さえずり
何百万年もの間 憂い彷徨っていた
あなたの光よ 観念しなさい
空の青より真昼を貫き
喧噪に紛れ消えゆくこともない
その梢を香らせるはずの生命
大地の心に呼吸を合わせて
拾った石は温かく沈めて
熟するまで待って
結晶になるから
幼いままの瞳を晒して
隙だらけの両手から零した言葉
種子を潤すぬくもりとなるから
風を知る翼は
忘れたふりをしていただけ
ほら 今だ
声が聞こえる