エピソード1(
函館〜森町)函館駅前の国道5号線の起点より12時スタート。大沼までの道沿いは赤松
の並木です。赤松海道と呼ばれる由縁とのこと。
蝉やんで 赤松の道 涼しける
大沼公園、駒ヶ岳駅をへて森町着。途中駒ヶ岳山頂は雲で覆われ、勇姿見えず
残念。 森ビジネスホテル泊 走行距離:42km
小雨のち薄曇り。ランニング中はとにかく暑い。しかもデーパックに荷物を
詰め込みすぎ、背中がこすれて痛い。噴火湾を右手に見ながら八雲町に着き
、コンビニで腹ごしらえ。八雲から長万部への道は交通量が多く、何度もヒ
ヤリとする。競走馬を乗せた大型車が何回も通り過ぎていく。ダンプ等の大
型車はランナーに気遣ってよけてくれるが、観光バスは怖い。猛スピードで
通り過ぎて行く。
紫陽花は 朝の化粧を すませけり
単調で真っ直ぐな道路、やや飽きが来た頃長万部着。
鉛雲 押されて低く 鴎飛び
長万部から17kmは登り、チョイト堪えて日没に黒松内着。駅前で宿を探
すも空きがない。野宿覚悟しかけたとき旅館の女将さんが町の施設を紹介し
てくれた。本当に助かった。「歌才自然の家」は新しく立派で格安。その上
職員の方が親切で感激する。ランドリーで洗濯。
歌才自然の家泊 走行距離81km
スタートは長い下りでピッチも快調。蘭越を経て昆布温泉、ニセコ町、比羅
夫に至る道は素晴らしい景色。左にニセコアンヌプリ、イワオヌプリ、右に
羊蹄山まるでスイスのよう。夕焼けを眺めながら倶知安着。
夏橋や 釣り糸ゆらし 風わたる
倶知安駅前の旅館泊 走行距離67km
左手からワイスホルン、後ろ背から羊蹄山、そして放牧の牛達がこちらを見
ている。道端には紫陽花の色も鮮やか、ひまわりもまた。なんとコスモスも
風に揺れている。
ひまわりも コスモスも咲く 北の谷
小沢町を過ぎ、今日の一番の難所、稲穂峠にかかる。長い長い登り、汗が滴る。
トンボや蝶が路肩で死んでいる。北海道とはいえ日中は暑い。おまけにコウ
モリの死骸まで見つけた。最高点を通過、下りを一気に駆けると さくらんぼ
海道、仁木の町である。さくらんぼを試食させて貰いつつ、余市に着いた。
余市駅の左に石造りの門構え、ニッカウヰスキーの工場で寄り道をした。ウイ
スキーを3杯飲み、飲酒ランニングでますます快調。ところが酔いとトンネル
内の排気ガスで気分が悪くなり、やっとの思いで小樽着。途中海はきれいだっ
たが道路がせまく交通は要注意。
オニヤンマ 日陰めざすも 力尽き
妹宅泊 走行距離61km
姪に見送られ妹宅を出発。運河と博物館を見学、30年振りに水天宮に立ち寄り
小樽港を一望。朝里、銭函、手稲を過ぎいよいよ札幌市内。国道5号線の終点
(時計台の側)に到着。
里帰り 袈裟の裾には 蝶が舞い
実家泊 走行距離43km
96年夏、エピソード2(札幌〜名寄)、97年夏エピソード3(名寄〜宗谷岬)に続く。