タイ旅行騒動記

 20世紀末,生まれて初めて海外旅行に行ってきました。行き先はタイ・バンコク。さあ,3泊4日の旅の始まりです(時刻は全て現地時間)。
《12月24日(日)》
 本来なら25日(月)の早朝に家を出発。でも,あまりにも朝が早いため(翠は朝が弱いのです),大事をとって前夜に名古屋入り。名古屋駅前のビジネス・ホテルに宿泊。街はクリスマス・イルミネーション一色,カップルばかり(なんてったってイヴ当日だもんね。日が悪すぎた……)。「何なの,これ!」とかなり不愉快な気持ちでチェック・イン。
《12月25日(月)》
 5:30起床。6:20チェック・アウト。名鉄バスで名古屋空港へ。私,実は飛行機に乗るのも空港へ行くのも初めて。空港で大きな機体を見ただけで緊張してしまいました。
 空港内で出国審査等を受け,バスで機内へ。命をお預けするのは「中華航空」。とにかく不安な気持ちでいっぱい。「離陸の瞬間はどんな感じなんだろう?」と心配していました(私,高所恐怖症+ジェットコースター恐怖症なのです)。
 9:15,ついに離陸。まずその加速ぶりにビックリ! そして,その後の浮上感?にビビリまくり!! うわっ,飛行機ってヤバイじゃん!!! 「顔が青ざめていた」(島原先生)らしいです,情けないですけど。
 11:35台北着。ここでバンコク行きに乗り換え。またあの嫌な離陸を体験するのかと心配していたけれど,今回は何ともありませんでした。もう慣れたのかなあ?
 16:55バンコク着。無事に入国審査等をパス。すぐに2万円分を換金。タイのお金の単位は「バーツ」。1B(バーツ)=2.8円くらい。2万円で7252Bとなりました。
 JTBの現地ガイド,ヴィトンさんの案内でホテルへ。宿泊するは「ザ・インペリアル・クイーンズパーク・ホテル」。でっかくそびえる巨大なホテルでした。
 今日はもう夕方になってしまったので,「伊勢丹」内の日本料理店で食事。メニューはカツ定食にビール。タイの有名なビール「シンハ・ビール」を初めて飲みました。んー,おいしいね。でも,やっぱり日本のビールとはちょっと違います。まろやかじゃないってゆーか,ストレートな味ってゆーか。でも,なかなかいけます。
 ちなみに,「伊勢丹」までは「スカイトレイン」に乗って行きました。「スカイトレイン」とは,99年12月に開通したばかりの高架式の鉄道。見た目も車内もとってもきれいな鉄道で(車両はポルシェのデザインとか),料金は10〜40B。いやあ,快適快適。
 ホテルでは,クリスマスの夜にちなんで現地の女学生がクリスマス・ソングを歌っていました。それはそれは楽しそうに。観客は拍手喝采。
 ホテルでは,日本のテレビ番組も見ることができました(NHKだけですが)。やっぱり日本語がいいなあ。そう言えば,今日は現地の人とはほとんどしゃべっていません。明日はチャレンジしないとね。
《12月26日(火)》
 6:30起床。朝食はホテルでバイキング。これは文句なくおいしいです。お腹いっぱいになって観光へ出発。
 今日は夕方までヴィトンさんの案内でバンコク市内観光。観光場所は,ワット・プラケオ(通称:エメラルド寺院)&王宮,ワット・アルン(通称:暁の寺),ワット・ポー。
【豆知識】
ワット・プラケオ タイで最高の地位と格式を誇る王室寺院。エメラルド仏が有名。
ワット・アルン  トンブリー王朝時代の最高位寺院。大きな仏塔がシンボル。
ワット・ポー   黄金の寝釈迦仏で知られるバンコク最古の寺院。タイ・マッサージの総本山でもある。
 昼食は別のホテルで。「グリーン・カレー」「タイ風ラーメン」等を食べました。「グリーン・カレー」ははっきり言って口に合いませんでした。「タイ風ラーメン」はなかなかおいしいと思いました。もちろん「シンハ・ビール」も飲みました。
 午後からはジュエリーショップ,「タイシルク」ショップ,免税店を巡りました。この3店には全く興味なし。母への土産にシルクのスカーフを買ったくらいかな。私は知らなかったけれど「タイシルク」は非常に有名らしいです。
 さあ,夕方からは自由行動。夕食は「伊勢丹」内のタイ料理店で。ここで初めて「トム・ヤム・クン」を食べました。島原先生は「僕の口には合わない」と言っていたけれど,何せタイ料理の代名詞ですからね。どれどれ……うん,なかなかいけるぞ,もう一口……結構おいしいんじゃない?と思ったのも束の間……うーん,やっぱりクセがあるなあ……というわけで,島原先生と同じく「口に合わない」ということが判明しました。残念だなあ。それから「シンハ・ビール」もちょっと辛くなってきました。飲めないことはないけれど,たくさんは飲めないんですよね。
  「伊勢丹」のすぐ近く,「エラワン・プーム」というところでタイ舞踊を見ました。ここでは,お芝居的なストーリーはないものの,神に奉納する踊りを無料で見ることができます。聞けば,お金を払えば自分のために踊ってもらえるとのこと。710Bを払って,私も8人に踊ってもらいました(人数によって値段が違うのです。最大8人)。これで今年の,いや,今世紀の厄は全て払ったつもりです!!!
 今回の旅行で私が最も楽しみにしていたこと。それは「ムエタイ」を見ること。「ムエタイ」とは,分かりやすく言えばタイ式のキック・ボクシング。これ,前から見たかったんです! でも,まさか本場タイで実際に見ることができようとは。「ムエタイ」は,バンコクでは毎日開催されています。スタジアムは2つあり,日替わりで開催。私たちが見に行ったのは陸軍系「ルンピニー・ボクシング・スタジアム」。もちろんリングサイド(最も見やすい席。1000B)に陣取り,計8試合を観戦。約2時間半,熱戦を満喫しました!!!                    
 私の好きな「ムエタイ」についてもう少し。この日,行われた試合は計9試合。ほとんどの選手は中高生ほどの年齢でした。試合前,選手は必ず独特な曲に合わせて「ワイ・クルー」という踊りを踊ります。その後,試合開始となります。試合は3分5R。試合中はずっと独特な曲が生演奏されています。リングサイド最前列には陸軍?兵士が並んでいます。特等席で見ているわけです。試合会場は薄暗く,リングだけが明るく照らされています。天井には扇風機がいくつも回っていて,結構涼しいのです(タイは常夏ですので……)。また,すごいのが観客の声。試合が賭博の対象となっているため(実は違法らしい),観客は必死に応援しています。「ハイ!」「ウー!」等の掛け声が波のように押し寄せ,会場は異様な雰囲気です。でも,それがまたいかにも「ムエタイ」らしく,見ていて嬉しくなってしまいました。
【豆知識】
日本との時差:−2時間。タイの方が遅れている。
月別平均気温:最高気温30(12月)〜35(4・5・6月)℃。最低気温21(12月)〜26(4・5・6月)℃。つまり常夏。
《12月27日(水)》
 今日は終日,自由行動。「スカイトレイン」で「伊勢丹」まで行き,そこから周辺の市場,「バイヨークU」(バンコク一ののっぽビル)を見学。その後,「トゥクトゥク」に乗って街を散策。ちなみに「トゥクトゥク」とは,タイにあって日本にはない不思議な乗り物。3輪の車体にいかにもタイらしい派手なカラーリングが特徴。もうもうと排煙を吹き出し,甲高い音をばらまきながら突っ走ります。料金は交渉して決めますが,はっきり言って全く意味不明。島原先生が何とか交渉してくれました。
 歩き疲れた後は,かの有名な「タイ式マッサージ」。今回は足ツボマッサージにしました。噂では痛いと聞いていたのですが……確かに痛かったのですが,私は途中から寝てしまいました。島原先生は本当に痛がっていて,寝るどころではなかったそうです。終わって,私の足は爽快そのものでしたが,島原先生はまだ痛がっていて,「やるんじゃなかった……」とぼやいていました。
 夕食は「そごう」内のレストランで。なぜかパスタを注文。ビールはついに「シンハ・ビール」をやめて「ハイネケン」。んー,こっちの方が飲みやすいね。したたかに酔った翠でありました。さあ,明日でタイともお別れです。
《12月28日(木)》
 6:00チェック・アウト。バスで空港へ。朝が早かったのでひたすら眠かったです。
 9:00バンコク発。またまた台北で乗り換え,やっとの思いで20:20名古屋着。無事に帰ってこられて本当によかったー!!!(おわり)
 ○一番楽しかったこと:ムエタイ観戦!
 ○一番ビビったこと:最初の飛行機離陸!
 ○一番困ったこと:言葉が意味不明!