第15回大会(1991年・平成 3年)

国内第一次予選東京ドーム参加28,523名
                                                                  
第1問:アメリカの象徴「自由の女神」を、他の国が国旗に採用しても、アメリカの許可は要らない
答え…○
   今年も来ました、ウルトラクイズの夏…しかし、ドームに集まった参加者達の間には、何やら不穏な噂が…
   そして、第一問は誰が発表するのか…そこへ現れたのは、例年通りの福留アナ。彼らの間に、安堵と共に第一問発表の緊張感が広まった。

   しかし、例年通りお立ち台にたった福留アナは「私が、引退を決意いたしましたのは…」と、切り出した。やはり…!?
   そう、福留アナはこの年49歳。体力の限界を感じ、ウルトラクイズの歴史を汚すことなく引退を決意したと言う。
   そして、最後のご奉公として第一問の正解発表まで、自分が行うと言うのだ。ドームに響く「ニューヨークへ行きたいか!?」の声に
   涙を流して応える参加者達…
   また、特別ゲストとして「12年連続第一問敗退」の、通称「疫病神」の男性が登場。両方のスタンドから「来るな」「帰れ」の罵声を浴びつつ
   正解と信じるスタンドに消えていった(ちなみに、×の一塁側スタンドである)

   そして、第一問の正解発表の後、新たな司会者が発表された。その名は、福澤「ジャストミート」朗!
   28歳の若手アナに後を託して、福留アナは静かにドームを去って行った。
   この新司会者、ドームの第1次予選通過人数を130人に増員する代わりに、今後一切「敗者復活戦」は行わないと言い出した。
   すなわち「明るく楽しい生存競争」をモットーに「一度負けたら、ハイそれまでョ」と言うわけである。

   結果、130名が第1次予選を突破した。

28,523 → 130


国内第二次予選成田空港ジャンケン
   第2次予選の会場は、成田空港にあるおなじみ「ブルースカイの間」である。
   何だかんだで、ジャンケンポンの成田だが…司会者も交代したことだし、今年は何か新機軸が?と、一部に期待の声があるものの…
   福澤アナは言い切った。
   「古きをたずねて、新たらしきを知る。すなわち、温故知新。新しきものを生み出すには、伝統の技を体験すべき」
   要するに、伝統を守ってジャンケンポンを行うと言うものだった。
   なお、今回は「3本勝負などまどろっこしい。一発勝負で、雌雄を決するぞ」と、言う参加者のために「炎の一本勝負」が行われた。
   文字通り、一回の勝負で勝てばグァム行き。負けたら、即敗者である。

130 → 65


第1チェックポイント成田⇒グァム400問ペーパークイズ
   出発時には、台風接近でフライトが危ぶまれたものの、何とか飛行機はグァムへとテイク・オフ。
   しかし、機内では例年通り400問のペーパークイズが待っている。しかも、グァム上陸は40名のみ。
   なお、今回は合否判定ゲートに新機能が搭載された。それは…
   合否のボーダーライン上の人が入ると、ピーピーと警告音を鳴らした後で合否を知らせると言う、意地悪な機能であった。

65 → 40


第2チェックポイントグァム○×ドロンコクイズ

   昨年は、台風直撃で「それどころではなかった」グァムのドロンコクイズだったが、今年は無事(?)敢行された。
   例年通り、グァムのビーチに現われた○×パネルの向こう側は、泥んこプールか?それともマットか?
   参加者にとっては緊張の時間だが、まわりの野次馬からは無責任な応援が飛んでいる…
   ここを通過したのは、26名。残り14名は全身泥だらけの哀れな姿に。
   しかし、グァムの原住民「チャモロ族」の言い伝えによると、彼らのルーツは「泥人形」だったそうだ。

40 → 26


第3チェックポイントハワイ早押しクイズ
   今や、ハワイは「外国」ではなく「日本国ハワイ県」という感じだが…ウルトラスタッフは、そんなハワイに「穴場」を発見。
   そのビーチには、26個の穴・穴・穴…穴場だけに、穴だらけ?
   ここでのクイズは、参加者全員がこの穴に入って1対1の早押しクイズ。3ポイントで勝ち抜けとなるのだが
   相手にポイントを取られると、穴にバケツ三杯分の砂を入れられる。そして、九杯分の砂が入ると穴が埋まって
   惨めな生首が、砂浜に取り残される…と、いう仕組みだ。
   なお、対戦は同行ドクターの分析に基いて「性格が良く似たもの同士」の対戦となっている。

  《罰ゲーム》
   敗者13名は、砂に埋まって身動きがとれず暑さでヘトヘトになった上に、散歩中の犬に顔をぺろぺろ舐められて…
   さらに、このビーチには満潮時間が近づいているとのことで、彼らにはシュノーケルと水中メガネが装着された。
   なお、敗者のその後は誰も知らない。

26 → 13


第4チェックポイントロサンゼルス早押しクイズ
   いよいよ、13名がアメリカ本土上陸を果した。最年少19歳の学生から、最年長は50歳の会社員まで、多彩な顔ぶれだ。
   クイズ会場は、ロス郊外のフラートン・エアポート。ここのウリは「ドッグ・ファイト」と呼ばれる、飛行機の空中戦。
   それも、全くの素人が簡単な講義を受けると、インストラクターと共に飛び立ってしまうのだから、アメリカ的である。

   ここでのクイズは、オーソドックスな2ポイント先取の早押しクイズ。
   とは言え、13名での早押しクイズは、ボタンを押すタイミングや駆け引きが重要になってくる。

  《罰ゲーム》
   ここでの罰ゲームは、言うまでもない。飛行機で飛び上がった後、きりもみ落下を体験してもらうと言うもの。
   しかし、その罰ゲームを受けることになったのは、最年長「ウルトラの父」の部長さん。
   とは言え、敗者に情けも容赦もないのが、ウルトラクイズ。ウルトラの父は、見事ロスの大空に玉砕したのでありました。

13 → 12


第5チェックポイントモハーベバラマキクイズ
   見渡す限りの砂・砂・砂…モハーベといえば、灼熱地獄の砂漠で有名だ。
   となりゃ、クイズ形式は自ずと決まってくる。ウルトラ恒例「バラマキクイズ」だ。
   見たいる側は「暑そう〜」「大変そう〜」「ツイてないね〜」で済むが、日中の最高気温が50度に達し、二年間雨が一滴も降らない
   こともあったと言う土地である。2ポイント勝ち抜けとは言え、その苦労は並大抵ではなのだ。

  《罰ゲーム》
   フランス産まれの新しいスポーツが「モノ・スキー」である。
   要するに、一本の板に両足を乗せて滑っていくと言うスキーだ。敗者には、これに乗って砂漠を滑降しながら帰ってもらうことに。
   サンド・スキーのインストラクターに指導を受け、いざ砂漠へと向かった敗者だが…その後の消息は掴めていない。

12 → 11


第6チェックポイントサンシティー早押しクイズ
   アリゾナ州にあるサンシティーは、ちょっと変わった町である。
   それと言うのも、ここは第一線をリタイアした人達が第二の人生をエンジョイするために、人工的に作られた町なのである。
   この町に住むには条件があり、55歳以下の人は受け入れてもらえない。平均年齢73歳のご老人たちが、町の運営を全て
   ボランティアでやっているのだ。
   ここでのクイズは題して「あの時、君は若かったクイズ」である。ゲストとして協力してくれたのは、この町の老人男女5名ずつ。
   早押しクイズに正解すると、可愛らしい写真12枚のパネルから、誰がどの写真の少年・少女かを当てると言うもの。

  《罰ゲーム》
   この町には、メンバー全員70歳以上と言うチア・ガールのチームがある。その名を「サンシティー・ポンズ」
   罰ゲームは、このチームに入ってメンバーとして「しごいて」もらうと言うもの。
   所詮は、おばあちゃんチームと侮るなかれ。横転や開脚座りなど、若いチームに負けない身体の柔軟さとアクションに、敗者はたちまち
   ヘロヘロになってしまった。さらに、ポンズの定期ショーに飛び入り参加。これで終わりと思いきや、メンバーの一人からこの町に残って
   欲しいとラブ・コールを送られてしまう敗者であった。

11 → 10


第7チェックポイントエルパソ大声クイズ
   エルパソは、メキシコとの国境の町。国境を流れる川には、今日も密入国者が後を絶たないのだが、彼らの様子を見ていると
   コソコソ・ドキドキというより、けっこう堂々と川を渡ってくる様にはビックリである。
   参加者達は、ちょっとメキシコ側に観光をして来たのだが…簡単にアメリカへの再入国はさせない。ここでのクイズは「大声クイズ」だ。

  《罰ゲーム》
   敗者となったのは、女性最年長「ウルトラの母」であった。ペーパークイズ「ワースト1位」ながら、大健闘だった。
   ご近所には、内緒で参加したと言う彼女は、旅の途中で愛用する化粧品がなくなったのを悩んでいたと言う。
   彼女への罰ゲームは、メキシコの名物料理「モルシーヤ」を味わってもらうと言うもの。罰ゲームである以上は…と、ある程度覚悟は
   していた敗者に出されたのは、牛の内臓と血を煮込んだ料理!原形をとどめている「具」と味にたじろぐ敗者であった。

10 → 9


第8チェックポイントジャクソン早押しクイズ
   ミシシッピー州・ジャクソン郊外のマッコームと言う村がクイズ会場。
   この村で有名なのは「ドロンコ・バギー・レース」だ。ドロドロのオフロードを、バギーが轟音立てて突き進むと、ドライバーは泥まみれ。
   それでも、飛ばすの大好き・目立つの大好きな連中が、月1回のレースの日に集まってくるのである。
   ここでのクイズは、3ポイント勝ちぬけの早押しクイズ。罰ゲームが容易に予想できるだけに、参加者は戦々恐々だ。

  《罰ゲーム》
   ここでの罰ゲームは、当然(?)バギーに乗って空港まで帰ってもらうと言うもの。
   もちろん、走る道は件のドロンコ・オフロード。敗者を乗せたバギーが、エンジンをかけるや否や泥のしぶきが敗者に容赦なく降り注ぐ。
   アッと言う間に泥人形と化した敗者は、無事に空港でチェックインできたかどうか…?

 → 8


第9チェックポイントニューオーリンズ三択クイズ
   アメリカ南部のニューオーリンズは、ジャズ発祥の地である。
   ここでのクイズは、ジャズの歴史に関する三択クイズ。ジャズの生演奏を聞きながらのクイズだが
   演奏に聞き惚れていると、クイズがおろそかになるので要注意。

  《罰ゲーム》
   ニューオーリンズ発祥の一つに、カクテルのジン・フィーズがある。
   敗者が連れてこられたのは、バーテンダー歴20年と言うアービン氏のお店。まずは、神業ともいえるシェイカーさばきに拍手。
   しかし、このアービン氏にはもう一つ「特技」があった。それは「人間シェイカー」そのレシピは…
   カウンターに仰向けに寝かせた人の口に、シュガー・ウォーター、氷、レモンサワー、ジン、ソーダを次々ぶち込み、頭をシェイクする。
   敗者となった男性は、有無を言わせずこの「人間シェイカー」の餌食となったのでありました。

 → 7


第10チェックポイントドミニカ新大陸獲得クイズ
   コロンブスは、この島を新大陸発見の足がかりにした。それが、ドミニカ共和国である。
   現在は、野球とメレンゲミュージックで知られる、陽気な楽園の島である。ウルトラクイズでは、初上陸となった。
   ここでのクイズは「新大陸獲得クイズ」である。参加者7名に対して、コロンブス時代の地図に書かれていた6つの大陸を賭けて
   早押しクイズで競ってもらうと言うもの。
   まず、早押しクイズに正解すると誰か一人の解答権を封じることができる。そして、正解を重ねて次々と他の参加者の解答権を封じ
   最後に6つの大陸の一つを獲得して勝ち抜け…と、言うルールだ。

  《罰ゲーム》
   このクイズ形式では、まず実力のある者が解答権を封じられてしまう。
   最後は、優勝候補と目されていた二人の争いとなった。そして、機内ペーパー1位の男性が敗者となった。
   罰ゲームは、ドミニカの町で「花売り」をやってもらうというもの。と言っても、ここドミニカでは花と水をたくさん入れたでかい缶を
   頭の上に乗せて売り歩くのが、一般的なスタイル。
   缶の重みで、たちまち頭や首が痛くなりそれが腰に来て、フラフラになってしまう。おまけに、花がちっとも売れないとなると…

 → 6


第11チェックポイントオーランド早押しマラソンクイズ
   フロリダ州・オーランドにあるテーマパーク、ユニバーサルスタジオがクイズ会場。
   東京ドーム約35個分の、広大な敷地で映画撮影はもちろん数々のアトラクションがあって、一日中賑わっている場所である。
   ここでのクイズは、その広大な敷地を走りながらの早押しクイズ。問題も、映画やショービジネスに関するものばかりだ。

  《罰ゲーム》
   紅一点、頑張っていた女性がついに脱落してしまった。
   そんな彼女への罰ゲームは、今回の罰ゲームでも過酷なものの一つで「カースタント」を実演してもらうと言うもの。
   連れてこられたのは、スタントマン養成学校。校長自ら、敗者を指導すると言うが…やってもらうのは、猛スピードで走る車の屋根から
   車が急ブレーキをかけた瞬間、転がり落ちると言うもの。何度も何度も転がり落ちて、全身アザだらけの敗者であった。

 → 5


第12チェックポイントオーランドPartU早押し奇襲クイズ
   「おはようございます」には、まだ早い午前三時…参加者たちが眠るホテルの前庭で、物音立てずに準備を進める怪しげな集団が。
   そして…「突撃〜!」と、福澤アナの声と共に照明が入り、スタッフが一斉に参加者達を叩き起こしたのである。
   唖然呆然の参加者たちを尻目に、奇襲クイズが敢行されたのである。

   それにしても、男5名とは言え凄まじい恰好や服装で、クイズに臨んだ参加者たちであった。

  《罰ゲーム》
   寝起きの悪さが災いしたか(?)ペースをつかめないまま、ズルズルと敗者になった若者が一人。
   そんな彼への罰ゲームは、恐怖のスタント体験第2弾!何と、全身炎に包まれると言うスタントである。
   前回、罰ゲームに協力してくれた校長が指導して、防火服に身を包み「いかに上手に倒れ伏すか」を学んだ後、いざ本番。
   時間にして数秒間とは言え、防火服で身を包んでいるとは言え、スタッフが消火器片手にスタンバイしているとは言え
   全身を包む炎の熱さは、体験した者でないと分からない。

 → 4


第13チェックポイントヨークタウン早押し通過クイズ
   アメリカ大陸に移り住んだ移民たちを受け入れてくれた町、そして独立戦争最後の激戦地となった町がヨークタウンである。
   そんな「アメリカの魂の原点」とも言える町で、準決勝の戦いが始まった。
   クイズ形式は、おなじみの「早押し通過クイズ」でニューヨークへ進む2名を決定することになった。

  《罰ゲーム》
   敗者2名が連れてこられたのは、とあるプロレス道場。ここで、みっちり鍛えてもらおうというもの。
   そんな彼らのお相手は、日本でも数々の死闘を繰り広げた「鉄人」こと、元ヘビー級チャンピオンのルー・テーズ氏。
   75歳(当時)と言う年齢にもかかわらず、その強靭な肉体は衰えを知らず、リング上の敗者2名は悲鳴をあげる羽目に。

   ちなみに、ルー・テーズと言うお方は「手加減」と言う言葉も、全く知らなかったようである。

 → 2


決  勝ニューヨーク早押しクイズ
   花も嵐も難問も踏み越えて、ニューヨークにたどり着いたのは社会人と学生のふたりだった。
   このふたり、偶然にも一橋大学クイズ研の、先輩と後輩と言う間柄。今年も、豪華遊覧船・プリンセス号が、決勝の舞台である。
   さあ、第15代クイズ王の栄冠をつかむのは、どちらか?

  《戦い終わって》
   第15代クイズ王に輝いたのは「クイズオタクと呼ばないで」の、能勢一幸さんだった。
   これまで、数々のクイズ番組に出場してはいるものの、優勝経験ゼロという彼が、初めてつかんだ栄冠が憧れのウルトラクイズであった。
   それにしても、強豪揃いの参加者と戦い続けて心身ともに疲れたであろうチャンピオンには、プライベート温泉がプレゼントされた。
   しかし…
   連れてこられたのは、ロッキー山脈を流れる、クリスタルリバーの川岸。ここには、温泉の「源泉」が点在していて、その一つが今回の
   優勝商品なのでした。

   気温三度の中、せっせと地面を掘り源泉を湧出させ、そのままでは熱すぎるので(約60度)川の水を適度に流して…と、温泉であたたまる
   までに都合4時間もの「重労働」を強いられたのでありました。

   ちなみにこの年は、こんな年でした♪