ロッテデパート
「じゃあ、もし、欠航したら朝、ホテルに電話をいれます。そうじゃなかったら、1時にホテルのロビーに迎えに行きますので・・」ということになった。ちぇいさんは、ロッテホテルのロビーに私たちを案内した。何かの紙の裏にちぇいさんは、書いた。「自分の都合ですべてのスケジュールをキャンセルします。」と、漢字かな混じりカタカナ付きの文章を書いた。で、会長にサインを下さいといった。私は、ホテルに帰るなりカメラを取り出していたけど、会長とロンちゃんは、ちぇいさんが文字を書くのをじーっとそばでみてた。「すごいね。」「韓国ではカタカナが、流行っているんだよね。」なんて話している。私は、ちぇいさんが日本語を流暢に使いこなすのを感心したりすることはほとんどなかった。ガイドをするくらいだから、まあ、当然そのくらいはできるだろうと思っていたのかもしれない。会長は心配するちぇいさんに、きっと明日は台風通り過ぎてるって・・といった。私たちも笑いながら、また明日って。「さあ、行こう」私たちはとなりのビルにあるロッテ免税店を目指した。直行するエレベーターを見つけたのでそれに乗った。受付に行くと、また、石鹸。会長がくれたので、また二つ。私はどうもお店に来るとみんなと行動を別にしたくなるので
40分後にここで・・と行ってふたりと別かれた。でも、この免税店、ぐるっと1週回っても、ブランド店しかない。シルラ免税店では、普通のお土産やさんもあったのに・・・。ぐるぐるまわっていると、シャネルのコーナーにいるふたりに出会った。私は行動をいっしょにすることにした。「ここでお土産を買おう。」と会長がいう。私たちの仲間はあと二人いる。二人とも今回は都合が悪くて、積み立てから参加しなかった。会長にあずけた旅行の積み立て金が3人分で1万とちょっと残っている。それをお土産の代金にしようと決めていた。ほら、ふたりに似合う口紅を選ぶのよって、100種類以上ある中からあれこれ、見本をつけてみる。10種類ぐらい見てたら、頭がぐるぐるまわってきた。「つい、自分に合う色をとってるのよねえ。」「そうそう。結局は自分の趣味になるからねえ。」と二人は楽しそうだけど、私は頭痛がしてきた。自分の色も選ぼうと思っていたのだけど、それどころじゃない。それにこの免税店。たくさんの人がいる。人に酔って来た。「私、もう100人以上とすれ違った。」とか、ぶつぶつひとりごとをいいはじめた。私は色を選ぶのからリタイヤして、二人が選んでくれるのを待った。ロンちゃんがシャドウの4色入を個人的なお土産に選んでいると、陳列棚のケースを壊してしまった。それを見つけて店員がちょっとむっとしたように元にもどして、こっから開けるのよとばかりに、商品をだしてあげた。そのあと会長が、そのシャドウもお土産にしようと決めたらしく、同じように壊して同じように怒られていた。それをみてロンちゃんが喜んでた。「ケイちゃんは、いいと?」私は、自分用の口紅がほしいとそういえば、みんなにいってた。「うーん。めんどくさいから、空港で買おうと思うんだけど。」っていうと会長が安心してとばかりに、仁川空港の免税店は、福岡空港の比ではないといろいろ説明してくれた。だって、買うときにまず、免税店のカードを見せて、名前と誕生日を言って、乗る飛行機の便まで言わないといけない。おまけに受け取りは空港で・・。なんか、だるくなった。ちょっと、何か食べようかということになって、私たちはさらに上にある食堂街へ言った。会長がコーヒーが切れたのだ。おまけにおなかもすいてきた。コーヒーが飲める韓国っぽい料理店はあまりない。私たちは、イタリアンレストランのコーナーに入った。喫煙席もある。メニューがでてきた。ハングルの下に日本語で書いてあるメニューを持ってきた。会長はボンゴレロッソ。ロンちゃんはチキンドリヤ、私はラザニアとビールにした。ぷかぷかやりながら、やたら天井を見る屋上のレストラン。デパートの食堂だけあって、まわりは、買い物した韓国人ばっかり。でも、韓国のビールって苦くない。ぐったりしてるときほど、苦味のあるビールが飲みたい。しくしく。ビールといっしょに、長いかたーいパンがいっしょにでてきた。それを肴にして、ビールを飲んだ。わりと、おいしいスティックだった。ビールは銘柄を間違えた。さらにうすいものだった。3人であーでもないこーでもないと語っているときたきた。パスタはおいしそうだし。私たちのもおいしそうだった。きゃー、いただきまーす。ところが、ラザニアとドリアを被っているチーズがやたら分厚くて、冷えてくるともちみたいに、弾力のあるものに変わっていった。けっきょく、被っているチーズを横にどけて、下のぶつを食べることになってしまった。ああ、またおなかがいっぱいになってしまった。会長はコーヒーを追加して頼んだ。私はいらないとめずらしく断ってしまった。おなかがいっぱいになったところで、また免税店に向かった。会長が免税店は2階に分かれていて、上にあがるエスカレーターがあるはずだと、探してくれた。私はそこで、すこしお土産を買うことにした。朝鮮人参のはいったチョコとか、きゅうりのパックとか、買ったりした。免税店はもういいよってことになった。そうそう、私はエステ店から出るときに、泣く泣くよれよれの靴下をはいたのだけど、ロンちゃんはなんと下着を忘れてきてたのだ。といっても、一組はあったので、今晩の替えが必要だった。そこで、私たちは免税店から下のデパートに降りていくことにした。下着売り場で降りると、ロンちゃんのそれを探した。ロンちゃんのサイズはかなり大きいのに、AとBしかない。しかも、派手なぎんぎんのがいいという。外国製(イタリア製)とかは、日本で買ったほうがまだ安いかもっていうお値段だったし、安い韓国製のは、おとなしめの小さいサイズしかなかった。