
会長の道案内で、うろうろしながらホテルを出た。するといきなりホテルの横にバックや財布を乗せた屋台がでていたので、私たちはたちどまった。いろいろあーでもないこーでもないとひっくり返しながら、「かわいーい」を連発して、何も買わずに1つめは、通り過ぎた。ちょっと歩くと、ひっかかる。道路を渡るために地下道に入ると、そこにも露店がいっぱい。ときどき、強い風が吹き抜けていく。ネオンがきらきら。ハングルきらきら。日本語きらきら。会長は、「日本語ばっかりでいらいらする。グアムもそうだった。ったく興ざめだよね。」ってぶつぶつ。賑やかな通りにでると、干し物の屋台があった。50センチはあるだろうイカの足。「すこしかじってみたーい」とロンちゃん。強く言わないので、おなかいっぱいの私たちから、とおりすぎられてしまう。ちょっと歩いては店にはいり、ちょっと歩いては露店にひっかかる。すみませんとか、ほしいとか、買いたいとかいわなくても、「かわいーい」といえば、店主は手をすりすりやってくる。会長は、あらかじめ買うものを決めてきたらしく、そうそうに、買い物をはじめた。値切る値切る。みててあぜんとするほど値切る。「これは、いくら?」「45000うおん」「じゃあ、2つ買うといくら?」「・・・・・。」「二つも買うとよ。」「・・・・88000ウオン」「たかーい。」「85000うおん」「・・・・」「・・・・」「80000うおん」「!」とんでもないと、店主が首をふる。でも、しかし、会長のうでをしっかり握っている。他のを見てると、会長が買ったらしい。「結局いくらになった?」「うふ。80000ウオン」「まじ?」いや、こんなに値切れるのは会長だけだ。私もロンちゃんも、自分では値切れない。暇をもてあました会長が安くしてくれるのを待っている。わら。少し歩くと、いきなり「子犬」を売ってるのを見つけた。かわいいとさわる韓国人の女性におばちゃんは触るなと怒っていた。犬にさわりかけた私は、びっくりして頭をこつんとしただけにした。私は会長に頼んでみょんどんの町背景に会長をうつすようにして、子犬の露店を撮った。きゃあ。写真をとるのもちょっと怖いね。わら。その子犬が愛玩用なのか食用なのかは、わからなかったけど血統証付のような犬ばかりだった。しかも、野良犬が一匹もいない。猫さえいない。
こんなに食べ物の匂いがしているのに。どこからともなく、なまあたたかいキムチのような匂いがただよってくる。
かなり嗅覚が落ちているにもかかわらず、匂うってことは、他のふたりは相当感じていいるのだろう。すぐにコーヒータイムになった。スターバックスコーヒーもどきだ。シアトルコーヒー。たばこ吸ってもいい?っていうと、店員は5階ならいいですっていった。3人はふーっといいつつ、そこにしようかって、注文した。私は、アイスココアにしたので悩まなくて済んだ。福岡市にあるスターバックスにいくと、いつも悩んで悩んで、けっきょく、きょうのおすすめだったりして失敗するし、たいていのコーヒーがちょっとまずいので、まだまだおなかがいっぱいの私は、まよわず、アイスココアにした。甘いのが飲みたかった。手に手に持って、階段を上ろうかとしたところ、店員が言った。「でも5階は屋上です。」あぜんとしたが、上るしかない。ひーって屋上にいくと、何人かいた。全員韓国人だった。会長は
なんだ女性も吸うじゃんといった。でも、圧倒的に数は少ない。みょんどんの町を見下ろして、一服。火がなかなかつかない。さすがに風も強い。これはほんとうに台風が来てるのかもしれないねって。会長は、前にきたときに
喫茶店にはいって、ハングルだけのメニュー表に悩み、適当にゆびさしたら、すごいケーキのセットがでてきたとか。この辺だったかもって、指差すと、似たような店がごろごろあって、あれ?って。人が多い。夜なのに。もう11時もすぎようとしているのに、人がたくさん通っている。空になったコップが飛んだ。台風ー。近づいてきたな。


