俺は逃げる魔王の娘を追いかけ空間の歪に飛び込んでいた。
「うおっ」
転がり出ると、そこは不思議な部屋だった。
アンティークな机やベッド等の家具はどれもおどろどろしいデザインで、髑髏のアクセントが妙に気持ち悪い。
しかもグツグツ煮える大きな鍋や天井から吊るされた奇妙な干物、それに棚に並べられ怪しい薬にやばげな本。
「まさか!」
俺は慌てて鉄格子の入った窓の外を見る。
あらら、窓の外は薄暗い空に荒涼とした荒地が広がってる。
どこからともなく、不気味なBGMも流れてきてるし……
どうやら此処は魔王の居城らしいな。
「ちょっと、あんたなんなのね?レディーの部屋に押しかけてくるなんてぇ」
振り返ると、腰に手をやって唇を尖らせたフェンリルがプンプン怒っている。
ふむ、いつもゲームで逃げる時は、自分の部屋に逃げ込んでいたのか。
「まあ、見てのお前を通り追いかけてきたのさ」
「むむむ、追っかけ…ま、まさか勇者あたしのことが好きなのね…あぁん、どうしよう困るのねぇ」
まったく見当違いなことを言いながら頬を染めるフェンリル。
すると二人の護衛のサキュバスがさっと爪を伸ばして身構える。
淫魔メイドどもは事態を理解してるみたいだが、いかんせん俺の相手ではない。
俺は、淫魔達が飛び掛るのを軽く避けると、魔族の姫の背後に立つ。
「なっなんなのね!」
「眠ってな……」
トンッと手刀を首の後ろに落とすと、元気な王女は、くたっと床に崩れ落ちる。
『姫!』
「まだやるかい?くくくくく、無駄だぜ俺の力は知っているだろう」
『……う』
絶句するメイド淫魔達は大人しく爪を引っ込めるが、それでも床に倒れた王女の前から動かない。
ふむ、半裸ながらメイドの格好してるだけあってけっこう忠実だな。
「頼む、姫には、姫には手をださないでくれ」
「そうだ、殺すなら私達だけにして……姫はまだ1014才の子供なのよ」
十分大人じゃん。
二人の美女は豊満なバストの前で祈るように手を組み、懇願しながら膝まづく。
淫魔達の金と銀の絹糸のような長い髪が床に流れ、妖艶な瞳は半端ではない色気を放っている。
紐ブラからこぼれでた柔肉の塊は、むにゅっと盛り上がっていて、きっと最高の揉みごこちだろう。
それに、むっちりとした太腿の付け根からは淫蕩な色気が立ち上り、真っ白な肌はスケベな汗でぬるぬると光っているようだった。
まさに、男を喜ばせるためだけに進化した究極の悪魔の体。
サキュバスと呼ばれる男の精を啜って生きる魔族の中でも、相当高レベルの上物だろう。
くくくくく、たまんねぇな
「人間の勇者よ、頼む……何でもしてやるから」
「ねぇ、勇者様ぁ」
グロスを引いた様に濡れ光る唇から、ねっとりと甘い息が吐きだされる。
おおぉ
いつの間にか、二匹の淫魔は床に両手をつき、まるで犬のように地面を這って俺の側までにじり寄ってきていた。
紡錘形の爆乳バストがその重さで釣鐘のように垂れ下がり、ゆさゆさ振るえ先端が床石を擦っている。
くぅうううう、たまらねぇぜ。
「うーーん、どうしよっかな」
俺はもったいぶって迷いながら、目の前にひざまづく魅惑の女体をじっくり観察する。
「勇者様、どうかお願いします、ねぇ」
俺の視線に気づいたのだろう、金の髪のリムスはチロチロとピンク色の舌をだし肉厚のスケベな唇を扇情的に舐めまわす。
「あたし達を好きにしていいんだぞ、生かすも殺すも、お前次第だ…もちろん、犯すことだってな」
銀色の髪を流れるように伸ばしたサバスは女豹の姿勢で体を前後にゆすり、むっちりとした尻を天井に向かって突き出し、挑発的に動く黒い尻尾で俺を誘う。
「うっ…これは」
「ねぇ…ちゅ…いいのよ、勇者さぁま、なんでも好きにしてぇ」
「胸も、唇も、髪も…アソコも…アヌスだって…お前のモノだ」
二匹の美女は、まるで獲物をねらうチャシュ猫のように重そうなバストをゆさゆさ揺らし、俺の足の先にねっとりと舌を這わせる。
「迷うことはなのよ……勇者様ぁ、欲望のままにわたし達を好きに弄べばいいの」
金の淫魔が足元から上目づかいでこちらを誘うように見上げる。
「勇者…どうした…あたし達を犯してくないのかい?」
銀の髪の淫魔も、挑発的な瞳でこちらを見つめている。
その魅惑的な白い体が俺の足にすり寄りながら絡み合い、這い登ってくる。
くくくく、たまんねぇ
こんなスケベな体の淫魔を奴隷にできれば、毎日メイドサキュバスどもとご奉仕の日々だぜ。
くくくく、
俺は……
色香なんぞに騙されるか、敵はみんなぶっ殺す。攻撃魔法!
淫魔のテクニックを楽しませてもらおう、体力もつかな回復魔法!