(2006.6.1〜10) 









6月10日(土)
●梅雨らしい、ぱっとしない天気。低気圧だと体の中の血圧も低くなるっていう事だからなんでしょうか、気分悪いですよね。午後遅くまでふせってました。責任感から何とか体を起こして稽古場に向かうと、テノールの大間知さんは風邪でお休み、ピアノの架哉子さんもマスクしてて時々咳き込んだりして。私も気をつけなくっちゃ。
●こないだ一度無理に稽古設定してもらって合わせたのもあって、私自身は大体見えてはきているのですが、こないだのリクエスト通りの調には必ずしもならない曲も出てきそうです。今回はピアノだけではなくオーケストラが10人くらいいらっしゃって、その編曲をして下さる方には既に最初のままの楽譜と音源が随分前に送られて編曲作業の真っ最中のため、今更そんな事言われてもという感じみたい。例えば半音上げるだけでも、パソコンで作る楽譜はボタン一つで移調できるとしても、実際演奏するには、ピアノならちょっと指使いが変わる程度ですが弦楽器では4本の弦のどれでメロディを弾くかという問題が結構大きくあるし他の楽器も音域の問題が出てきたりして、そう簡単にはいかないのです。
●クラシックの感覚だと楽譜通りに演奏する以外の事はほとんどないため、今回のようにキー決めとか、リフレインをどうするかとか、そんな問題が出るなんて思わないものね。楽譜が送られてきた時にしっかりその辺きいておけばよかったとも思うのですが、私もティトでかかりっきりだったりして。歌う事が私の仕事であってそこから先はプロデューサーの仕事範囲ですから、やる前からあれこれ口を挟むのも気持ちよくないしね。その辺のかねあいって人それぞれでとっても難しいです。
●「放蕩者のなりゆき」でご一緒した高橋華子ちゃん、ミュージカルと言ったら真っ先に思い浮かぶ「メモリー」をとってもドラマチックに歌っていました。マイクを入れない、生の音で聴いていただくミュージカルソングという今回のコンセプトは、初めての試みだけに乗り越えるべき山はまだまだありそうですが、得られる満足感もきっと大きいと思います。楽しみになってきました。

6月9日(金)
●実家でレッスン。生徒さんにもいろんな方がいますが、今いらしている方はまだ10回やってない位ですがみるみる良くなって、毎回新発見をして帰って下さっています。最初の数回やっていた踊りのような動きは、実は筋肉が働きやすくするための秘策だった事、普段の呼吸では無意識だった「息をはくこと」「息を吸うこと」両方に必要な筋肉等の意識化と区別、歌う時にはどうなっているか、なども頭でも体でも理解してくれてきて嬉しい限りです。大切なのは、自分で感じ、発見する事、私はその方がもともと持ってる種にただ水まきをしているに過ぎません。原理がわかれば自分で伸びてゆく事もできるはずですからね、あと少ししたら少なくとも数ヶ月はお別れする予定。管理するより自主性を育てる、ジーコ流って所でしょうか。遠回りのようですが、「音楽」の性質上とっても大事なことだと思っています。
●センサーライトを取り付けました。父は足が弱いので夜中トイレに立つ時などに暗闇では平衡感覚が狂い危険だと母が心配しているのです。ちょっと動いたら自動的に明るくなるようなライト、いろいろあるんですね〜。暗いよりいいだろうと、防犯用に外に取り付けるようなやつを買って、さんざん苦労しながら設置、早速父に歩いてもらったら照れもあってか「明る過ぎる」と言われ、心配する母と喧嘩が始まってしまいました(><) たしかに、もともとそこにある照明よりすっごく明るいもん、夜中寝ぼけてるのにバッとこの光にあたるのはイヤだわね。とりあえず2個あるハロゲンランプを1個にして、灯りの向きも間接照明っぽくしてなんとか収めてみたけど、今後どうするかは考慮中。。壁紙に強力両面テープでネジ補強しちゃったから、外すとみっともないんだけどね〜…

6月8日(木)
●久しぶりに秘密の稽古場で自分のための稽古。とはいっても目前に迫ったミュージカルのための発声研究が大半かな。「地声」とか「裏声」とかいう言葉がありますが、ポピュラーは地声で声楽は裏声、という事はありませんし、そもそもそういう定義は人によりかなり曖昧な気がします。テノールやメゾの低音部に顕著かもしれませんが声楽の発声でも「地声」みたいな直接的に響く感じの歌い方もしますよね。輝くような、よく通る声は、体の特定部分に共鳴させて得られる物なので、「裏声」のように軟口蓋を上げていてもできる事ですし、響かない上に喉に負担がかかる「地声」だってあります。基準の音質をどう取るか、それから音や発音によって共鳴などのバランスを変えて全体が均質に聴こえるように、そんな所を練習していました。デュエットもあったりピアノやオケさん、それに会場の音響もここと違いますから、全く同じ事を再現する訳ではないけれど、こうしてじっくり研究できる日があると全然違いますね。
●充実した昼間のご褒美に、おととい観たお芝居もう一度観ちゃった♪あんまり日記に書いてませんが、お芝居は特に、同じ物を何度か観たりはよくしてます。確かに1回目ほどの衝撃はないのですけれど。そこには中国茶の1煎目と2.3煎目の味わいの違いのような楽しみ方の違いがあるのです。お茶と違って演じてる人たちそのものにはあまり違いはないでしょうけどね。でも今日は閉塞感に耐えきれず涙をこぼしながら歌う曲、こないだよりちょっとヘタで良かったです。状況的にも設定としてももっとヘタでもいいくらい。やっぱり元歌手だからと自制心が働くのかな(^^) また気分よく、今日は近くのアイリッシュパブで飲んで帰宅。充電しつつ適度に仕事できてる今のバランス、いいな〜♪

6月7日(水)
●昨日は調子良くワインを飲んじゃってちょっと二日酔い気味。こんなに酔うはずはなかったんだけど、、最近目に見えてお酒弱くなったな〜。
●とーっても面白そうなオーディションを見つけてしまって、是非受けたい!と暗譜そっちのけ(><)で書類作りに没頭。プロフィール写真をひっぱり出してきてスキャンし直して、キャビネ版になるようにプリントしてみたり、全身写真はそれ用の物がないのでマシな写真を探したり、もう大変です。履歴書みたいな物も、書類審査のあるオーディションではとても重要なので、どういうアピールポイントでいくかすっごく考えて作りました。やっと完成して封筒に宛名を書きつつもう一度要項を見ると、なんと審査日の日程が合わない!!くすん。今日の努力は一体何だったの〜。これも縁なのかしら。。
●気分転換にプランターガーデンのお世話。多肉ちゃんたちは所狭しとモコモコ増えててかわいいです。今年はサフィニアという朝顔に似た原色のお花がウワーッと咲く品種を植えてるんですが、これの難点は葉っぱや茎が蜜でベタベタしてる事!花がらを取るのに指がベタベタになっちゃうから気持ち悪いのよね。でも取らないと咲いてるお花にくっついちゃってきれいじゃないし、、。今日は何となくお水を先にやってて、濡れた手で花がら摘みをしたら全然くっつきませんでした。大発見!これで毎日楽しいかも♪

6月6日(火)
●新国立劇場のお芝居「やわらかい服を着て」を観ました。イラク支援NGOにかける若者たちの等身大の姿が、少しわかったような気がしました。主役の吉田栄作はあのさわやかキャラが生きてて、一流企業に務めながらNGOを始めたのがやがて会社をやめ、コンビニでバイトしたり日雇いしたりになりながらも、意思を貫こうとするNGOリーダーとして、いそうだな〜と思ったし、小さい頃毎週観てた「お笑いスター誕生!」の常連だったでんでん(NGO事務所に工場跡を貸している家主役・作品中唯一の非NGOメンバー)の存在が、社会とのつながりをよりわかりやすくしていて、例の「自己責任論」の時なども含めて世論を代表し、見る側の私達はどうだったか問われる気がしました。1幕の幕切れの言葉、「人質になったのはあの3人じゃない、戦争に加担した日本が人質になったんだ」(覚え書きなので本当のセリフとは結構違うかも・・)いろいろ考えさせられました。
●お話の進行とは別に、粟野史浩さんの生き生きした演技のとりこ。改めてファンになっちゃった〜。後半、三角関係みたいになって荒れ狂う彼が芝居全体に活力を与えていたのはもちろんだけど、そこに至るまでの機微が最初から積み重なっていくのを私は(ファン目線ながら!)しっかり観ていました。また観たい役者さんの一人です。
●Y氏と慰労会。某プロジェクトの成功を祝ってという名目だったみたいです(笑)Y氏の意外な一面なども垣間見えて、とっても楽しい一晩でした。

6月5日(月)
●「グレート・ヒッツ・ミュージカル・ナンバー」の稽古。ミュージカルというとオペラを好きな人から見ると俗っぽい→低俗→簡単な物というイメージがあるかもしれませんが、オペラ歌手がミュージカルソングを歌うのは、実はかなり難しいです。ベルカント発声は当然ながらマイクを通して歌う発声なんて概念のない所で発展してきましたから、ミュージカルソングで常用されているささやくような低音や近くに鳴る声は(マイクなしにはホールに響かないですからね)声楽では使わない範囲です。相撲の関取がK-1に出るような物なんですよ(^^) 同じ理由で、カラオケもほとんどの人がかなりヘタです(笑)
●ただ、ジャズ・コラボの時も同じような悩みを持ってましたが、お客さんも私達にミュージカル歌手のコンサートと同じものは求めない訳で、かと言ってとてつもなく高く移調してしまってオペラティックに歌い上げる事は共感を得られるのかどうか。私の中にあるいろんな角度のダイヤルを、それぞれどこに調節するのか、そこがまた、「守備範囲外」をまともに聴いてもらえるように技術を磨くのと同じくらいに難しいと思います。今日はその辺りを考慮・相談しながら、調決めをメインにやらせてもらい、おかげで随分見えてきました。あとはほかの出演者とのバランスも考えなくてはならない気もしているけれど。。みんなどんな感じなんだろ。
●気持ちいい午後の帰り道は、ちょっと遠回りしてサイクリング。ほかにもいい話があったりもして、夜は気分良く沢山飲んじゃいました♪そういえばこないだ、酔うと手の甲がかゆくなるのを、皮膚科をしている兄に相談したところ、それは末端神経が敏感になる、一種のアレルギー反応なんだとか。「てことは美奈にはお酒アレルギーがあるって事?」と余計な上塗りをする姉(^"^)。でも負けない!私は飲み続けます(笑)

6月4日(日)
●某所で意見交換会。なぜここまで、というほどこじれにこじれてしまった件、途中で逃げたり切り捨てたりする方が余程簡単だったし、実際何度もそうしようと思ったけれど、今日思い切って行き、いろんな方のお話をきけて、私の話も多少は聞いてもらえて、いろいろわかってよかったです。その場を与えてもらえた事に感謝。
●プロとしての活動の中でも、いろんな感想をくれる人がいます。いい事も良くなさそうな事も。それがどんなに近しかったり尊敬する人の言葉でも、私は100%は信用しません。また、どんなにイヤな人の言葉でも、完全には切り捨てません。どちらもただ「その中に真実も含まれているだろう」と思うだけです。言葉そのものが、万人が完全に一致できるようにある物を言い切ることなんか不可能だと思うしね。なぜその人がそう思ったのか、なぜ私にそう言ったのか、心に刺さる言葉ならなおさら、そちらの方に興味がいきます。そんな私には、今回の事はなぜこんなにこじれるのか、よくわからなかった。ここから先は某氏に直接お手紙でも書くことにしましょう。
●「その日そう思っていた」という今日までの事実はお互い変えられないけれど、ここを大事なターニングポイントとして、少しづつでも、また新たな関係が築けたらいいなと思います。過去を笑い合えるまで、その日の事はまずは封印しておきましょう。
私の好きな言葉です。
 この世に「絶対」なんて、絶対に(!)ない。やわらかく、たおやかに在ろう。

6月3日(土)
●某所で打ち合わせの後、ライオンの出番です。レギュラーの有輝子ちゃんと私と瀧田さんに加えて、筒井さんに青柳さん、直矢さんプラス今日は研修参加の杣友さん。自他共に認める濃ゆ〜いメンバー構成でした。それを知ってか知らずかお客様の方も沢山お見えいただいて、いい感じの盛り上がり。おとといから配られ始めた「音プラ通信」、客席にあるのを初めてみました。読んでくれている方や、畳んでバッグに入れてる方を見ると感慨もひとしおですね♪基本的には、ご来店が初めてに近いお客様へのナビ的な物になればと思っていますので、字数制限もあるしなかなか深い所までは書けないけれど、興味を持ってくれるきっかけのひとつになれたらと思っています。・・でもね〜、絵は特にヘタなので次回からは誰かにお願いできたらいいんだけどなぁ。正直な話。
●今日は久しぶりに直矢さんと一緒の出番。彼は大きなバッグにいつもバイオリンを2台入れて持ち歩いています。「いかに保護バッグだとはいえ、振動は楽器に良くないんだから、1台だけでいいんじゃないの〜」「いや、そばにあると安心できるからね、でもたまにうたた寝してバッグごと倒したりしちゃうんだよね〜」みたいな会話をしていたんです。で、第4ステージ、いつも以上に熱の入った演奏だったのか、練習のしすぎで楽器に疲労があったのか、ソロ演奏が佳境に入った所で急に弦が切れてしまったんです!これにはみんなびっくりです。でも中断はしたものの、もう1台のバイオリンですぐに先を聴くことができました。なるほど、このためだったのね!!
●よく考えると今週ってレッスンした以外には本番も稽古も全くなかったのよね。気持ちよく歌える訳だ。でもあんまり休みすぎて筋肉がなまり気味。貴重な充電期間、来週からは稽古も始まるけれど、自分のための勉強も始めたいな。

6月2日(金)
●久々に自転車で、実家へ行きました。途中でローズマリーの苗を買っていったら母がとても喜んでくれました。超絶傾斜の団子坂を上がった所にあるお花やさん。かわいくて、一度入ってみたいと思っていたのです。お店の中もとってもセンスがあって素敵でした。カゴに入れるより断然衝撃が弱いので、大事な苗入りのビニール袋は手首にぶら下げながら、、お店を出てから実家までは40分くらいかな(^^;; でも懲りずにまた寄ろうっと♪
●帰り道はちょっと道をそれてから適当に進んでいったらすごく迷ってしまって、、でもおかげでとっても不思議な看板を発見。首を傾げながら帰って調べてみると、ありました!(こちら)「小林一男先生も、キャパサイト」という巨大な看板、そのお名前は有名なオペラ歌手のお名前ですが、まさかね、同姓同名でしょと思ったものの、看板の意味が不明すぎて気になる。そして、家に戻って調べる。・・という私の行動はまんまと見透かされていました。小林一男先生はオペラ歌手なのに全然関係ない職種の就職相談とかもやってるんですね〜、びっくりしました。こんなびっくりは、渋谷の焼き肉屋さんの店頭で、タキシード着て佐賀牛を持ってニッコリ微笑む栗林義信先生のポスターを見て以来だな〜(^^)

6月1日(木)
●午前中は某氏とお話したり、執筆活動。午後になっていろいろ一段落した所でやっと昨日のエンジンがかかり、昨日途中で放り出したままだったDM作業の続きをしました。やり出すと焦ってきて、近所のポスト集配時間ギリギリに走り込んで、それまでにできた分を投函したりしました。ポストに書かれてる集配時間ってそんなに正確じゃないだろうと思われがちですけど、バス並みですよ。あれにはちょっと感動しますね。焦ってたのもあって、記念切手は手持ちの「早春賦」のとか(季節感がぁ〜、、)あるだけ貼っちゃって、残りは近所の小さい郵便局に残っていたお花の写真(これもよく見ると桜草とか菜の花とか、、)の切手をあるだけ買い占めて済ませました。
●しかし、80円の記念切手ってほんとにないんですね。7/23のふみの日まで新たな発売はないのだそうです。新宿中央郵便局みたいに記念切手販売に力を入れてる所にはまだまだあるでしょうけれど。買い占めながら、前に見た「白ばらは死なず」のワンシーンを思い出してしまいました。厳しい統制下、ナチの凶行を人々に知らせるために、「白ばら」のメンバーはビラを大量に郵送し続けるのですが、その紙も切手も、目立たずに入手するのは困難で、ヒロインが「女ならあやしまれない」と危険な役を買って出るのです。捕まった後も「こんなに沢山の切手が家で見つかったがどうするつもりだったのだ」と詰問されたり・・今日の私は、幸いな事にそんな危険は全くありませんけどね。いろんなヘンな想像(妄想に近い?)を繰り返す私のクセは、芝居をする上で結構役に立っていると思います。






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