバーバーショップがあちこちに。そして、またここでも”BENTO”の看板。流行は本物らしい。スペース・ニードルに少し近づいたと思ったころ、小雨が降り出してきたので、反対側の歩道を引き返して、ホテルに戻る。



 昨晩、バスで到着した時に入った入口からは、エスカレーターで上に上がったところがフロントの階だったが、別な位置に直接、外に出られる正面玄関があることに気づいた。角を曲がっただけのところで、それだけ道路に傾斜があるということなのだろうが、何だか不思議な感じ。円筒形の建物なので、エレベーターまで行く廊下も曲線だが、ぐるっと一周できるわけではない。エレベーターの中の表示盤が大きくてカラフルでビックリ。
部屋の窓からは、モノレールが時々、少人数の乗客を乗せて走っているのが見える。



 10時前にバスでホテルを出発。せっかくのウェスティン、連泊したかった・・・。
車窓にセーフィコ・フィールドやボーイングの工場。20分ほどでシアトル・タコマ空港に到着.


 ANAのカウンターでチェックイン。キャンペーン中とのことで、スタッフが男女ともゆかた姿。セキュリティ・チェックを終え、Sゲートまでシャトルに乗る。表示に日本語の案内があると思ったら、日本語のアナウンスも。

 11時からしばらくラウンジでゆっくりして軽食を頂く。壁に掛けられていたシアトルの写真を見ていたら、後ろにそびえる山が富士山にそっくり。これが、日系移民の人たちが、「タコマ富士」と呼んだレーニア山(インディアン語でタコマ山)かと、納得。



 13時、S11ゲートから搭乗。席は13Dで、行きと同じ内側の席だったが、右の窓側の席が空いているのでよかったら・・・ということで、12Hに移動。ラッキー!





13:20、移動開始。風が強い中、ゆかた姿のANAスタッフが滑走路に一列に並んで手を振ってお見送り。有難う!13:40離陸。窓の外には”JA828A”と書かれた幅の広い頼もしい翼。成田空港まで約10時間。



 14時にお食事のメニューが配られ、今度は和食をチョイス。14時半ごろ、気流の悪い所を通過する際、かなり揺れて、手に持っていた冷茶がこぼれてテーブルクロスを濡らしたが、ほんの少しだけだったのにクロスを交換して頂いて、恐縮。



アニメ映画「アーリーマン・ダグと仲間のキックオフ」を見始めると、やっと、14:50からランチのサービスが始まり、デザートが終わると16:15。





ここで、時計を16時間進めて、日本時間の7月2日午前8:15に。8時半にはアンカレッジ上空とのことで、雪山が見える。2本目のアニメ映画「ボス・ベイビー」を見終わると10時。せっかくなので、シートを少しフラットにして眠ることに。




 目が覚めてから、オーディオでドビュッシーやモーツァルトの曲を聴いていると、最後のお食事となり、13時半ごろから、野菜のパイ包み焼きとコーンスープとミルクティーを頂く。

予定より早く、15:10に成田空港に無事着陸。



エピローグ

  南東アラスカは元々、雨の多い所とのことで、曇りや小雨の日もあったが、氷河観光やホエールウオッチング、鉄道に乗った日など、メインの日はきれいな青空に恵まれた。クルージングツアーへの添乗が20回ぐらいというベテランの添乗員さんのお陰で、初めてのクルージングも不安なく楽しめたし、同行の8人(4組)の皆さんも旅慣れた明るく穏やかな方々で、楽しくお話ができてよかった。
フォーマルの日が2回あるということで出発前には悩んだりもしたが、バスでのツアーと違って、正装でお食事というのも良いものだと思った。
クルーズカード
 クルージングは、毎日荷物をまとめる必要が無いし、1枚のクルーズカードが、部屋の鍵にも、支払いにも、乗船・下船時のチェックにも使えるので便利。





夜に出港して、寝ている間に次の寄港地に着けたり、航行中も、景色を眺めるだけでなく、色々なイベントが楽しめる利点もある。
 気象状況にもよるのだろうが、大きな船でも、外洋を航行中には揺れることもあり、大きなふわふわした揺れは気持ちの良いものではないが、帰路にはあまり気にならなかったので、慣れもあるのかもしれない。

 ”プリンセス”の仲間の船はたくさんあり、2回目の乗船からは”ゴールド・メンバー”として優遇されるとのことなので、また機会があれば乗ってみたい。

お世話になった皆さま、有難うございました。