ルーマニア旅行記

2014.7.18〜22



ブルガリア旅行記より

 7/18(金)  ブルガリア国境 → ブカレスト
 
国境で、添乗員さんにパスポートを預けて、入国手続きの間に両替所へ。ルーマニアの通貨はレウ(複数はレイ)1レウは約33円。


17:30、4日間お世話になったドライバーのジョロさん、ガイドのエリーさんと分かれ、ルーマニアのバスとドライバーさん、ガイドさんに交代。ドライバーはガブリエルさん、ガイドは日本語が上手でおしゃれなイワナさん。これから4日間同行。17:55首都のブカレストに向けて出発。気温23℃。こちらも窓の外にはヒマワリ畑。ルーマニアは、日本にも、コマネチ、チャウシェスク、ドラキュラで知られている。
夏のブカレストは普段は30℃ぐらい。40℃になることもあるが、カラッとしている。明日は20℃ぐらいの予報。北海道と緯度が同じぐらいなので、冬は零下になる。平原が多い。今は、主食はパン。昔はママリガ(トウモロコシの粉を煮たもの)。イタリアのポレンタに似ている。野菜はたくさん採れる。豚肉、鶏肉、川魚、チーズをよく食べる。赤ワインとビールがよく飲まれている。日本より物価は安い。平均給料は400ユーロ。消費税は24%。一番高い山は2500km。本州と同じぐらいの広さ。ハンガリー、ウクライナ、モルドヴァ、ブルガリア、黒海に囲まれている。

18:40、ブカレスト市内に入る。通勤時間なので、渋滞が始まっている。「バルカンの小パリ」と称されるとのことだが、
そう言えば、となく街の雰囲気が可愛い印象。
ブカレスト

19:00、リン・グランドホテルに到着。カラフルで明るい。ロビーの色とりどりの傘を使った装飾が面白い。
リングランドホテルのロビー

部屋は5階の5128号室。茶色が基調のなかなか素敵な部屋。窓からの見晴らしは良いが、隣の敷地に大きなカルフールがあるぐらいで、特に何も無い。
19:30からホテルのレストランで夕食。メニューは、ギリシャ風サラダ(キューリとトマトにチーズとオリーブ)、チキンカツとポテト、大きなティラミス。




食後にカルフールに行こうかと外へ出てみたが、今日は階段が多くて疲れたので、やめて部屋に帰り、シャワーを浴びて、22:30就寝。



 7/19(土)  ブカレスト → シナイア → ブラショフ 


6:30起床。夜中に雨が降ったらしい。今は薄曇り。
7:20から朝食。パンがやはり美味しい。ヨーグルトは麹のような甘いのもある。
テレビのニュースはキリル文字ではないものの、ルーマニア語が判読できないので意味がわからない。どうやらマレーシア航空機が撃墜されたらしい。落ちた場所はどこなのか?プーチン大統領が会見している。




9:00、バスで出発。肌寒い。シナイアまで2時間。今日はカーレースが行われるとのこと。ルーマニアでは、車は国産車のDACIA(ダチア)が一番多いとのこと。
ルーマニア語で「おはよう」は、”ブーナ・ディミニャーツァ”。ブーナはGoodの意味。
ルーマニアにはハンガリー人もたくさん住んでいるが、あまり仲は良くない。ジプシーもいる。街中の建物は共産主義時代に建てられたもの。郊外に出ると、やはり、トウモロコシ畑がたくさん。シナイアは一番のリゾート地。シナイア修道院で有名になった。明日はシナイアに宿泊。カーレースのために道路が渋滞して移動に時間がかかるようなら、修道院の観光は明後日の朝になる可能性もある。





まずは、ペレシュ城の観光へ。11:30バスを降りて石畳の坂道を1kmぐらい歩く。
小さな籠に入れたベリーを売る人達や、ブーメラン売りもいる。高台に建つお城の前をぐるっと回って入口に着くと、入場を待つ人の群れ。お城の中の撮影料32レイ(約1000円)を払って待つ。




12:30近くなってやっと入場の順番が来る。靴の上に黒いカバーをして入る。
ルーマニアで一番きれいなお城。カルロス1世の夏の別荘として40年かけて建てられたとのこと。城内のお部屋を見学。




12:55にお城を出て坂道を下り、20分ほどでレストラン ”ボナパルト”へ。ランチのメニューは、野菜のスープ、サルマーレ(酢漬けのロールキャベツ)とトウモロコシのママリガ、デザートはチョコレートエクレア。
サルマーレは酸っぱかったが、サワークリームが添えられているので食べやすい。



14:00、外へ出ると青空が広がって、陽がさしている!また石畳の坂道を下る。空気が爽やかで気持ちが良い。14:30にバスへ。やはり予定変更となり、僧院は明後日にまわして、ブラショフに向かう。

15:30過ぎ、ブラショフの街に入る。12世紀にドイツ人によって作られた街。武蔵野市と姉妹都市。市街地の大きな交差点は信号ではなくロータリーになっていて、中心はきれいな花壇。


15:50、聖ニコライ教会の近くでバスを降りる。教会の前まで来ると、丁度結婚式が終わった所で、参列者が伝書鳩を飛ばして写真を撮っている。
教会の中に入ると、赤ちゃんの洗礼式。聖歌が流れる中で、しばらくその様子を見る。



16:20バスへ。ルーマニアの家も一見したところ赤屋根だが、瓦がスレート瓦のような平らなもので、ブルガリアとはまた違う。

ドイツ人の街との境界というスケイ門から旧市街に入り、「ロープ通り」という消防隊が通れるだけの幅しか無い通りなどを見ながら、16:30、黒の教会へ。火事にあって真っ黒になったことが名前の由来。東ヨーロッパで一番大きい教会で、東ヨーロッパで一番大きなパイプオルガンがあるとの事。



16:40、スファトゥルイ広場へ。土曜日なので、賑やかな音楽とともにイベントが行われている。中心の建物は元の市庁舎。今は歴史博物館。
17:45までの1時間、自由時間となり、小雨が止んだ中、きれいな街を散策。




17:50、バスで出発。郊外のホテルへ向かう。今日は雨模様だったが、日中は半袖で大丈夫だった。
18:10、ラマダホテルに到着。ルームカードが、挿入するのではなく、かざすタイプ。
茶系統の配色の部屋。ベッドが高い。シャワーのガラス板が折りたたみ式。
それにしても、ブルガリアに入って以来、日本人どころか中国人や韓国人のツアーにも会わないと思っていたら、とうとうこのホテルで別のJTBのツアーと一緒になった。


19:00からホテルのレストランで夕食。チョルパ(チキンのスープ)、メインもチキン料理、デザートはリンゴ。

食事中は、珍しいところへ旅行した話でもちきり。チュニジア、アルメニア、シルクロード等々。皆さま、さすが!
部屋に帰り、シャワーを浴びて、21:40就寝。今日もよく歩きました。







7/20(日) ブラショフ→ ピエルタン→ シギショアラ→ ブラン

5:30起床。青空が広がっている!
7:00から朝食。7:45出発。今朝は忙しい。



せっかくの青空なのに、朝もやがかかっていて寒い。ピエルタン要塞教会に向かう。
要塞教会は300ぐらい建てられた、現在、残っているのは100ぐらいで、うち8つが世界遺産。教会のまわりに城壁を作り、オスマントルコと戦った。
ルーマニアの音楽を聴きながら行く。ボルムベスクが作曲したバイオリンの曲「望郷のバラード」は哀愁を帯びた曲で有名。
トウモロコシと小麦の畑、放牧されている羊の群れも見える。小麦は収穫間近で黄金色。8時を過ぎて、山地に入った頃にはモヤが消えて、青空が見えるようになった。
今日一日、全国的に晴れて30℃近くになるとのこと。緑の山畑に赤屋根の家、どこをとっても絵葉書になりそうな景色。村の要塞教会も見える。日曜日なので、教会の帰りかと思われる黒服の老夫婦などがちらほら。



10:20、ピエルタンの要塞教会に到着。3重の城壁に囲まれている。1500年頃に建てられた教会。修復の手は入っていない。




礼拝堂には古いパイプオルガンもある。聖具室の扉は分厚く、一度で16箇所の鍵が閉まる仕掛けになっていて、そのために世界遺産に認定されたとのこと。




青空がきれい。日差しはきついが空気は爽やか。
11:00出発、道路脇には、赤、黄、緑、紫・・・とカラフルな家並み。ホップの畑。
ルーマニアでは4種類のビールが作られているとのこと。



11:25、バスを降りて、石畳の坂道を10分ほど歩き、門をくぐると広場に出た。ここは世界遺産のシギショアラの町。13世紀に作られ、960Mの城壁に囲まれている。
カラフルな家並みが美しい。






山上教会への屋根のある階段を上る。途中に高校があるので「学校の階段」と呼ばれている。学校の前を通って山上教会へ。周囲をぐるりと回る。青空の下、緑の山々と赤屋根の街。また階段を降りる。







12:00、昼食のドラキュラレストランへ。ドラキュラのモデルになったヴラド・ドラクル公の生家とのこと。
メニューは、ミートボールのスープ、魚のムニエル、アイスクリーム。





食後は、40分ほどの自由時間。14ある塔の中で一番高い時計塔に上がってみる。元は市役所だったが、今は博物館。細い階段を上がる。昔の金属の道具や時計の機械などが展示されていて、展望台からはシギショアラの町が一望。よいお天気でよかった。広場では、サキソフォンとギターなどの生演奏も。





13:50、バスへ。ブラン城に向かう。15:50、休憩。チョコチップ入りのアイスクリームを食べる。



16:30、ブラン城に到着。細い階段を上って内部を見学。ブラン城はドラキュラで有名だが、ここに住んだわけではない。モデルとなったヴラド公はとても厳しい王様で犯罪者を串刺し刑にしたことからドラクル(悪魔)というあだ名が付いた。






17:15から30分の自由時間。賑やかな土産物の通りには、お化け屋敷もある。
きれいな陶器の小鉢を買う。



17:50、バスへ。シナイアに向かう。1時間ぐらいとのこと。
途中、道路を羊と山羊の大群が通るため、一時、バスストップ。
18:30、シナイアに近づいたとは言ってもまだ山道のうちから、もう車の渋滞。カーレース中の事故が何かが原因らしい。

19:40、2時間近くかかってやっと今日のホテル「ニュー・モンタナ」に到着。
20:00から夕食。トマトのサラダ、ローストポーク、チョコレートケーキ。
21:20、部屋に戻りシャワーを浴びて、23:00就寝。今日も石畳の坂道やら階段やら、よく歩きました。




先日来、テレビのニュースで気になっていたが、やはり、マレーシア航空機がウクライナ上空で撃墜されたらしい。理由はまだよくわかっていないらしいが、空港のセキュリティが厳しくなっているかもしれないとのこと。


 7/21(月) シナイア → ブカレスト → イスタンブール 

6:15起床。7時過ぎから朝食。パンがとても美味しい。


ちょっと外へ出て散策。空気の冷たさが気持ちいい。



8:30、シナイアの僧院に向けてバスで出発。
8:37、到着。シナイアはシナイ山に因んだ名前。手前にあるのは、新しい教会。
ルーマニア正教会はパイプオルガンは無く、男性のみの聖歌隊が歌う。




今は使われていない古い教会は奥にあり、小さいが、壁は一面のフレスコ画で、色彩がすごく綺麗。天井からイエスが見下ろしている。古い教会の中に入る。信者がひざまずいて祈っている。内部の壁面はいぶし銀の王な色のフレスコ画。祭壇は金の装飾。




9:00出発。首都ブカレストに向かい、11:00、ブカレスト市内に入る。
11:05,凱旋門の前へ。パリの凱旋門の3分の2の大きさとのことだが、修復工事中で、実物大の写真のカバーですっぽり覆われている。残念!工事は今年いっぱいかかるとのこと。



11:20、ブカレストで一番広い公園、ヘラストラウ広場でバスを降り、湖のほとりを散策。日光浴など、市民の憩いの場。
11:45から公園の中のオープンエアのレストラン、”パルク・ヘラストラウ”で最後の昼食。白い豆の酸っぱいスープ、トキトゥーラ(豚肉の煮込み)、トウモロコシのママリガ、パパナッシュ(ドーナツ)。トキトゥーラは柔らかくて美味しかった。パパナッシュは、ベリーのソースにサワークリーム添え。甘過ぎず食べやすかった。



13:00バスで出発。13:12ビクトリア広場へ。、ビクトリア通りに入り、13:20、革命広場でバスを降りる。
旧共産党本部の建物は、チャウシェスクが失脚前の最後の演説をした所。前に立つのは白い慰霊塔。上下がアンバランスな建物の下部は旧秘密警察本部。ブカレスト大学図書館の前にはカルロ1世の騎馬像。


少し歩いて、赤いレンガのクレツレクス教会へ。中の作りは小さいが、今朝のシナイアの僧院の古い教会と同様、修復されず古いままだが入口のフレスコ画がきれいに残っている。


軍人会館、国立銀行、裁判所などの前を通って、大主教教会へ向かう。



13:55、大主教教会へ。3つの塔のあるきれいな建物。入口のフレスコ画や内部はさすがに立派。敷地内には、これも立派な総主教宮殿や鐘楼もある。


14:20、バスで国民の館に向かう。


国民の館とは名ばかりで、チャウシェスクが贅の限りを尽くして造ったもの。長さ270m、幅240m、高さ80m、地下12m、1000の部屋があり、世界で2番目、アメリカのペンタゴンの次に大きい建物とのこと。2万人の労働者が10年の歳月をかけて造り、材料は全てルーマニアのものが使用されている。現在は国会議事堂として使われているが、ルーマニア人はこの建物をあまり好きでないとのこと。周囲をバスで一周してから写真ストップ。大きすぎてなかなか画面に収まらない。



入口を入り、セキュリティチェックの後、15:20に入場。内部の写真撮影料30レイ。
たまにはコンサートも行われるという600席の会議室にはルーマニアで一番大きな5トンもあるシャンデリア。このほかに全部で2800のシャンデリアがあるとのこと。
150mもある一番長いホール、ピンクの大理石が使われている一番きれいな会議室、ペレシュ城をまねて造った赤い椅子の会議室、
音響効果の良い部屋、コマネチの披露宴が行われた金箔や金糸が使われた部屋、1200席の調印の部屋等々、次々と見て回る。


革命が起こるまでにはこの建物は完成していなかったので、チャウシェスクは使うことは出来なかったそうだ。
白い衣装のチャウシェスク夫妻が伸びやかに空を飛んでいる絵、題して「平和」。国民を顧みぬ独裁政治を行っていたチャウシェスクが一番好きな絵だったとのこと・・・。



バルコニーに出ると、真ん中に延びている広い通りの右はNATO、左はEUの建物。通りの途中に大きな噴水。





16:20、バスに戻り、ブカレストの旧市街へ。16:30から2時間あまりの自由時間。
しばらく旧市街を歩くが、お店は、ほとんどがカフェ。やっと土産物屋を見つけて入り、ランチョンマットの可愛いのを買う。




まだあと1時間あるので、待ち合わせ場所の近くのカフェに入る。店の前のメニューを見て、カフェラテとパンナコッタで約20レイなので、税金を入れても足りると計算して、店内に入る。パンナコッタは甘すぎたが、カフェラテに癒やされる。20レイ払って、10レイ残る。


18:50バスで空港に向かう。いよいよ帰国。
19:25オトペン空港に到着。出国審査の後、13番ゲートまでに来て、残りの10レイでカプチーノとチョコケーキを買う。





21:30搭乗。3列+3列の中型機。席は19Fで窓際。イスタンブールまで1時間半。
到着が遅れたようだったが、予定通り21:55移動開始。
離陸すると、ブカレストの夜景がきれい。
すぐに夕食のサービスがあり、終わるとすぐに消灯。忙しい。








23:00イスタンブールに着陸。
直接次のゲートへバスで移動。セキュリティチェックなしで乗り継ぎ。





 7/22(火)  イスタンブール → 関西空港 

1:00、イスタンブールから関空へ向けて離陸。席は、17AB。窓側だったが、大きな翼の真上で、残念。
しばらくして、夕食。トルコ風ハンバーグをチョイスしたが、食欲がなく、ポテトのチーズグラタンをひと口だけ。コカコーラがおいしかった。
やがて、消灯。
少し揺れたりして何度か目が覚めたが、機内が少し明るくなったので時計を見ると、
9:00。6時間進めて、日本時間の15:00に。
15:30、昼食?チキンとサーモンで、まだ食欲がなかったが、サーモンと言ったら、私の前で無くなって、結局、チキンに。
やはり食べられず、トマトジュースだけおいしく頂いて、ごちそうさま。
予定より1時間も早く、17:00に関空に到着。

旧市街の可愛い雰囲気に癒やされた旅でした。