種子
天空の鱗が剥がれ 舞い散った
受胎するために 大地は躰をひろげた
暗闇と温かさに 護られて
無限の色彩は 交錯することを覚えた
あなたを流れる光のなかに わたしが生きているなら
理想という名の 活用形
それが与えられた わたしの言葉

微睡みのなかに 舞い上がる
枯葉は麗しく 薔薇色へと輪廻する
それぞれの音を 豊かに奏で
還っていく 次元の狭間へ
踊る無数の 花びらは
ひとつの花へと 結実する
そよぎ撫で合う 花々は
ひとつの株へと 帰郷する
花園はいつしか 果てなくひろがる
ちいさなちいさな 眸の奥に
あなたと並び咲くわたしが 映る