平成15年度6年3組学級通信「ふぁびゅらす」(〜bP0)
bP0 皐月2(金) 知的で楽しい暗唱指導!
◇ 授業参観から暗唱指導がスタートした。暗唱指導,学年を問わずやるべきだと私は思う。それはなぜか?
▼暗唱指導は,いいことがいっぱいである。
▼第一に,脳の働きを活性化する。暗唱・音読は,すべての学習活動で,トップクラスの頭の働きをうながす指導法である。
▼第二に「覚える」という学習能力をきたえる。第三に,子どもが熱中する。子どもは暗唱が大好きだ。やってみれば分る。
▼第四に,名文,名詩の文体,リズムを身につけられる。パロディも自然に出てくる。パロディは高級な文章指導だ。
▼第五に,一つのことに熱中することで,クラスがまとまる。
(中略)
▼なぜ良いのか,脳科学の進歩が証明してくれた。「読み,書き,算」は,おどろくほど頭を使うのである。脳を活性化する。
(『教室ツーウェイ』02年9月号/向山洋一氏論文より)
 「いいことがいっぱい」なら,やらない手はない。そして何を暗唱させるかだが,一昨年,素晴らしい本が出版されてベストセラーになった。
『声に出して読みたい日本語』齋藤孝著/草思社
 この中から私がいいと思ったものを抜粋して,教材とすることにした。第1弾は,授業参観で取り上げた「大漁」。そして第2弾は,「付け足し言葉」である。
『付け足し言葉』

驚き桃の木山椒の木
あたりき車力よ車曳き
蟻が鯛なら芋虫ゃ鯨
嘘を築地の御門跡
恐れ入谷の鬼子母神
おっと合点承知之助
その手は桑名の焼蛤
何か用か九日十日
何がなんきん唐茄子かぼちゃ

(『声に出して読みたい日本語』64頁より)
◇ 暗唱指導は1年間継続して行いますので,よろしくお願いします。(みす)

bX 皐月1(木) 続・授業参観ありがとうございました!
《4》早口言葉
 暗唱指導へのウォーミングアップ。
《5》暗唱指導「大漁」
『大漁』 金子みすゞ

 朝焼小焼だ
 大漁だ
 大羽鰯の
 大漁だ。

 浜は祭りの
 ようだけど
 海のなかでは
 何万の
 鰯のとむらい
 するだろう。
@「追い読み」
 まずは全員起立しての「追い読み」(教師の後を追いかけて読む)です。声を揃えて読むことに留意させます。最初に全文を「追い読み」させた後,2回目は第1連だけを「追い読み」させて絞り込みます。
Aステップを踏んで暗唱する
 タイトルと作者名と,最初の2行。そこまで覚えたら,座りなさい。
 これだけなら,短い時間で全員が覚えてしまいます。始めにまず達成感を持たせることが大切です。
 それでは,もうちょっと難しくします。全員起立。第1連全部を覚えたら座りなさい。
 先のステップより,少し時間がかかります。でも,大丈夫!
 先生は暗唱が得意な方です。でも,これくらいの文章を覚えるのに,30回くらいは繰り返し繰り返し何度も読まなければなりません。でも,覚えたと思っても,またすぐ忘れてしまうのです。「覚えて忘れる」をずっと繰り返していって,それが20回くらいになったところで,やっと本当に覚えられるのです。
 子どもたちに先の見通しを持たせます。
 全文を覚えます。各自で声に出して練習しなさい。

bW 卯月30(水) 授業参観ありがとうございました!
□ 先日の授業参観,誠にありがとうございました。多くの方々にご参観いただき,とても嬉しか ったです。
□ 授業はたったの45分間でしたが,その中には私の様々な思いが詰まっておりました。
《1》五色百人一首
 1回戦だけやってみました。子どもたちの様子,どうでしたか? 楽しそうにやっていたでしょう? 五色百人一首は子どもたちにとても人気があります。人気の秘密は“五色”であること。今は青色20枚で試合をしています。1試合5分でできます(慣れれば3分でできます)。また,五色百人一首は裏に上の句も印刷してあります。だから,子どもたちは合間を見て裏の上の句を見ます。これで,子どもたちは次から次へと句を覚えていきます。
《2》漢字スキル
 普段どおりの漢字指導をやりました。使うのは「あかねこ漢字スキル」。この漢字ドリル,なかなかのすぐれものですよ。
【新しい漢字の覚え方】
@ 「読み方」「使い方」を読む。
A 「筆順」を見ながら机の上に「ゆび書き」する。このとき必ず「いち・にい・さん……」と画数を言いながら書く。
B 鉛筆でていねいに「なぞり書き」する。
C なぞりとそっくり同じに「うつし書き」する。
D 何も見ないで「うつし書き」する。
E 画数を言いながら教師に向かって「空書き」する。
《3》漢字文化の授業
 ねらいはズバリ「子どもたちに漢字の奥深さ・面白さを実感させる!」。気をつけたことは@テンポよく!A親子で一緒に考えられる問題を!……ということかな?
@ 「土」「生」の成り立ちは?
A 「虫」の字源に迫る!
※ 「にじ」「たこ」「むかで」「なめくじ」「みみず」「へび」という字を提示し,「虫」の字源を考えさせる。ちなみに,「虫」という字は「へび」を表しているのである。(つづく)

bV 卯月24(木) オススメ本のご紹介。
◇ 家庭学習に関するオススメ本をご紹介します。
『向山式「勉強のコツ」がよくわかる本』向山洋一著/PHP研究所/1200円
※子どもを伸ばす家庭学習の考え方・進め方について分かりやすく書かれています。
『心を育てる家庭学習法』向山洋一著/主婦の友社/1300円
※副題「いじめ・不登校・学級崩壊からわが子を守る」。Q&Aがとても参考になります。
『どんな子だって「勉強できる子」になれる!』向山洋一著/PHP研究所/1200円
※私自身,この本でいろいろ考えさせられました。吸収したことは現場で生かします。
 向山氏は私の最も尊敬する教師の1人です(何度かお会いしたこともあります)。もし機会が あれば,是非お読み下さい。
◇ 前出『どんな子だって「勉強できる子」になれる!』(向山洋一著/PHP研究所)より,第1章の内容を一部ご紹介します。
・ 躾とは3つのことを教えることである。
 @返事ができる  Aあいさつができる  B椅子・靴を揃えられる
・ 勉強ができる子はテレビやテレビゲームをする時間が短い。
・ テレビやテレビゲームに費やす時間が長い子は,@忘れ物が多いAケアレスミスを頻繁にする。
・ テレビやテレビゲームをする時間は,小学生ではせいぜい1日に1時間半までにすべきである。
・ よい教育をするためには,「親子の会話」の時間を確保することが重要である。よって,食事中にはテレビを消した方がよい。

bU 卯月23(水) 漢字テスト。
◇ 16日(水),今年度初めての漢字テストを行いました。何と28人中24人が満点でした(他の4人も80〜90点でした)。学級平均点は98点を超えました。これは凄い数字です!
◇ これにはちゃんと理由があります。
@どの子にもヤル気がある。
 ヤル気あればこその勉強である。
Aどの子も習ったことをきちんとやっている。
 次に学習方法である。方法はいろいろある。私は「あかねこ漢字スキル」を使った方法が最も有効だと思っている(だから今年度も「あかねこ漢字スキル」を採用した)。「あかねこ漢字スキル」は子どもたちにとって使いやすいと思う。使いやすいから,子どもたちはよりヤル気になる。スキルで練習した後は,“自分テスト”をやる。ノートに自分でテストするのである。ここで満点がとれるようなら,本番も大丈夫である。間違えた場合は,間違い直しもしっかりさせる(中には余分に練習してくる子もいる)。以上のことを,子どもたちはきちんとやっているのである。
◇ 漢字テストはこれからも定期的に行っていきます。担任としての目標は,学級平均点90点以上です!
あかねこ漢字テスト@(4/16実施)      学級平均点 98.2点(満点24人)
◇ 6の3の子どもたちが休み時間に楽しんでいること。。。
【将 棋】 翠学級には,いつも将棋盤と駒が持ち込んであります。休み時間には自由に使っていいことになっています。
【マンガ】 翠学級では,楽しくてためになるマンガを学級文庫に入れています。今のところ,『火の鳥』『日本の歴史』『世界の伝記』『まんがで読む古典』等が入っています。
◇ 私は毎年必ず,学級で百人一首をやっています。利点はたくさんあって,
@ 多くの人に支えられた日本文化の良さを味わうことができる。
A 男女の隔てのない明るく楽しい学級の雰囲気を作ることができる。
B とにかく楽しい!
 今年度も「学級の時間」等でやっていくつもりです。ちなみに,私の使っている百人一首は「五色百人一首」というものです。小学生でもやりやすいように,いろいろな工夫がしてあるのです。20枚ずつで試合をするため,1試合5分でできるのですよ。

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