カルマ
針葉樹の切っ先が 光を嗤っている
儚さを重く背負って 舞い降りた小鳥
隆起した苛立ちを踏みしだき 翔ぶ
鉾先は 熱してとろけた
羽音は 眼に眩しすぎて

翌朝の甘い浸水を 夢見ている
その水溜まりは きっと決壊する
流れ着く 暗黒の密室で
はじめての
痛みの無い光だけを知りたくて

緑の棘を 張り巡らせて
丸めて眠る 予言された背中
僕を生んだ全てを哀しみはしない