南海カルビ
ガイドさんはにっこり笑いながら、「じゃあ、ありがとうはなんというかしってますか?」
「・・・・。」だから、何も勉強しなかったんだってば。
「カムサハムニダといいます。このふたつは覚えてください。日本では、あいさつは、おはよう、こんにちは、こんばんわと変わりますが、韓国は便利です。変わりません。ぜんぶ、アンニョンハセヨです。」私が窓の外をあれってみていた。土の上が赤い。それに気がついたガイドさんが、「窓の外を見てください。赤いあれは、藻です。この空港は島にありますので、橋を渡っています。」「みなさんこのあとどうしますか。お昼はどうしますか。」「えー。お昼はビビンバよ。」ったく。Fにつづいて、今度は日程表が違う。
「ちょっと見せてください」とガイドさんが日程表を見ながら、運転手と韓国語でべらべらしゃべっている。日本語の時は、ゆっくりなのに、韓国語ではまるで喧嘩してるように話す。「みなさんのツアーには、こちらでは今日の夕食と明日の昼食がついてましたけど・・・きょうになさいますか?」「はい。」「じゃ、あー、これから、昼食に向かいます。」
といったあと振り向いて運転手にすごいいきおいで、カルビ屋さんに行くようにいう。「みなさん、おなかすいてますかあ?」すると、会長が私を指差して、朝から飲んでると、ガイドに告げ口する。わら。「どこかいきたいとこありませんか。」「南大門と東大門にいきたい。」「なんでもんととんでもんですね。あー。じゃあ、きょうは、ビビンバを食べた後、ソウルタワーにいって、とんでもんにいって、ホテルにいきます。」雨は、かろうじてやんでいる。明日はもっと
ふりそうだと、会長が南大門に先にいったほうがいいんじゃないかという。それを聞いたガイドが運転手にそういうと、運転手は、なんだか、いやだといってるみたいに聞こえた。ガイドが、「なんで門は歩いていけます。とんで門は車じゃないといけません。きょうは、車があるので今日いったほうがいいですよ。」と、とんで門をすすめる。
しょうがないから、とんで門にした。でも、このときの決断があとあとまで、後悔する事になる。
 南海カルビという店についた。靴をぬいで、板の間のざぶとんにすわる。すでに、キムチと豆腐ともやしなど小鉢が用意されている。飲み物は何にしますかと聞かれて、生ビールというとガイドがすかさずいう。「韓国のお店ではビールはビンででてきます。生はありません。」ほんとかよ。がっかり。わら。ビンビールを2本頼んで乾杯した。ガイドさんにも、1杯。水のように薄いビール。わら。ハングルと日本語と英語で書かれたメニュー表がある。メニュー表には、値段が書いてない。ビールは1本4000ウォン。400円。最初のキムチはおいしかった。あれもこれもと食べているうちに石焼ビビンパプがでてきた。会長のビビンパプで食べ方の説明があった。まず、みそしるをさじで2杯ほど回しいれて、コチョジャンをいれて、これでもかとかきまわす。さじを渡してもらった会長がさらにコチョジャンをいれるとガイドが悲鳴をあげる。「からいですよ。」辛いのが苦手というロンちゃんは、うすい橙色。ガイドの忠告を聞いてない私は、赤いごはん。その間が会長。うん。おいしい。すでに口の中はキムチで麻痺している。何を食べても辛いのは、かわらない。わら。まあ、そこそこにおいしい。しろいぷよぷよしたものがはいっていたので、何かときいたら、こんにゃくだって。食感は、やわらかすぎるこんにゃく?(後で調べたら、どんぐりのこんにゃく?)食後に飴をもらった。「おこげあめ」これが一番おいしかった。