ガンバの冒険・用語解説E は行

パーティー・第1話ほか
ガンバ達が冒険の旅に出る「発端」となったのが、港の倉庫で催されていた「港ネズミと船乗りネズミの、年に一度の大パーティー」
であった。集まっていたネズミの数から見ても、相当派手なイベントであったと思われる。
また、第6話ではヨイショに炊事係を命じられたボーボが、張り切って大量の食事を作ってしまい、ガクシャのひんしゅくを買う。
しかし、作っちまったものは仕方がないとイカサマが手を付けたのをきっかけに、ガンバが「潜水艦のためのパーティー」にしようと
提案する。


廃鉱の町・第11話
トラゴローの故郷は、もともと炭鉱で賑わっていた町だったようだ。
昭和40年代は、全国にあった炭鉱が相次いで閉山していった時代であり、夢見が島が南の方に位置する島と推測できることから
九州地区の閉山炭鉱が、モデルになっているのではないだろうか。
トラゴローにとって10年ぶりの帰郷は、あまりに悲しく厳しい現実だった。閉山により人間が相次いで去り、町は寂れて、仲間達も
住処を捨てていた。当然のように彼の母親も、消息不明だった。


馬車・第11話、22話
陸に上がったガンバ達は、カラス岳を目指すがその時の「足」として、人間が放置していた荷馬車を失敬することに。
イカサマは、馬の御し方を知っていると見えて、御者台の竹の鞭を使って何とか馬を歩き出させた。その後、人間が追ってくる
のを見てスピードを出そうとするが、思うように行かず焦ったガンバが、馬の尻を「ひと齧り」した。馬はたちまち暴走を始めてしまい
崖っぷちで止まったものの、荷台ごとガンバ達は崖下に転落した。
第22話では、ツブリ達が一郎以下高倉ネズミ達と共に運んできた米俵を、砦まで運ぶために、イカサマがどこからか荷馬車を
失敬してきた。しかし、間もなく砦に着くと言う時、イタチの邪魔が入り馬を倒されてしまう。

だがこのシーンには、冷静に考えると疑問点がある。
イカサマが戻ってきた時、馬車は全力疾走のペースだった。どうやって馬を走らせたのか?また、どうやって馬を御したのか?
イタチ数匹に、一斉に襲われたとしても疾走する馬がイタチにあっさり倒されてしまうことがあるのだろうか?

…もっとも、このストーリーのクライマックスとも言う場面だけに、茶々を入れるは野暮と言うものだろう。


ハタ・第5話
和名 ハタ 英名 不明
魚網 スズキ目 ハタ科

日本近海に広く分布、生息する魚で種類も多い。全体的に、茶褐色から赤色の身体に縞や、まだらの模様がある。
そのため、見た目はグロテスクに映るし、性格も荒く、種類によっては毒を持つものもある。
ただ、魚としてはこうしたグロテスクなものは、えてして美味であるように、ハタは鍋などにすると美味しいと言う。
また、狙って釣れる魚ではないので、釣り好きにはたまらない獲物であるらしい。

本編では、ガンバ達が漂着した「軍艦島」に棲みついていた、凶暴な魚として描かれている
(ハタは、体長が大きいもので1mを越えるというから、本編に登場したハタの描写も、あながち誇張ではないようだ)
缶詰を手に入れるべく、囮になったガンバとイカサマを追って、外海に出たところを、これもまた軍艦島に棲みついていた
ウミネコの大群に襲われ、格闘の末やられてしまった。


パチンコ屋・第1話、4話
ガンバとボーボは、町にいた頃にパチンコ屋の天井裏を住処にしていた。
第1話、忠太を背負って夜の港をさ迷い歩いている時、ガンバは景気付けにと流行歌を唄って見せる。その時ガンバは、忠太に
「町にいた頃は、パチンコ屋の天井裏にいた」と言い、そこで聞いていた流行歌を唄って見せたのだ。
また、第4話ではボーボの消息が絶望視された時、ガンバの回想シーンにパチンコ屋にいた頃の様子が出てくる。
そこには、景品交換所からお菓子を失敬しようとして人間に見つかり、慌てて逃げる様子と屋根に寝そべって目の前の川を見ながら
ガンバが、自分の夢である「海を見に行く」ことをボーボに話し、誘うシーンが出てくる。


花の目印・第21話、22話

潮路が、バラバラになった島の仲間達を探す手がかりとして、島に至る所において回ったのが、石を積んでそこに花を置いた
「目印」だった。潮路達と合流したガンバは、仲間への手伝いとしてこの目印を置きに回る。
しかし、これが果たして効を奏するのか…ガンバには、不安と疑問があったものの、その効果を信じる潮路と共に作業を続けた。
第22話では、米俵を運ぶ手段の馬車をイタチにやられピンチに陥っていたところへ仲間達が現われた。
彼らは、潮路が置いて回った「目印の花」を各々が手にしており、潮路の努力が報われた瞬間であった。


早瀬川の唄・第1話ほか
夢見が島に、古くから伝わる「伝承の唄」
第1話、ガンバに何か唄えよと言われた忠太はこの唄の一節を唄う。その時、故郷の島に古くから伝わる民謡だと言った。
第21話、ガンバ達に対する歓迎の意として潮路がこれを唄うシーンがある。その時、他のネズミが合いの手を入れるように
唱和するシーンがあるように、彼らにとってこの唄は年に一度、仲間同士で唱和する祭囃子のような唄だと思われる。
第25話、イタチにやられて瀕死の長老は潮路にこの唄を唄ってくれと頼む。言われた潮路が、ちょっとためらうような表情を
見せたのは、前述の通り場違いな雰囲気の唄であるからだったのだろう。
しかし、この唄の歌詞には重大な「秘密」が隠されていて、それは長老が仲間達に託した、最後のメッセージであった。
それを解き明かしたガクシャの説明どおり、早瀬川が一晩だけ治まってガンバ達に最後のチャンスと戦いの場を与えることになった。


パラシュート・第19話
対岸に迫ったノロイ島を前に、ガンバ達は泳いで海を渡ろうとしたが激しい潮流に阻まれ失敗に終わった。
そして、ひょんなことから知り合ったオオミズナギドリ達の背中に乗せてもらい、島へ渡ろうと考えるが彼らは地面から
直接飛び立つことができないので、もし、地面に降りたところをイタチに襲われたら、仲間達が全滅する危険性があると
リーダーのツブリに言われてしまい、ガンバ達は落胆する。
しかし、ガクシャがパラシュートを使って上空から降りる作戦を提案。早速、彼らは海辺のキャンプ場から失敬してきた
帽子やシャツ、手袋などの様々な「材料」でパラシュート作る中、材料を入手し損なったガクシャは、シジンに彼のふんどしを
突きつけて「あなたにはこれがある」と、代わりにシジンから手袋をもらってパラシュートにした。
そして、それを背負ったガンバ達はオオミズナギドリの背中に乗って、ノロイ島へ上空から飛び降りていった。


ひと齧り・第3話ほか
ガンバの「得意技」で、文字通り相手の身体に前歯を突き立てる攻撃。
もっとも、前歯が伸びるわけでもなく相手に密着するくらい接近しないと効果が期待できないから、ガンバの勇猛果敢さを
表す攻撃方法と言える。
これはそうとう威力があり第3話、事情が呑み込めないまま袋叩きにされていたガンバがついに怒って、自分を袋叩きにしていた
連中を、片っ端から「ひと齧り」して彼らをことごとくKOしてしまう。
また、ガンバがムシャクシャしている時などのストレス発散の手段でもあり、仲間への八つ当たりでガブリといくことや、ケンカで
相手に噛み付くことも多かった。
変わったところでは、第5話にボーボが隠していたたった一つのりんごを、公平に「ひと齧りづつ」食べようと言うことになったが
イカサマは「ひ、と、か、じ、り〜」と、声を上げながらりんごを何周も一息に齧り、ヨイショの拳骨を食らうシーンがある。


兵糧攻め・第23話
火口に巨大な砦を築き、食料(米俵)を手に入れ、仲間が集まり始めたのを見てノロイが取った作戦は「兵糧攻め」だった。
まず、島に隠れ住んでいたネズミ達を火口の砦に向かって追い立てた。こうして、島中のネズミのほとんどを砦に集めると、その次に
弟を人質にとって太一を脅迫し、砦の内部を探らせ米俵を火口に落として、食料を失わせた。
ノロイの狙い通り、ネズミ達は浮き足立ち始めて、夜になって一部の者が暴走し始める。そして、待ち伏せしていたノロイ達は
砦を捨てて逃げだすネズミ達を、惨殺したのだった。
結局、砦に追い詰められる形となったガンバ達は翌朝、砦を捨てて命がけの大脱走に出ることになった。


ピンゾロ・第1話ほか
イカサマが、サイコロを投げて出た出目のうち「最もいい出目」で、ピン(一)のゾロ目の意味。
なお、丁半博打では出目の合計が偶数は丁目なので「ピンゾロの丁」とも言う。
第1話、関わりになることはしないと言いながら、イカサマが割り込んでくるシーンでは彼は「ピンピンの丁」と言っているが
その後は「ピンゾロ」と言っている。
第3話など丁半博打で、小細工してまでこの目を出そうとするほど。サイの目を行動指針にする時も、ピンゾロが出たのでやる気に
なったり〔第9話〕ガンバが行方不明になっても、この目が出るなら大丈夫だと言ったり〔第10話〕
第25話では食料の調達役を決める時に、イカサマはわざと自分にそれが回ってくるように、細工したサイコロ(六面全ての目が
“一”のサイコロ)を使ってまでピンゾロを出したが、これはガンバに見破られてしまった。


武器・第3話ほか
ガンバ達が、戦いの時に使った「武器」は、ネズミサイズの描写を良く表した物となっている。共通しているのは、多くが金属製
だと言うことだろう。
第3話、ボスネズミ達が使っていたのは釘・フォーク・スプーン・鍵などで、特に釘は先端の鋭さや大きさから、彼らにとっては
恰好の武器であった。
第18話で一郎がネコを倒したのも眉間に突き刺した釘だったし、ノロイやイタチとの戦いでは槍のような感覚で釘を使って
攻撃しているシーンが、多く見受けられる。


船酔い・第2話
船や海に対する知識ゼロで航海に出たガンバ達を待っていた「強敵」
まず、ボーボが吐き気を訴えダウン。それをだらしないと言うガンバに、ヨイショはおまえもいずれぶっ倒れるぞと言うが
ガンバは意に介さない。
そのくらい平気だと船の中を駈け回って、ヨイショに連れ戻される。
そんなガンバも、とうとう船酔いで目を回してしまうが、ガンバは「気持ちが悪い、目が回る」と、大声上げて暴れまわる。
そして、気持ちが悪いのを紛らわそうと駈け回って、貨物に体当たりするわ、麻袋を食いちぎるわと悪性ぶりを発揮する。

シジン曰く「船酔いは 海の男に なる門出」


ベタ凪・第10話
イエナらリス達と別れを告げて海に出たガンバ達は、順調な航海を続けるがある朝、海は突然凪いでしまった。
始めは、波も立たず鏡のようになった海面を見て面白がっていたガンバだが、ヨイショ達は「魔女に捉まった」と言い
憮然としている。すなわち、風も波もないこの状態では一歩も前へ進めないと分かると、ガンバは何とかしてイカダを進めようと
するが…結局、諦めるしかないと分かると、ガンバ達は思い思いに時間をつぶすことになった。


べろべろ飴・第11話
トラゴローが、母親への土産として「命の次に大切な物」として持っていた。
しかし、いざ故郷に帰ってみると町は寂れていて、人間はおろか母親も仲間もいなかった。失望したトラゴローは、その大切な
べろべろ飴を投げ捨ててしまう。
やがて、トラゴローを追ってやってきたガンバ達はトラゴローに起きた事情を知らずに、彼を袋叩きにする。
しかし、シジンは傍らで泥まみれになったそれを見つけて、事情を察した。
そして、ガンバ達を止めるが自棄になっていたトラゴローは、涙を流してそれを叩き割った。それはまるで、その時の自分の心を
象徴するかのように…


帽子・第1話ほか
シジンは、常に帽子を被っていた。頭頂部をすっぽり覆う形の、チューリップハットのような形だが、耳を出す穴が開いていた。
第10話で、洗濯を始めたシジンは初めて帽子を取るがそこから独特のヘアースタイルが現われ、それを見た忠太は思わず
吹き出してしまった。
第16話では、ガンバはシジン達が雪崩に巻き込まれたのを、シジンの帽子を発見することで察して救い出した。


洞穴・第7話ほか
漂着した島で、正体不明の化け物に襲われたガンバ達は、その黒い影を追って森に入った。
そして、この中が怪しいと洞穴に目をつけるがそれは化け物…黒ギツネ・ザクリの罠であった。その中に突き落とされたガンバ達は
そこが、底なし沼状態であることを知って、必死に脱出する。
また、ザクリの住処も滝のそばの洞穴にあった。ガクシャの提案で、近くを流れる川の水を流し込んで、ザクリを水攻めにしよう
とするが、イマイチ杜撰な内容でガンバ達は呆れ顔。ところが、連れ去られたイエナが気になって、ボーボが洞穴に駆け込んで
しまったことから、ザクリとの戦いが始まった。
そして、彼らは森の中の洞穴に逃げ込むがそこから飛び立ったコウモリを見て、ザクリは洞穴を察知し追いかけてきた。

【ガンバの冒険・メニューに戻る】