ガンバの冒険・キャラクター解説 @

「ガンバの冒険」に関するキャラクターについて、用語一覧から独立させました。原則として、アニメ本編中キャラクター名と
「セリフがある」キャラを、とりあげました。
また、ここで言う「原作」は「冒険者たち」を指します。


アナホリ・原作のみ
名前の通り、穴掘りが得意なネズミとして登場する。
アニメでは、ボーボが「穴掘り名人」として描写されている。キャラクターの統合を表す一例と言える。

イエナ・第7話〜第9話
ザクリ島に棲むリス。島のリス達のリーダー格であるクリークの妹。
何も知らずにザクリの園に「侵入」し、ザクリに追われて逃げる途中で怪我をしたボーボを介抱したことがきっかけでボーボが一目惚れ。
可憐なキャラクターだが、根はそれを裏切る(?)しっかり者で、ガンバ達にこの島を捨てて一緒に行こうと言われた時には
「この島は、あたし達の島だから」
と、それを拒否。ガンバ達を沈黙させたほどの毅然とした態度を見せた。
また、ザクリにさらわれリス達をおびき寄せる「罠」として利用されていた時も、自分が囮だと分かっていて彼女の匂いを辿って来たボーボに
ザクリの住処の目印を教えボーボを逃がそうとするなど、冷静な面も見せた。

ボーボは、別れ際に「大きくなったら、イエナちゃんをお嫁にする」と思いのたけを叫ぶが、海風に遮られてイエナの耳には届かなかったようだ。

キャスト杉山 佳寿子すぎやま かずこ

「アルプスの少女ハイジ」…ハイジ 「うる星やつら」…テン 「Drスランプ アラレちゃん」…木緑あかね  「Gu−Guガンモ」…ガンモ
「科学忍者隊ガッチャマン」…白鳥のジュン 「キテレツ大百科」…コロ助(2代目)ほか
※ それにしても、多彩なキャラを演じられていますね。こうして見てみると、オドロキです(笑)

イカサマ・第1話〜第26話
サイコロ片手に、博徒街道を歩む一匹狼…的なキャラクターを気取って、ニヒルでクールな振る舞いをしているが、実はその昔にサイコロの細工が
バレて、故郷の港町を追い出されていた「はぐれ者」…そして、中身はガンバやヨイショに引けを取らない、熱血さを持っている。
そんな彼の振る舞いを、ヨイショは「メッキ」を自慢げに披露している「いっぱしぶった変なガキ」と、看破した。
何しろ、最初はノロイに戦いを挑もうとするガンバ達に対して傍観者を決め込んでいたのに、忠太がノロイ島の「惨状」を話すと、いつの間にか
聞き耳を立てていたり(第2話) 故郷の港町に着くと、忠太が苦しんでいるのを知りつつ自分には関係ないと、鼻歌まじりで身支度して
さっさと船を降りたり(第3話)と、その少々素直でない行動は、周囲を引っ掻き回すところがあるが…

そんなイカサマのベストは、何と言っても第23話。
食料の見張りをしていた時、隙を突かれて米俵は落下。しかも、一緒にいた一郎は岩場に身体を叩きつけられて…後悔と疑惑「裏切り者」の存在が
確定的になった時、犯人に対する「怒り」が彼を支配する。
そして…「そいつ」が判明した。一度は逃げたそいつは、再び雨の中姿を見せる。そいつを殴ったところで、一郎は帰らない。
そして、そいつもあくまでふてぶてしく「悪役」を演じていればまだしも、そいつは涙を流して哀願し続ける。弟を助けてくれ…と。
やりきれなくなって、ヨイショの胸で声をあげて泣き崩れるイカサマ…ニヒルを気取る彼が感情を見せたシーンに、グッと来る人も多いだろう。

キャスト堀 絢子ほり じゅんこ(あやこ)

「あしたのジョー2」…キノコ 「美味しんぼ」…栗田たま代 「カバトット」…トット(2代目) 「チンプイ」…チンプイ  「映画・銀河鉄道の夜」…ザネリ
「新オバケのQ太郎」…Q太郎 「ひみつのアッコちゃん(第1作)」…ガンモ(初代) 「ムーミン(旧)」…ミイ  「忍者ハットリくん」…ハットリカンゾウ
※ あら、2代目オバQはこの方でしたか(笑)この方も、気づいたら昔から声を聞いていたベテラン声優さん

イダテン・原作のみ
足の速いことを自慢にしていたネズミ。イカサマとは友達同士と、描写されている。
アニメでは、イカサマが足の速いのを自慢するなど、このふたりが統合されている。

一郎・第18話、第22話〜23話
ノロイ島の対岸の村に住んでいたネズミ。ノロイに襲われて、高倉に逃げ込んでいた。
ストーリーでは、直接的な関係を示唆するセリフや描写は無いが、彼らの「長」的存在のネズミ〔→又ベエ〕の息子ではないかと思われる。
18話では、高倉に入りこんできたガンバ達を生き残りの仲間と勘違いし、またノロイ達がまだこの村にいると信じていたのでイタチに高倉を
発見されるのを恐れて彼らを幽閉しようとした。
だが、ガンバ達から事実を知らされ、彼らが凶暴な猫と戦っているのを見て、自ら武器を取って猫を倒した。

22話では、有志を募りツブリ達の協力を得て高倉から運び出した米俵と共に、ノロイ島へ乗り込んでくる。
しかし、襲ってきたイタチに立ち向かったものの仲間は全滅し、本人も怪我を負ってしまう。
23話では太一の「裏切り行為」の犠牲となり、火口に落下。思うように身動きが取れなかったばかりに、岩に身体を叩きつけられて絶命した。

キャスト山下啓介やました けいすけ

「宇宙戦艦ヤマト」…ヒス副総統 「未来少年コナン」…タルコス 「戦闘メカザブングル」…ダイク  「ロミオの青い空」…トニオほか
※ 地味なサブキャラを演じられることが多い方ですが…結構いい味のキャラが多いですね

イルカ・第10話
航海中に海が凪いでいかだが全く動かなくなり、暇つぶしに遊んでいたらタンカーが側を通って、激しい横波に巻き込まれたガンバ。
気がつくと、身体の自由が利かない…ガンバは、ただ仰向けになって浮かんでいるしかなかった。
そんな時、突然現われてガンバとじゃれ始めたのがイルカだった。彼とは言葉は通じないが(イルカのセリフは「キュキュ」のみ)ふたりは
意気投合し、海の中を移動したり海面から跳ね上がったり…と、ガンバにとってはちょっと楽しい時間を演出してくれた。
ガンバは、ガクシャに訂正されてもイルカのことを最後まで「キュキュ」と呼んでいたが言葉遣いまで「伝染」してしまっていた。

ちなみに、この第10話は映画版「冒険者たち〜ガンバと7匹の仲間」で前半のメインとして使われている。
そのため、軍艦島やザクリ島、トラゴローやカラス岳…のシーンは、かなり割愛されている。

キャスト肝付兼太きもつき かねた

「銀河鉄道999」…車掌 「ドラえもん」…スネ夫 「じゃんぐる黒ベエ」…黒ベエ 「おそ松くん(新)」…イヤミ  「ドカベン」…殿馬
「キテレツ大百科」…勉三 「チックンタックン」…タックン・ハット 「ウルトラマンキッズ」…ガッツン
※ この方も、また多彩なキャラを演じられているベテラン。劇団を主宰されているそうです

オイボレ・原作のみ
いつの間にか、仲間に加わっていた年寄りネズミ。単なる足手まといの年寄りネズミだと思っていたら、実は忠太達島ネズミがイタチの脅威に
襲われた時、島から逃げ出そうといった忠太のおじ(トキ)だった。イタチに独り立ち向かい悲壮な最期を遂げた。

お竜・第3話
イカサマが、故郷の港町で開いた賭場にいた姐さん風ネズミ。短いやり取りだが、彼女はイカサマの恋人あるいは旧知の馴染みの顔…
と、言ったところだろうか。
サイコロの仕掛けがバレて、イカサマの立場が危なくなると、折角自分のものになりかけた「戦利品」を放棄して
(あの食べ物は、後でイカサマから「もらえるはず」のものだったろうに…)
逃げ出すことになる。
もっともこの時、イカサマは彼女が争いに巻き込まれることがないように、彼女を逃がしたのだが。

キャスト白石冬実しらいし ふゆみ

「巨人の星」…星 明子 「パタリロ」…パタリロ 「ピュンピュン丸」…サユリほか
※ このキャスティングについては、資料がないので個人的判断によります。あの声は、白石さんだと思うのですが…また、初期の忠太の回想シーンの潮路も、この人ですね
   白石さんといえば、野沢那智さんとの「那智チャコパック」が懐かしいですね〜

ガクシャ・第1話〜26話
メンバーの中の知的分野担当。分厚い渦巻きメガネは「ガリ勉」の証し(?)ヨイショと幼なじみと言うが、ガンバとボーボとはまた違った
実に好対照なコンビである。
ただ、この「頭脳明晰」は彼のコンプレックスの裏返しである。つまり「シッポが短い」ことで他のネズミから馬鹿にされることを嫌って、
ひたすら、他のネズミに勝てるものを求めた結果であろう。

第5話で、暑さと空腹の中仲間がバテバテになっているにも関わらず、何とか潜水艦を完成させようとしたのはある意味で「自分のすること」を
認めてもらいたいという、彼自身の「願望」が機動力になっていたことは確かだろう。
例え、自分もメガネの下が極端に落ち窪んだにもかかわらず…
第10話で、気持ちのいい航海に気持ちがのっている仲間達が「シッポを立てて」いる中、ガクシャがコンプレックスを感じているシーンがあるが
(しかも、その後で行方不明になったガンバを捜そうと、暗い海へ泳ぎ出そうとするガクシャをヨイショが引き止めるシーンでは、ヨイショは
 ガクシャのシッポではなく、足を掴んでいた…)
第17話のカラス岳山頂では、仲間を押しのけて必死にシッポを「立てて」いた。その様は、シッポを立てていると言うより、尻を突き出している
と言った方が似合っている恰好だったが…
さらに、第21話で島の長老ネズミに劣悪な環境を見せられて戦う気持ちが萎えたのではないかと訊ねられた時、彼らの意思の固さを見せる
手段としてシッポを立てて見せた時にもそうだった。

もしガクシャの知力・知識がなかったら、彼らの旅は相当な「遠回り」を余儀なくされたと思われる。作品中登場したお手製の「コンパス」が
なかったら、天狗岩やカラス岳への最短ルートを見つけるのは相当苦労したに違いない。
だが、ガクシャの知力は「いい加減」な面もあり、ドラム缶潜水艦が設計図どおりいかず縦に浮いたり、特訓プランを作成して知力が大切だと
威張ったものの、明らかに牛の「大きさ」や「性格」等を分かっていない計画だけに、あっさり破綻したり…
まずは計画を立ててから行動しようとするこの性格は、ガンバのような「行動第一主義」とは水と油である。
また、口の悪いイカサマは(それが、ガクシャが毛嫌いすることだと分かっていても)失敗やいい加減な面を揶揄するからこれもそりが合わない。
カラス岳を前にガンバとは大喧嘩をするが、しょっちゅうぶつかり合っていなかったのは、ガクシャがオトナだったから(年齢・経験…などの面から)
ではないかと考えている。

キャスト富山 敬とみやま けい・故人】

「タイガーマスク」…伊達直人 「宇宙戦艦ヤマト」…古代 進 「キャンディキャンディ」…テリュース 「ちびまる子ちゃん」…さくら友蔵(初代)
「タイムボカンシリーズ」…ナレーター 「映画・銀河鉄道999」…大山トチロー 「佐武と市 捕物帖」…佐武
「ルーニーチューンズ」…バッグス・バニーほか
※ 本当に残念ながら、平成7年に逝去されてしまって…二枚目ヒーローから、コミカルなキャラクターまで幅広い演技をされていました。
   タイムボカンシリーズの「説明しよう」のナレーターが秀逸でした

カリック・原作のみ
齧るのが得意というネズミ。
アニメでは、ガンバの「ひと齧り」攻撃が有名だが、齧る行為はネズミの特徴的行為として色々と描写されている。

ガンバ・第1話〜第26話
言わずと知れた、本編の主人公。好奇心旺盛、怖いもの知らず、正義感が強くて、ズルが嫌いな、猪突猛進タイプ。
自ら「がんばり屋のガンバ」と名乗るくらいで、たとえ相手に身体や力で劣っていても、生命の危険にさらされても真っ向勝負を挑み続ける。
イカサマが熱血さをニヒルな態度で装っているのに対し、ガンバはそれを顔に、態度に、行動に出して、周囲を巻き込んで突進してしまう。
しかも、ガクシャのように知的論理的な裏付けのない突進だけに、本来ならば周囲は呆れ、疲れ、付いて行かなくなる…のだが相手はネズミに
とってただでさえ命がけの敵「イタチ」である上に、その約三倍の巨体と策略に長けたノロイでは、このくらいのパワーを持ったベクトルで突進
しないと、相手にすらならなかったかも知れない。

また、この手のキャラにありがちなパターンだが世間知らずで(人間で言えば)勉強嫌いのタイプ。
従って、周囲への配慮に欠ける行動を取ることがあり(第13話で仲間を次々と置き去りにして、走りつづけたのが好例)周囲との衝突も多い。
特にヨイショとはウマが合うところがある分、すぐに殴り合いのケンカを始めてしまうことも多かった。
忠太に対しては、兄貴分を自ら以って任じていたが、けっこう忠太の方が冷静に見ていたところがあるかも知れない。

そんなガンバも、忠太の姉・潮路に出会ってから彼女への恋心に揺れ始めるが、置かれている状況は色恋など言っていられない。
イタチと血なまぐさい戦いが続く毎日。ましてや男の純情に包み隠した恋心など…とうとう、たった「一言」が言えなかった…
結局ガンバは、恋より男の友情を選んだ。安定より流浪を選んだ。しかし…

男の純情が、潮風にちぎれて飛んで行った…今までで、一番「熱い想い」が…

キャスト野沢 雅子のざわ まさこ

「ゲゲゲの鬼太郎」…鬼太郎(初代) 「いなかっぺ大将」…風 大佐衛門 「からくり剣豪伝ムサシロード」…ムサシ 「タイガーマスク」…健太
「ドラゴンボールシリーズ」…孫悟空・悟飯・悟天 「ドロロンえん魔くん」…えん魔 「ど根性ガエル」…ひろし 「ミクロイドS」…美土呂 学
「あらいぐまラスカル」…ラスカル 「仮面の忍者 赤影」…青影 「銀河鉄道999」…星野鉄郎 「ドラえもん(旧)」…ドラえもん(2代目)
「銀河漂流バイファム」…ケンツ・ノートン 「トムソーヤの冒険」…トム 「青いブリンク」…四季カケル 「釣りキチ三平」…三平ほか
※ 言わずと知れた、この人の声を知らない奴は正しい日本の子供ぢゃないと言い切ってもいいくらいの、超ベテラン(笑)私が、いちいち解説することないくらい…

クリーク・第7話〜第9話
ザクリ島に棲んでいた、リス達のリーダー格。イエナの兄。
島に漂着し、何も知らずに森の奥の「ザクリの園」に侵入してザクリに襲われたガンバ達に対し、高圧的で素っ気無い態度を取った。
そして、ザクリ(この時点では、まだ正体の分からない化け物)に戦いを挑もうとするガンバ達に、一刻も早くこの島を出ていけ、の一点張り。
第8話、それでもガンバ達がザクリに戦いを挑んだため怒ったザクリが、リスの仲間を見せしめに殺すとその葬儀の場に現われたガンバ達に
「君達のつまらない英雄気取りが、我々の仲間を殺したんだ」
と、詰め寄った。
そして、ザクリはイエナの身をさらって、さらにリス達を「皆殺し」にすると宣言。いよいよ…と言う時になってもクリークはイエナを見殺しに
してまで、ザクリに刃向かうことをせず仲間に安全な場所に逃げるように言う。
しかし、それは全て仲間の安全を守るためで、イエナを救うためなら、自分の命は惜しくないと言い切った。
第9話、ザクリとの決戦でクリークは無事イエナを救出するが、ザクリに捕まって重傷を負う。だが、最後の力で彼は「どうしても欲しかったもの」
を手に入れた。そして、渾身の力で、ザクリを倒すことが出来た。
しかし…その「代償」はあまりに大きかった。

ザクリの前に、彼らリス達はあまりに無力だった。彼らは、ザクリに対抗し得る力も武器もなかった。
しかし、無残に殺されていく仲間達…彼はリーダーとして、煩悶していたに違いない。逃げ回るしか、仲間の安全が守れないのか…
仲間の安全を守りつつ、ザクリを倒す方法はないのか…
結論として、あくまでザクリを「刺激しない」ことで無駄に仲間が命を落とすことを避けようとした。
その方針が、第三者から見ればリーダーの態度として「腰抜け」「臆病者」に思われても…
リス達も、クリークに「言いたいこと」はあったに違いない。しかし、クリークの立場と自分達が置かれている状況を考えたら、誰も言えない。
ガンバがクリークのことを殴り飛ばせたのは、あくまで「第三者」だったからであろう。
そしてそれは、仲間達の「本音」を代弁した行為でもあったに違いない。仲間達も、分かっていたのだ。クリークの「立場」と「本音」と「建前」が…

キャスト森 功至もり かつじ

「エースをねらえ!」…藤堂貴之 「科学忍者隊ガッチャマン」…鷲尾健(大鷲の健) 「柔道賛歌」 …巴突進太 「キューティーハニー 」…早見青児
「サイボーグ009(旧)」…島村ジョー/009 「ドカベン」 …土井垣 将 「北斗の拳 」…シュウ  「マッハGoGoGo 」…三船 剛
「戦闘メカ ザブングル」…ビエル 「闘将!!拉麺男」 …ラーメンマン
※ 昔は「田中雪弥」名義で出演されていました。マジカル頭脳パワーでは「天井裏の声」でお馴染み。司会のお二人が、しばしば「森さん」と呼びかけていたあの方です

ザクリ・第7話〜第9話
クリークたちの棲んでいた島にいた、黒いキツネ。
リス達にとって脅威の存在で、クリークの話によれば「冬がきて、食料が無くなった時にいつでも食える食料」だと言っていたが、リス達の
警戒態勢を見ても、ザクリは常にリス達を追い回し怪我などをさせていたと思われる。
狡猾・残忍で、森の中の抜け道を知っていたり、コウモリが飛ぶのを見てその洞窟を察知するなど、島や森の地理に精通している。
また、イエナが島から離れるのを拒否したセリフから読み取って、ザクリはもともとこの島にいたと言うよりはどこからか「漂着」してきて
棲み付いたものと思われる。
それは「白いイタチ」ノロイと「黒いキツネ」ザクリ、被害に遭っている「ネズミ」と「リス」。共に、ヨソ者がやってきて圧倒的な力で
もともと棲んでいた彼らの生活を脅かしている…等の点で対比される部分が多く、ガンバの
「あいつはこの島の“ノロイ”なんだ!」
と言うセリフに集約される。
ちなみに、キツネには「ハイイロキツネ」と言う亜種がいるが全身が黒い毛のキツネは、さすがにいないらしい。

潮路・第21話〜第26話
忠太の姉。島ネズミの中で、ノロイから逃れて生きていた。
忠太にとっては唯一の肉親で、美人で気丈なしっかり者。長老ネズミをサポートし、仲間たちをまとめていた他、生き残りの仲間を捜して島中に
目印の花を置いて回っていた。

ガンバは、そんな彼女に一目惚れしてしまう。潮路としても、弟を助けてくれた上に島のピンチを聞いて「たとえ独りでも行く」と言い切った
心意気に対する感謝もあって、常に好意的にガンパに接してくれた。
しかし、潮路にとって「初恋の相手」は皮肉にも仲間を裏切ってピンチに陥れる事になる太一だった(ガンバは、ふたりの「ただならぬ様子」に
少々妬くシーンがある)また、太一が「裏切り者」であることが分かっても彼をかばったり、仲間達から白い目で見られても彼や、高熱で苦しむ
弟の順太を気遣うなど優しいところを見せた。
そして、第25話のラストで「こんな時でなかったら、あなたに言いたいことがあった」と、ガンバに対する恋心を匂わせる。ガンバも潮路に
「言いたいこと」があったのだが…お互いに、それは胸にしまったまま別れの時を迎えることになる。
なお、原作では潮路は果敢にもノロイに立ち向かうがそのときに受けた傷がもとで、ガンバに抱かれたまま死んでしまい、ガンバは
潮路に思いを叫んでも、潮路の耳には届かなかった…と、言うストーリーになっている。

キャスト弥永 和子やなが かずこ

「エースをねらえ!」…緑川蘭子 「ろぼっ子ビートン」…お母さん 「闘将ダイモス」 …ライザ 「魔境伝説アクロバンチ」…シーラほか
※ けっこう「妖しい」女性の役が多いようで(笑)ちなみに、第1話の「ユーリ」もこの方です

シジン・第1話〜第26話
専門は医者だが、本職は詩人…と、いう変り種。恐らく、メンバーの最年長。
常に酒を持ち歩き(落花生の殻が、瓢箪の代わり)王冠の盃でグビッと飲っている。酒のせいか、もともとの性格なのかどこか田舎くさい
善良なおっさん…と、言った感じのする人である。

年長者らしい落ち着きのある一方で、第10話では行方不明になったガンバを捜して自分の赤褌を振り回して絶叫するなど、意外な一面を見せた。
第12話では、夏祭りの夜店で楽しむガンバ達とは別に社の縁の下で、独り一升瓶を抱えて気分良く酔っ払っていたがそこへやってきた忠太に
故郷が恋しくないのかと聞かれて、過去の話を始めた。
それによると、医者を目指して田舎から都会に出てきたもののそこで生涯一度の大恋愛の末失恋し、以来死に場所を求めてさすらっていると言う。
それを、まだこの手の話の「ニュアンス」を理解できない忠太(事実、後で忠太はこの時のシジンの様子を「楽しそうだった」と言っている)に
酔いに任せて話すシーンは、名場面の一つだろう。
そんな「世捨て人」を気取りながら、全てを捨てきれない小市民的なキャラでキャラクターである。また、耳が良いことも特徴で様々なシーンで
その耳はいろいろな「変化」や「危機」を察知した。

そして、最後の戦いの中イタチに囲まれ絶体絶命のピンチの中、初めてシジンが吟じて見せた「詩」とラストシーンのモノローグ…
この冒険の旅が「海」を舞台にしていることを物語る、名シーンである。

キャスト島田 彰しまだ あきら

「ドロロンえん魔くん」…鳥羽 扇 「絶対無敵ライジンオー」…エルドラン 「ビッグX」 …ビッグX 「YAWARA!」…徳永
「新オバケのQ太郎」…小池さんほか
※ テレビアニメ創生期からのベテラン声優さんでしたが、目を悪くされて現在は第一線を退かれています

島ネズミ・第20話〜第26話
もともとノロイ島(夢見が島)に棲んでいた、ネズミ達の総称
最初、ガンバ達が出遭ったのはわずかな数のネズミ達だったが、潮路の置いた目印の花を見つけたり、ノロイの作戦によって散り散りになって
いた仲間たちが集まって、最終的には相当の数(セリフから推察して200〜300匹)になった。
その中には「キンイチ」と「ジロウ」と言う名前のキャラクターがいるが、これは「コント55号」のお二人から取ったネーミングだろう。
時として結束を固めたり、自己中になったり、責任の所在をたらいまわしにしようとしたり…人間の「脆さ」「弱さ」を表したキャラクター達は
我々にも当てはまる部分があるのではないだろうか。
果たして、最終回で沖の島に移った彼らはその島で新しい生活を始めたのか、それとも翌年にノロイ島へ泳いで戻ったのか…?
島ネズミはここで新しい生活を始めると言っているし、別れ際イカサマは忠太に「島の建て直しをするのだから」と言っているし…

ジャンプ・原作のみ
名前の通り、足腰が強く助走をつけると積み上げたダンボール箱の上まで跳躍できる
…正直、これと言ったエピソードを持たないキャラクターである。

順太・第23話〜第26話
太一の弟。ノロイに捕らえられ、太一に「作戦」を遂行させるための人質にされていた。
ノロイに捕まっている間、順太は波打ち際で押さえつけられていた。そのため、解放された後で人間でいうところの肺炎のような症状を起こし
高熱に苦しみだす。そのため、太一は裏切り者の烙印を覚悟で順太を救ってくれと仲間の元に戻ることに…
そして、皮肉にも順太は兄・太一が自らの命を投げ出して、裏切り行為の代償を払った直後に回復した。事情を知らない順太の
「お兄ちゃんは?」
の問いかけに、誰もが言葉を失った。その順太に、心配かけまいと声をかけたものの涙で声を詰まらせたのは、他ならぬイカサマだった。

キャスト松金 よね子まつかね よねこ
「ニルスの不思議な旅」…スイリー 「あしたへアタック!」…関谷君子 「じゃりん子チエ」 …向井朝子ほか
※ ドラマ・舞台の出演の多い方ですが、数々のアニメで声優さんもされています