ガンバの冒険・用語解説A か行
《火山・第20話〜第23話ほか》
ノロイ島(夢見が島)は、火山の隆起によって出来た島と考えられる。その火山は活火山で、火口付近は硫黄の臭いが立ちこめていた。
島ネズミの中で、長老ネズミや忠太の姉の潮路らは、この火口付近の岩穴にノロイから逃れ隠れ住んでいた。
イタチは硫黄の臭いが嫌いだったので、安全な「砦」のはずだったが…
《化膿止めの薬・第3話》
乗っていた貨物船は薬一つ満足になく、忠太の傷を治すためガンバとボーボが港町に降り捜し求めた薬。
薬屋で、これを探していた時にガンバが
「あれは、一年前のケンカでネコにこのシッポを食いちぎられた時に付けたんだから…」
というセリフがある。ガンバのシッポが、ヨイショやボーボと異なり先端が房状になっている理由が、さり気なく語られている。
ちなみに、商品名は「ウマナーイ」(膿まない)であった。
《貨物船・第1話〜第4話》
忠太をガンバ達のいた港まで連れて来た「オレンジ色の煙突の船」
初めての船に感心するガンバに、忠太は「これでも小さい船だ」と言っている。また、ヨイショは医務室に満足な薬一つないのを見て
「何てボロ船だ」と、ぼやいていた。
台風で荒れ狂う海で、荒波に飲まれてしまったこの船だが、第1話のラストシーンで「とってん丸」という名前がぼんやりと見える。
《カモメ・第1話ほか》
和名 セグロカモメ カモメ
英名 Herring Gull Mew Gull
学名 Larus argentatus Larus canus
鳥網 チドリ目 カモメ科 鳥網 チドリ目 カモメ科
海とワンセットで登場する鳥。
毎回オープニングは、波の彼方に飛んでいくカモメの飛ぶ姿からはじまった。また、海のシーンでは独特の鳴き声と共にしばしば登場。
第10話、思うように身動きが取れなくなって浮かんでいたガンバの身体に降り立った。退屈しのぎになるとガンバは声をかけたが
カモメは、嘴の先でガンバの鼻をつつくとそのまま飛び立っていった。
ちなみに、この時ガンバは「カモメの水兵さん」を歌っていたが、この童謡を今時の子供たちは知っているのか…
《カラス・第16話》
和名 (ハシブト)カラス 英名 Crow
学名 Corvis macrorhynchos
鳥網 スズメ目 カラス科
カラス岳山頂付近には、カラスの大群が待ち構えていた。
南側から登っていたイカサマ達が、まずカラスに遭遇。彼らは、恰好の標的になってつけ狙われる。当然(?)獰猛・凶暴な存在
として描写されている。そして、北側から登っていたヨイショ達とそれに合流したガンバがイカサマ達のピンチを察して駈け付けた。
彼らは岩場でカラスと格闘するが、吹雪が近づいていることを知ったカラスは退散した。
《カラス岳・第10話〜第17話》
ノロイ島への道で、超えねばならない「難関」だった。
第10話で、天狗岩が見えたら陸に上がりカラス岳を越えればノロイ島に着く…と、方向が示されたが、ストーリー中盤の
重要な「舞台」でもあった。
この山には夏でも山頂に雪が残り、観光道路が通っていて、登山客のためのガイド役がいる…などから、かなりの標高があり
富士山のような、観光目的の山だと思われる。
また、麓には尾瀬を連想させる湿原や牧場さらには砂丘もあり、渓流や材木運搬用の山林鉄道もある。鷹・カラス・雉・野ウサギ…と
野生動物も多いようである。
ところで、この山が「カラス岳」と呼ばれるのはカラスが多く生息するからなのか?それとも、これは何回か出てきたシーンだが
山肌の雪が融けた時に現われる地面または岩肌の模様が「カラス」に似ているからなのか…?
《烏森神社・第12話》
カラス岳の麓の町にあった神社。
ガンバ達が、ここに到着した時神社では夏祭りが開かれていた。何も知らずにガンバ達がねぐらにしたのは、お神輿の中だったので
気が付くと、人間たちに「担がれて」大変な羽目に。さらに、神社の社の縁の下にいた野犬を追い出した事に端を発して
夜の縁日を舞台に、ガンバ達は野犬と大立ち回りを演じることに…
《岩礁・第6話》
潜水艦をクジラに壊され、海に投げ出されたガンバ達は近くの「島」に漂着したと思った。
しかし、そこには食料は愚か、船の材料になるものすらない。いらだったガンバは自棄を起こし、それを諌めたヨイショに食って
かかると、殴り合いのゲンカを始めてしまう。
しかし、その騒ぎの中ガクシャがそこが満潮になると海に沈んでしまう、ただの岩礁である事を発見した。
そのため、遠くに見える島影を目指して泳いで行く事になった。
《北側と南側・第16話》
カラス岳は、北側と南側でその様相が全く違っていた。
北側は、万年雪が残りアイスバーン状態になっていた。また時折、猛烈な吹雪が吹くなど夏でもかなり荒れている。
その上、表層雪崩が起きるような場所だった。
南側は、直射日光がギラギラ照りつけ岩場だらけで水も木陰も少ない。おまけに、上空からカラスの大群が獲物を狙っている始末。
ちょっと、描写が大袈裟な気もするがガンバ達にとってそれだけ「登頂」に苦労する場所であり、仲間で力をあわせる必要性を
痛感させられる場所であったのだ。
《牛乳・第2話、第13話》
第2話で夜霧に煙る海を見たガンバは、その感じから海がこれ出てきているものと勝手に思い込む。
それを、ヨイショに自慢げに「大発見」だと言ったからさすがに呆れられて、襟首掴まれて船底に連れ戻された。
第13話では、牧場にいた雌牛を見て彼らは「本物の牛乳」を頂くことに。それぞれが、牛の乳房にぶら下がったが最後の一つを巡って
ガンバとガクシャが喧嘩。ガンバが、ガクシャに「ひとかじり」したつもりが、乳房をガブリ。これには牛がビックリして暴れだし
ガンバ達は退散。それを見て、イカサマが牛を相手に特訓をしようと言い出すが…
《クジラ・第6話》
夜の海を航海中に、突然現われた。クジラを知らないガンバは、その大きさにただ唖然。
そして、潜水艦を大破・沈没させて海の向こうに悠然と泳いでいった。
《薬屋・第3話》
イカサマの故郷の港町にあった。
イカサマの案内でやっとたどり着いたガンバ達は、店内をいろいろ物色。そして、薬が見つかったのはいいがボーボがアンプル剤の瓶を
倒して物音を立ててため、薬屋の飼い猫に追い回される羽目に…
それにしても、このシーンで店の人間が描写されていないのだが?ネズミに商品を失敬されるとは、少々無用心な店ではある。
《クルミの実・第7話〜第9話》
ザクリ島に棲むリス達にとって、重要なアイテム。
@ 大切な食料…リス達にとって貯蔵できる食べ物である。別れ際、イエナはボーボにこれを餞別として手渡した。
A 通信手段…リス達は、クルミの実と実を叩いて音を出してそれを「合図の信号」にしていた。叩くスピードや間隔などでリズムを
変えて「合図の意味」を変えていた。
B いざと言うときの武器…たださえ硬いクルミの実、それを集中砲火で投げ付けられてはさすがのザクリも、一時退却となった。
《軍艦島・第5話》
戦時中、攻撃を受けたか座礁して航行不能になった軍艦の残骸。
いわゆる「鉄サビの塊だらけ」状態で、内部には食料などなくしかも、ウミネコの大群と巨大なハタが棲んでいた。
日中は照りつける太陽の下で異常な暑さになるが、外に出たらウミネコの餌になるかハタに呑みこまれるか…切羽詰った状況で
彼らは一致団結せざるを得なかった。そして、ガクシャの意地が挫折しそうな彼らを引っ張った。
この「軍艦島」という表現だが、戦後の世相を集めたある写真集によると、長崎県などのある場所では、実際に不要になって
海上に放置されていた大型軍艦に人が住んで、ちょっとした居住区を形成していたと言う。
それが、地元では「軍艦島」と呼ばれていたと言う記述があった。
《ケーブル・第11話》
トラゴローの策にはまり、山猫に追いかけられる羽目に陥ったガンバ達は山猫から逃れる手段として、材木運搬用のケーブルを発見。
そのケーブルにつかまる順番を巡って揉めたものの、最後に捕まったガクシャのシッポが短かったため、飛びついた山猫がシッポに
爪を引っ掛けることが出来ず、森へと落下してしまった。
ちなみに、映画「ガンバとカワウソの冒険」にも同様のシーンが見うけられる。
《ケンカチャンピオン・第1話》
「港ネズミと船乗りネズミの、年に一度の大パーティー」でのメインイベントが「ケンカNo1に挑戦」だった。
ヨイショは、これの5年連続チャンピオン。無敗の強さを誇っていた。しかし、最初から強いと分かっている相手にわざわざ挑むのは
よほど腕に自信があるか無鉄砲なやつだけ。ヨイショは、そんな「腕に自信あり」の連中が挑んでも、次々と相手をKOしていった。
ただひとり、ガンバとの勝負は決着しなかったが…
《高所恐怖症・第19話》
ヨイショの意外な「弱点」
ツブリの背中に乗って、パラシュートで降りる「作戦」を実行しようとした時、いざと言う時になってヨイショの身体が震えていた。
仲間にからかわれ「笑い事じゃねぇ!」と、怒鳴ったもののいざとなったら足がすくんでいた。
結局、イカサマにドンと尻を突かれて、無理やり飛び降りさせられた。
《米俵・第22、23話》
高倉ネズミの一郎が、ノロイ島のガンバ達の応援に駈け付けた時に食料が不足しているとふんで持ってきた。
運搬役にツブリ達オオミズナギドリが参加し、彼らもガンバ達と共にノロイと戦う決意を見せた。
ノロイはこれの奪取に失敗したが兵糧攻めの作戦に転じ、弟を人質に取って太一を脅迫した。彼の裏切り行為で
折角の「食料」は火口に転落して燃えてしまった。