フィリピン国軍兵士マニラのホテル占拠事件によせて
 
国軍の兵士たちは、軍の中のえこひいき、汚職などにいやけがさして、反乱を起こしたと一部では報道されました。いつものことながら、事件の結末が深刻ではなく、あっけらかんとしているように感じます。とりわけ負傷者が一人も出なかったのは幸運でした。
 汚職がはびこる背景には、ウタン・ナ・ロォブ(恩)という風習があるからかもしれません、フィリピンでは恩に報いること、与えることが、最大の徳とされています。バランガイという小さな単位で成り立っていた原始社会の名残で、人々のつながりを最も大事にするということから生じる現象かもしれません。軍の中でもそのようなことが、行われていたのでしょう。
 任期の1年を過ぎ、国際免許の有効期限も1年ということで切れるので、フィリピンの免許に書き換えることになりました。学校の職員の中ににLTO(陸運局)に知り合いがいる人がいて、その人に口をきいてもらうと手続きが早く終わるというので、ためしに頼んでみました。LTOではたくさん並んでいましたが、私と妻はVIP扱いで、手続きがすぐ終わってしまいました。いささか良心がとがめましたが、フィリピンの社会のコネの意味が少し分かりました。

フィリピン○×クイズ
前回の答 
○ 解説 とても大きな港で、ピナツボの噴火さえなければ、良い貿易港として使えたはずです。
問16 マゼランを殺したのはラプラプである。

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