第6回大会(1982年・昭和57年)

国内第一次予選後楽園球場参加7,332名
                                                                  
第1問:ニューヨークの自由の女神像は、贈り主フランスの方を向いている
答え…×
   37回目の終戦記念日となった8月15日、小雨の中集まった人数は7,332名。
   後楽園球場7番ゲートの受付に現われた、福留さんの衣装は鮮やかな○と×に染め抜かれた浴衣姿。何が起きるのかと思いきや…
   何と、ウルトラクイズのテーマソング「ウルトラ音頭」が披露されたのである。東京音頭の替え歌ではあるが、そのメロディーに手拍子していた
   参加者達も、ここで第1問が発表されるとサッと緊張が走った。

   果たして、答えは○か?×か?ちなみに、○と×とはほぼ半数に分かれた。

   第2問目は「○×お別れクイズ」が行われた。答えが○だと思えば、グラウンドに降りる。×だと思えばそのままスタンドに残る。
   グラウンドの誘惑に耐えるのが勝ちか、降りてしまった方が勝ちか…?
   こうして、人数が絞られていって100名が第一次予選を通過した。

7,332 → 100


国内第二次予選成田空港ジャンケン+クイズ
   早朝6時、成田エアポート・レストハウスに参加者達が集合。今年の第二次予選はどんな方法で…?は、恒例の会話だ。
   そして、登場した福留さんは「ジャンケンかクイズ」のどちらかを、参加者達の投票で決めると言い出した。中には揶揄する声も起きるが
   「厳正なる」投票が行われた。その結果は
                       ジャンケン … 46票    クイズ … 52票    棄権 … 2票
   何と、クイズで決着がつけられることになったのである。
   そこで、ルールが説明された。クイズは、一対一の対戦。そのクイズに答える権利があるのは、やはりジャンケンに3回勝った方!
   溜息と怒号が支配する中、ジャンケン判定機が運び込まれて史上初「ジャンケンクイズ」がスタート!
   クイズは「日本の首都は?」といった、超単純クイズだったのだが…答えられずに、ジャンケンに負けた方に解答権が移った組もあった。
   そして…

  《敗者復活戦》
   ジャンケンクイズの結果、1組だけ双方ともクイズに答えることができなかった。
   その一枚余った航空券を賭けて「本格的早押し早とちりクイズ」で、敗者復活戦の開始である。
   問題は「…と言えば、…ですが」と言ったように、長文の問題を思わせぶりに区切る読み上げだったので、3名が早とちりして失格と
   なってしまった。
   かくして、50名が成田を飛び立ってサイパンへと向かった。

100 → 50


第1チェックポイント成田⇒サイパン400問ペーパークイズ
   今年も、飛行機に乗るとすぐに400問ペーパークイズ。狭い機内で、隣とはついたてで隔たれている。
   1問に付き約6秒のスピードで解かないと、400問は消化できない。
   サイパン国際空港には「合否判定ゲート」が待っている。昨年、日帰りをさせられた男性は「日帰りだいっきらい」とプリントしたシャツで登場。
   しかし、その思いも空しくまたまた日帰りをさせられるハメに…そんな彼の最後のセリフは
   「青い空なんか、だいっきらいだ!」…合掌。

50 → 40


第2チェックポイントサイパン空席待ち早押しクイズ
   参加者達が、ウキウキとサイパン島の観光を満喫してホテルに到着すると…
                       「クイズ開始は、明朝8時。集合時間は自由」
   との貼り紙が。参加者達は、お互いの顔を見合わせた。これは、あの「空席待ちクイズ」の再現か?
   昨年は、早く起きてきた順に席に座ったが今年は、その前に「サイパン暁の読書会」が行われたのだ。これは「ウルトラクイズ殺人事件」と
   いう作品を読んで、犯人が誰かわかった人から解答席に着くというもの(ちなみに、肝心の謎解きの部分は封じられている)
   一発で答えを当てる者あり、10人くらい羅列してやっと答えた者あり…
   結局、活字に親しんでいた年長者達が次々と抜けて、若者達が落ちる結果となった。

  《敗者復活戦》
   サイパンでの敗者20名は、1泊2日で成田へ。ところが、その敗者たちを乗せた飛行機に同乗する怪しげな人影…
   何と、彼らの前に福留さんが現われてここで敗者復活戦をやると言いだした。この中から4名が次のチェックポイントであるアラスカへ行ける。
   彼らは、早速○×クイズに挑んだ。そして、4名の幸運な参加者が決定。
   この事態に、家族への連絡もしどろもどろになったり、パスポートには入出国の手続きが複雑になったり、すったもんだの敗者復活戦だった。

45 → 24


第3チェックポイントアラスカ早押しクイズ
   真夏のサイパンから、北上すること約8000キロ。ついに、森と氷河の国アラスカへと上陸した。
   クイズ会場は、雄大な景色が広がるポーテージ氷河。そのすばらしい光景に、参加者達は息を呑んでいた。
   ここでのクイズは、1対1の早押しクイズ。24名が半分の12名に減らされるとあっては、彼らの間に緊張が走る。

  《罰ゲーム》
   敗者12名は、昔は砂金がたくさん採れたと言う川に入って、砂金採りの強制労働をされられた。
   冷たい川の中で、今では採れる量もごくわずかになった砂金を何とか集めているところへ、勝者12名が現われて採った砂金を無理やり
   プレゼントさせられてしまった。最後は、全員でムカデ下駄を履いて空港へと向かって行った。

24 → 12


第4チェックポイントロサンゼルスゲストリレークイズ
   真夏のサイパン・冬のアラスカ・そして暖かいロサンゼルスと、気温差に戸惑いながらも、12名の顔ぶれが揃った。ロサンゼルスの
   マジック・マウンテン遊園地がクイズ会場である。
   ここでは、ゲストを迎えてのリレークイズ。問題は、リレー方式で答えて行って1ポイント上げれば勝ち抜けだ。
   ゲストは「リンボースケートをする少女」や「ジャグリングの名人」「タップダンスの天才的少年」「逆さ言葉の第一人者」らが登場。
   彼らにまつわる、ユニークなクイズが出題された。

  《罰ゲーム》
   ここの敗者は、ご夫婦で参加し旦那さんはサイパンで失格したものの、勝ち進んできた奥さんだった。
   彼女への罰ゲームは、この遊園地名物のアトラクション「フリー・フォール」に独りで乗ることだった。
   今でこそ、日本の遊園地でもお馴染みのアトラクションだが、当時はまだ日本人には珍しく(そうでなくても、けっこう怖い乗り物である)
   敗者は決死の覚悟で乗り込んだのであった。

12 → 11


第5チェックポイントバーストゥ早押しクイズ
   ロサンゼルス郊外の町、バーストゥにあるキャリコ。ここは、かつて銀の鉱山で栄えたもののわずか15年ほどでゴーストタウンと化して
   しまった。ここでは「ゴーストうらめし早押しクイズ」が行われた。
   参加者11名に対して、解答席は10個。ここでは、まずVTRテープを選び福留さんが扮するオバケのテープならセーフだが、徳光さんが
   扮するオバケのテープを選ぶと、ゴースト席に行かされて解答権がなくなる。但し、誰かがお手つきしたり誰も答えられない場合には、
   入れ替えもある。最後までゴースト席にいた1名が、敗者となる。

  《罰ゲーム》
   敗者となったのは、奇しくも最初のテープ選びで徳光さんのオパケを引き当てた保母さんだった。
   これも「敗者の味方」徳光さんの怨念か?祟りか?彼女への罰ゲームは、サソリやガラガラヘビが多く棲むモハベ砂漠を、一人でトボトボと
   帰ることだった。

11 → 10


第6チェックポイントモニュメントバレーバラマキクイズ
   西部劇ファンならずとも、赤い砂地にそそり立つメサの光景はご存知だろう。太古の昔、海だったところが隆起して何とも不思議な形の岩と
   なり、それが広大な大地にいくつもそそり立っているのだ。
   ここでのクイズは、お馴染み「バラマキクイズ」だ。この大地に、ハズレ二割を含む問題がばらまかれた。2ポイント先取の戦いだが
   ここでは2名が脱落するとあって、参加者達はみな真剣そのものだった。

  《罰ゲーム》
   400問機内ペーパーで、女性として初の1位の成績に輝いた実力派の女性と、彼女の職場の同僚で共に参加していた女性が
   ここで敗れてしまった。ちなみに、お二人は都内某区役所にお勤めだったとか。
   そんな二人への罰ゲームは、高さ約400メートルのメサの上にテントを張って、飲まず食わずの一泊二日ご招待だった。

10 → 8


第7チェックポイントダラス早押しクイズ
   日本人には、ケネディ暗殺の町として何となく暗いイメージが付きまといがちなダラスは、実はアメリカ金融の中心で活気ある町だ。
   ここでのクイズは「モービルホーム早押しクイズ」である。モービルホームとは移動可能な家のことで、アメリカらしいスケールである。
   このモービルホームに乗って、移動しながら早押しクイズに挑戦だ。

  《罰ゲーム》
   最後は、男性同士の対決となった。そして、積極的に勝負に出た男性に軍配が上がったが、苦戦だっただけに思わず涙が。
   一方、敗れた銀行マンの男性は負けて悔いなしと言ったところだった。
   しかし、彼への罰ゲームは今回の中で最もキツイものだった。
   ヒッチハイクで空港まで行くように言われた敗者を拾ったのは、アベックが運転するバン。しかし、これこそスタッフが作り上げた改造車で
   後部座席にはマジックミラーがあり、カメラが一部始終を狙っている。しかも、このアベックは何と銀行強盗で手配中!後からパトカーで
   追われ、挙句に捕まって手錠をかけられてしまった敗者は、ドッキリカメラと知って放心状態になったのでした。

 → 7


第8チェックポイントニューオーリンズ双子神経衰弱早押しクイズ
   ニューオーリンズは、ウルトラクイズでもお馴染みとなった都市の一つだ。ここでは「双子神経衰弱早押しクイズ」が行われた。
   双子14組と三ッ子1組の31名が登場、トランプの神経衰弱の要領でバラバラに隠れている双子を、二組当てたら勝ち抜けである。
   また、三ッ子はラッキーポイントで1組だけで勝ち抜ける。
   早押しクイズの知力だけでなく、記憶力と勘がモノを言うクイズである。   

  《罰ゲーム》
   敗者となったのは、先のダラスで最後のイスを争った男性だった。
   彼への罰ゲームは「洗濯」だが、スタッフ・参加者の膨大な量の洗濯物を一つ一つ手洗いさせられる羽目に…もう洗濯はこりごりとか。

 → 6


第9チェックポイントルイビルダービークイズ
   ケンタッキー州の町、ルイビル。競走馬の産地として名高いケンタッキーだけに、ここでのクイズは「ダービークイズ」だ。
   会場となったのは「ケンタッキー・ホース・パーク」という、馬の公園。ここでは、4つのコーナーに別れて異なるクイズが出題される。
   まずは一人づつ5問の問題を答える「クイズ・ショック・タイム」続いて、馬に乗って走る「馬上○×クイズ」そして、ケンタッキーの人の意識調査
   「ケンタッキーの人100人に聞きます・クイズ」最後は、早押しクイズで追い込みだ。
   4つのクイズで計12ポイントを獲得すれば、勝ち抜けとなる。

  《敗者復活戦》
   最後に男女1名づつが残ったが、この二人にはデスマッチの「ケンタッキー・フライド・チキン・バラマキクイズ」が行われた。
   競馬場に「ばらまかれた」ニワトリを捕まえてきた人にクイズを出題、正解すれば勝ち抜けと言うものだ。
   そして、うまくニワトリを捕まえた女性に軍配が上がった。

  《罰ゲーム》
   女性が問題に正解したと同時に、敗者となった男性はそのニワトリを全部捕まえてくるという「罰ゲーム」を課せられた。
   生きのいいいニワトリは、追いかければ追いかけるほどジタバタ逃げ回って一向に捕まらない。そして、悪戦苦闘する彼は地元の人々の
   爆笑を誘っていた。

 → 5


第10チェックポイントワシントンD.C.早押し通過クイズ
   ワシントンは、言わずと知れたアメリカの首都。政治の中心地だ。クイズ会場は何とFBIの訓練学校。
   ここでは、準決勝恒例の「早押し通過通せんぼクイズ」が行われた。ここまで5名残ってきたが、ニューヨークへ勝ち進めるのは2名だけ。
   それを賭けての通過クイズは、残りの参加者にも解答権があるのでシビアな戦いである。
   ニューヨークに進出するのは、果たして誰か?

  《罰ゲーム》
   敗者となったのは、唯一の女性・市役所勤務の男性・最年少の浪人生の三人だった。
   この三人への罰ゲームは、リンカーン・センターにあるリンカーンの彫像の前で、○×浴衣を着て「ウルトラ音頭」を踊ることだった。
   世界中からの観光客の驚愕・冷笑・失笑を前に、ウルトラ音頭を踊った三人であった。

 → 2


決  勝ニューヨーク早押しクイズ
   今年も、ニューヨーク上空に2機のヘリコプターが飛んできた。いよいよ、ウルトラクイズの決勝戦が始まる。
   今年の決勝戦も、学生と社会人の対戦となった。かたや、クイズ番組の出場・優勝経験多数。かたや、これが初のクイズ番組という対決だ。
   決勝戦当日は、ニューヨークは今年もさわやかな晴れとなった。いよいよ、第6代キング・オブ・クイズが決まる!

  《戦い終わって》
   優勝したのは、親兄弟は会計士で自分もあと一つ試験をパスすれば会計士なると言う、高橋直樹さんだった。
   彼は、パンナムビルから日本にいる奥さんの名前を叫ぶほどの愛妻家。そんな彼の優勝商品は「世界一周旅行」だった。
   ニューヨークを発って、ローマ・アテネ・カイロ・バンコク・香港…そして、成田へと帰るコースだった。
   もっとも、本人の話ではこのツアーは恐るべき強行軍で、観光時間はおろか滞在時間も少なく、撮影中にスパイ容疑でホールドアップされた
   こともあって、ご本人曰く「優勝商品なのか、罰ゲームなのか分からなかった」とか。

   ちなみにこの年は、こんな年でした♪