ガンバの冒険・用語解説D な行
《雪崩・第16話》
カラス岳北側から登っていたヨイショ達は、突然発生した雪崩に巻き込まれてしまった。
足元がアイスバーン状態になっていた事などから、表層雪崩と思われるが雪山に慣れていない上に、勢いのある雪崩だっただけに
ヨイショの言う「あっという間の出来事」であっただろう。
また、夏ということからも雪崩そのものは、人間が考えるような大規模なものではなく「ネズミサイズの雪崩」だったと思われる。
《夏祭り・第12話》
カラス岳の麓の町、烏森神社で催されていたお祭り。
ガンバ達は、町に着いた夜のねぐらを「小さな金ぴかの家」に決めたが、これが神輿だった。
しかも、翌日が夏祭り当日だったため、中で寝入っていたガンバ達は、そのまま「担がれて」しまい激しく揺さぶられてヘトヘトに。
そして、その夜の縁日に繰り出したガンバ達だが昼間、社の縁の下にいた野犬を追い出したことが引き金で野犬たちが仕返しに来て
シジンと忠太を追い回し、彼らは賽銭箱に逃げ込むが野犬が取り囲んだ。それを見たガンバ達が、ふたりを救出すべく作戦を
展開するが、当然の成り行き(?)から野犬との大騒動に発展する。
野犬は、ガンバ達を追いかけて縁日に「乱入」したため縁日はメチャメチャに。さらに、人間にしてみれば「野犬が突然暴れ出した」
ように見えたため(彼らには、ガンバ達の姿は確認出ていなかっただろうし、仮に分かっていてもネズミより野犬の方がより危ない
存在だからだ)野犬たちは一方的に人間に攻撃され、追い出され、散々な目に遭ってしまう。
一方、ガンバ達はしてやったりの大あばれで喝采を叫んだ。そんな祭りの締めくくりは、夜空を飾る花火だった。
《日記・第15話ほか》
カラス岳の山小屋のガイドは、日記をつけていたようだ。
山小屋に忍び込んだガンバは、食料を捜して山小屋をうろつくが積み重ねてある食料を崩して、物音を立ててしまう。それに気付いた
ガイドは目を覚ましてしまう。そして、寝付けない彼は机に向かい日記を書きはじめる。
その文面には「周囲を振り切って、この道を選んだものの、孤独に耐えられなくなっている自分」や「喧嘩別れした友達」あるいは
「幼馴染の友達」など、その時のガンバの境遇に良く似た描写が続いていた。
《人間・第1話ほか》
ガンバ達にとっては、警戒すべき「敵」の一つ。
もっとも、イタチや猫に比べると動きも鈍く彼らには「扱いやすい敵」だが、身体がでかく様々な道具を使って追いかけるなど
油断のできない存在である。
当然、本編中ではモノトーンで描かれ顔(表情)も描かれない場合が多く、例外的なのは第4話で沈没寸前の船の緊迫感を
描いたシーンや第12話、夜祭の縁日を野犬に荒らされた時のシーンなどがある。
第15話でガンバと唯一触れ合う「人間」として描かれているガイド役の男は、怪我の手当てをしたりと例外中の例外である。
(このガイド役の男の「表情」を見ると、力石 徹を連想してしまうのは私だけだろうか?)
《ネコ・第1話ほか》
ガンバ達にとって、イタチと並んで警戒すべき敵で見知らぬ土地に着たら、まず警戒すべき存在である。
もっとも、ガンバやヨイショのような「腕自慢」には、恰好の喧嘩相手のようだ。ガンバは第3話、薬屋で化膿止めの薬を探して
いる時に「一年前のケンカで、猫にこのしっぽを食いちぎられた」と言っている。
また、同じく第3話でヨイショは船の乗組員が放した猫を格闘の末、海に叩き込んだと、自慢げに報告していた。
ノロイ島対岸の村では凶暴な猫が多く、高倉ネズミ達に「高倉を抜け出した仲間が帰ってこないのは、まだノロイがいるからだ」と
思わせていた。ガンバ達も、この村の猫には手こずった。
《ネズミサイズ・第1話ほか》
このアニメの「魅力」のひとつは、それまでのアニメにはあまりなかった「ネズミの視線で世界を描くこと」だろう。
ガンバ達ネズミの立場に立った視点は、我々の視線の光景と大きく異なる。全てが大きく、広く、果てしなく見える。
そして、随所にこの「ネズミサイズの視線・表現」が見受けられる。
例えば、シジンがひょうたん代わりに酒を入れていた「落花生の殻」や杯にしていた「王冠」、ガンバ達の格好の武器として
「五寸釘」は、さまざまなシーンに登場する。また、第3話の島のボスネズミ達との乱闘では、フォーク・スプーン・鍵なども
立派な「武器」だった。
第1話で、忠太の怪我の手当てをしたベッドは「デッキブラシ」だし、第19話でガンバ達が作った「パラシュート」代わりは
人間の肌着や手袋や、帽子などだった。第22話では、食料調達のため忍び込んだよろずやで、偶然から「ひっくり返した算盤」を
運搬用の台車代わりにした。
また、ネズミサイズの視点で見た「物の大きさ」のデフォルメも秀逸で、見ている方はその世界に引き込まれる。
ちなみに、設定書によればガンバの「身長」はタバコ(これには、ハイライトが描かれている)の箱を縦に置いた高さが、肩の高さ
くらいになるようで、これを基準にキャラクターの対比が描かれ、舞台が描かれている。
《ネズミ捕り・第4話》
ガンバ達が乗っていた船の厨房に、仕掛けられていた「金属の檻」
餌としてぶら下がっていたチーズを見て、空腹だったことと住んでいた島では滅多にお目にかかれない「ご馳走」だけにに
忠太は、迷わずこれ飛びついてしまう。そのため、中に閉じ込められた忠太は絶体絶命の大ピンチ。それを、ガクシャがてこを応用した
仕掛けを使って、ネズミ捕りをこじ開けて忠太を救った。
後で人間が見たら、さぞビックリしたことだろう
《ネズミの生活の知恵・第18話》
高倉を見て、ガクシャは「あれは、人間の生活の知恵」だと言うが、自分達の侵入を防ぐための「工夫」もほめているので
ガンバは面白くない。思わずガクシャに「それじゃネズミの生活の知恵はないのか」と、食ってかかった。
その後、高倉に侵入したガンバ達は、そこで生活する高倉ネズミたちの設備や工夫を見て、「ネズミの生活の知恵」のたまものだと
感心するが、イカサマは設備が整いすぎていることと、不合理性に疑問を抱き始めた。
《ノロイ島・第1話ほか》
忠太たちが棲んでいた故郷の島。
本来の名前〔→夢見が島〕とは別に「ノロイに支配された島」と言う意味の名称であるが、いつの間にか独り歩きしてしまい
その後、忠太自身も「ノロイ島」と言っている。