武田社の技術専門家と二回目の「技術的話し合い」を行いました。 以下 一回目・二回目の内容をまとめました。

[件 名] 武田社との対話 其の12A ・・・ 今後の「安心・安全等の対応・対策」について
[日 時] 一回目:H23/2011/2/09  , 二回目:H23/2011/3/08
[出席者] 武田社:新研究所:プロジェクト・リーダー:野村一彦さん
              : 専門技術者      : 橋口さん
     藤沢市民: 宮崎碩文
     
[主課題] 一回目:添付ファイル全般に関して趣旨説明・状況説明を行ないました。
      二回目:添付ファイル中の「項目3C,D,E,F」に関して
           = 特に「排気」「排水」に関する「二重三重」の「安全装置・仕組み」についての確認。
           = また 「協定書覚書(案)第7条」記載の 「万一取り扱う必要が生じた場合は,甲(行政)と協議するものとする。」
               との条項にある「協議の内容・判断基準」などについての詳細。
           =更に 敷地内では「エネルギー棟」の都市ガス燃焼以外には一切の「焼却行為」は行わないことの確認。
    
[内容]  対話内容は以下の通りです。
[前置]  対話に先立ち 以下の状況説明を行ない 武田社の意識改善・再認識を促しました。(一回目対話)
      1: 湘南地域の行政・市民は下記の体験を通して「危機意識」を持っている。
           ☆ 「(株)荏原製作所引地川水系ダイオキシン汚染事件」
           ☆ 「姉歯建築設計事務所構造計算書の偽装事件」
           ☆ 「アスベスト公害事件」
         等を通して法律等が未整備である事 又規定の管理・監視機能が有効性・実効性を有しなかった事を見聞・体験した。
              
      2: これらの事象から 当湘南地域の行政・市民は多くのことを学んでおり「生活環境確保」には 極めて真剣に取り組んでいる。
                
      3: この地に基盤を置く「武田新事業所」に関しても例外ではない。
         まして先進技術「遺伝子組み換え」を主たる活動とする複合施設には二重三重の「安全対策」が求められ 一層の「安心感」を
         求める事は云うまでも無い。
                
      4: 新事業所本稼動をまじかに控えて 事前に十分の協議を行い稼動後の「安心」を確保すべく協議を実施しておく事は当然の
          要請である。
                
       以上を踏まえて 下記「主題」を提案する。  尚 技術的詳細については 別途武田社の専門家と打合わせが必要と伝えた。(二回目対話)

◎ 上記事項を通じて 当該地域を拠点として産業活動を展開しようとする事業者の「環境維持・保全」への意識再認識と十分
   なる説明が求められている旨を改めて指摘しました。

 
○ 武田社の判断・説明:
   = 従来の大阪事業所・つくば事業所などの実績・体験を基に最善の計画を行ってきましたが 改めて上記指摘状況を
      十分に踏まえて当該地域における「環境維持・保全」及び市民との情報共有・説明に努めたいと思います。
      
[主題]  各課題ごとの武田社からの回答・説明内容(含:後日の電話確認内容)を以下記載します。
       1: 企業の「信頼感」を如何に伝えるか?
          ・・・ 企業経営部門 & 実施部門 連携・・・一体性/一貫性
          ・・・ 企業内の部門の構成・・・実行部門(大川/Chapman) vs 評価部門(山岡/田坂:環境安全管理室)
          ・・・ 説明姿勢 & 説明力 & 説明誠意 & 説明内容

◎ 上記事項を通じて 当該事業者の経営部門・事業実行部門の一貫した判断・説明・対応が求められている旨を改めて
   指摘しました。
  
○ 武田社の判断・説明:
   = 社内の意思徹底に努めて誤解を与える事が無いように努めます。
   = 特に 去るH22/12/26開催の「協定書説明会」における「実験動物焼却100%外部委託を決定」との発表に関しては
      経営判断と実施部門の説明に「誤解」を与える点がありました。
   = この「外部委託」判断が急遽なされた決定であので 今後の「動物死体及び焼却装置・設備の処理・処置」について
      社内の諸対処・対応策が十分に検討されない状況であった為 明快な説明に至らなかったのが実情です。
   = 当決定に従って 諸対策・対応を検討して 理解を頂けるように努める予定です。
 
       2: 市民に「安心感」を如何に伝えるか?           ・・・ 地域社会性: 地域社会の一員           ・・・ 部外者の視点: 市民の視点,行政の視点
◎ 上記事項について 事業者として「多種・多様な考え・理解・不安」を有する市民への 判りやすい・丁寧な説明・対応が
    求められている旨を改めて指摘しました。
   更に 多くの市民・行政の有意義な意見・提案に耳を傾けて 地域社会の環境保全維持・確保に協調したい旨伝えました。
    市民の中には 諸分野の数多くの専門家が関心を持って 協力をする積もりでいる事も伝えました。
 
○ 武田社の判断・説明:
   = 社内の意思徹底に努めて誤解を与える事が無いように努めます。
   = 特に 去るH22/12/26開催の「協定書説明会」における「実験動物焼却100%外部委託を決定」との発表に関しては
      経営判断と実施部門の説明に「誤解」を与える点がありました。
   = この「外部委託」判断が急遽なされた決定であので 今後の「動物死体及び焼却装置・設備の処理・処置」について
      社内の諸対処・対応策が十分に検討されない状況であった為 明快な説明に至らなかったのが実情です。
   = 当決定に従って 諸対策・対応を検討して 理解を頂けるように努める予定です。
   = また 良好な地域環境を維持・確保するに当たっては 幅広く多くの人達からの有効な意見・提案を受けるべく 常に
      窓口を設けて協調体制を維持し続ける積もりです。
   = 協定書に記載した自治会等は 直接的に影響する「近隣」住民連絡網を利便的に優先性を配慮したものであって他の
      市民・県民の意見・提案等を「排他」するものではありません。
      
       3: 市民に「安心感」を与える対策           A: 本稼動以前に少なくとも下記の点を明確にしておく事。             「環境保全協定書」に添付「覚書」として記載する事。
◎ 個々の主要事項については 「決め事」として協定書の基本として「明記」すべきとの指摘しました。
   もしくは 関連書面に明示することが市民の安心感を促す上で必要であろうと指摘しました。
 
○ 武田社の判断・説明:
   = 個々の詳細事項については 今後適宜対話を通じて確認・対処する事として「協定書・覚書」記載
      内容については行政との協議の結果 現行案通り主要事項のみの起債とさせて頂く予定です。
 
   = 「参考」  H23/2011/2/14に締結された「協定書」は以下の通りです。(追記:H23/2011/2/15)
                   ==>>藤沢市 締結版:本文・覚書・別表:H23/2011/2/14付
                   ==>>鎌倉市 締結版:本文:H23/2011/2/14付
                   ==>>     締結版:覚書:H23/2011/2/14付
                   ==>>     締結版:別表:H23/2011/2/14付
 
          B: 住民参画の対応策              下記の吹田市例を参考にする事。・・・「安全問題協議会」設定           C: P3・P4の対応策              =吹田市バイオサイエンス研究所協定書                 吹田市地元連合自治会(甲),(財)大阪バイオサイエンス研究所及び樺`白工学研究所(乙),大阪市及び吹田市(丙)                  抜粋:                    (安全問題協議会の設置)                    2 安全問題については次の事項を遵守する。                       (1) 乙は安全管理規定を作成する。                       (2) 甲・乙・丙及び学識経験者により「安全問題協議会」を設置し乙の研究所の安全問題について                          協議する。                    (研究活動)                    3 研究活動については次の事項を遵守する。                       (1) 大阪バイオ・サイエンス研究所のP3レベルの実験は1年間行わない。                         なお 実験を行うに当たっては 住民に事前に説明し「安全問題協議会」において十分協議する。                       (2) 乙の研究所においてP4レベルの実験は行わない。              =大阪バイオ・サイエンス研究所・・「P3->P2変更履歴」 by 吹田市生活環境課 H20/2008/2/26                 大阪バイオサイエンス研究所の設立当初に設置したP3レベルの実験室をP2レベルの実験室に(低機能化への)                  改造を行った経過については下記のとおりです。                  (住民への安心感を与えるために)実際はP3実験は行われず倉庫として使用されていた。                     平成11年 7月11日 安全問題協議会において、次回に協議を願いたい旨の説明あり。                     平成11年11月10日 地元自治会、吹田市が現地視察を行った。                     平成11年11月23日 安全問題協議会において研究所より改造案が提案され承認された。                     平成12年 9月14日 市が(P3からP2への)施設(低機能化への)改造を確認した。                     平成12年10月 2日 市にP2施設として設置届がなされた。
◎ 「P3施設に関する市民の安心」を与えるために上記「(財)バイオ・サイエンス」の先行事例を参考にする
   事が望ましい対応であろうと指摘を行いました。
 
○ 武田社の判断・説明:
   = 「(財)バイオ・サイエンス」の対応は H11/H12年度当時の判断であり 今日のような法体系が整って
      いなかったので 住民の安心感を得るための処置であったと考えます。
   = 現在はWHO指針,法体系・罰則規定等が整備されているため 武田社は違法にP3施設を用いる
      ことはありません。
   = 従って 倉庫に流用する等の対応をしなくても 武田社が不法行為を行わない点を信用して頂く事で
      「市民の安心」が得られるものと判断しています。
   = 将来 P3施設を使用する場合には「協定書」に記載のように「行政と協議」する事としています。
      「行政と協議」とは 「市民への説明・対応」等について行政と打ち合わせを行うとの意味です。
 
          D: HEPAフィルターの対応策              =【 「感染性廃棄物の処理において有効であることの確認方法について」の一部改正について 】
              公布日:平成16年03月16日
                通知:環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課長
                             ・環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課長
                  [抜粋]:「感染性廃棄物の中間処理において感染性を失わせることの有効性は、不活化確認試験により、
                       2に示す細菌芽胞等滅菌抵抗性の強い生物指標に対して、処理前の微生物数と比べて
                       処理後の微生物数が確実に10−4以下に減少すること、すなわち99.99%以上減少することが
                       必要であり、安全性を考慮して、10−6以下に減少すること、すなわち99.9999%以上減少する
                       ことを確認することが望ましい。」
◎ 上記書面に従い 通常のHEPAフィルター「99.99%」より一層高性能のULPAフィルター「99.9999%」の
   使用が望ましい旨指摘しました。

 
○ 武田社の回答・説明:
   = 「ULPA」は高性能なるがゆえに その集塵部分の繊細な構造強度に課題がある事 及び 
        バイオ応用分野での効果・効能面で実績が少ない等の課題がある事 など理由から
        現在は当該業界での使用は見送られています。
     = また 実験でエアゾルとして飛散される対象有害物質の大きさは HEPAフルターの
        大きさ指標値(150nm=0,15μm)に比較して かなり小さいので集塵効果は最少基準を
        大きく上回ると考えています。  ==>>参考HEPA特性グラフ
     = また 主要部には「HEPA」を二重以上に使用しているので実際はより大きな集塵効果が
        保たれると考えています。
          E: 各異常検知・検出装置の具体的な「二重チェックシステム」対応策を図示説明する事。                 例:  排気:異常検出の二重装置説明                       :HEPA 差圧検出(メーカー仕様)+武田社独自の運用仕組み                       :事務棟等へも排気を流す事                     排水:異常検出の二重装置説明
◎ 排気・排水の安全装置・構成に関して説明を求めました。
 
○ 武田社の回答・説明:
   = 「排気」:実験室及び室内安全キャビネット
          :動物保管室
        
        
          F: 稼動後の周辺の状況のチェック実行計画を作成して実践する事。                 ・・・諸環境チェック(健康を害する状況が生じていない事を実証)                 ・・・周辺住民の健康チェック(健康を害する状況が生じていない事を実証)
◎ 上記に関して「武田社の企業姿勢と説明力」の改善を求めました。
 
○ 武田社の回答・説明:
   ああああ
        [参考]            1: 社会的安心の分類            2: 社会的安心 & 社会的信頼            3: バイオ・リスク グループ            4: 参考情報00001 : 安心・安全確認フロー            5: 「安全・安心」工程・計画確認項目:チェックリスト

バイオ・ハザード 部門