絶縁体
影が かたむいて
水溜まりに 音を立てて 倒れた
青銅の 足跡が つづいている
絶縁体を 纏った 宝石

頬になすりつけた 両手で
影を消せるとさえ 思ったの
ひび割れていた 支柱の先端
空の向こうを 叫びで 絡め取ろうとする
鉛の靴を 磨くことも 忘れて
泥に油が浮いて 虹色
かなしくて可笑しくて 綺麗

明るみは 痛い
そんなに 眩しく 輝かないで
あなたを 汚してしまうから