『氷の女帝』


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 次の週も、また次の週も…

 あの日広間に集められた少年兵達の全てがあの淫らな試しを受け、選別され、然るべき者がその恩恵を受けた。

 週一回の割合でで行われた試しに合格したのは一回五人程度…その数は総数で二十人以上にも及ぶだろうか…グリン少年は他人が女帝を穢していくのを狂おしい想いを噛み締めながら受け入れるしかない。

 彼はお役目を終えたにも拘らず毎回召され、その度に女帝の膣内で自分でも信じられない量の精液を噴出した。

 彼女はその際、目隠しされているにも拘らず他の者達と隔てるように股座をしととに濡らし、乱れに乱れるのだ。

 グリン少年にはそれが嬉しくて堪らない。もう女官達の愛撫など感じなかった。

 あの凛々しくも美しい女主人の肉体を貪る事だけを想い、毎日の少ない情交の中で己が精巣にあるありったけの精を彼女の胎内に植付けていく。

 衝撃的で淫欲な日々…しかし、それも永遠ではない。

 その日…少年兵達は女官たちの普段より一層濃厚な愛撫に陥落し、戦術局員たちの死に物狂いとも言える苛烈な攻撃に晒され、残ったのはグリン少年ただ一人という有様。

 その為か、導かれたのはあの地下牢ではなく、簡素だが清潔なシーツに包まれたベッドが置かれた一室だった。

 地下牢では陰毛も生え揃わぬ青い肉体を皮ベルトで締め付けて股座を濡らしていた淫らなボンテージ美少女たちは、陽光を吸い込んで輝く絹の薄布を素裸の上に纏い、何処からか流れるハーブの音楽に乗せて別世界の住人のように優雅な立ち振る舞いで少年を招き入れる。

 扉を守る女騎士たちもハルバートを金銀で豪奢に装飾された剣に持ち替えて床に突き、淫靡で魔剣士めいた黒錆色の鎧を脱ぎ捨て全裸の艶姿で立っていた。

 相変わらず顔の半分を金色のマスクで覆ってはいるが、グリン少年が礼儀から頭を下げると以前は何も反応を示さなかった彼女らが目を細め、紅い唇を緩ませて微笑みを返す。

 彼女らの歓待の奥には彼の愛しい女帝が全裸で待っていた。

「あ……」

「何じゃ?どうせ御主はわらわと知っておる。被り物など無粋であろうが?」

 女帝は顔を隠すことなく猿轡も付けず、拘束もされていない。まったく素で生まれたままの姿を晒していた。

 露わな乳房を強調するように腕を組み、足を交差させるその奥には淫らな華が待ちきれないように蜜を湛えている。

「は、はい…」 

「フフ…」

 女帝は恐縮した様子で返事をするグリン少年を愛おし気に目を細めると、軽く手を上げて取り巻きの美少女たちを下がらせる。

 室内は二人きりになった。

「石の上では背が痛い。最後の日くらい柔らかい褥で普通に睦み合うのも良かろうと思ってな…設えたという訳じゃ」

 彼女は少年を手招きしてベッドの傍らに座らせるとその肩を抱き、首筋にキスをして耳元で囁いた。

 背中に女帝の豊かな乳房が押し当てられ、少年は顔を真っ赤にして俯いた。

 何度も肌を合わせたというのにいつもの黴臭い薄暗い地下牢とは全く違う明るく清潔な空間に素裸で二人きりという状態にどうしてもドギマギしてしまう。

「最後の…日?」

「うむ…わらわは孕んだ。もう御主らは…必要ない」

「………」

 女帝の懐妊…連日の姦淫から見ても当前のことなのかもしれない。

 グリン少年はその事実を知り、悲しそうに顔を歪めた。それは彼等の邂逅の意味が消失したことを示す。

「そ、そんなに悲しい顔をするでない…そんな顔をされると、わらわも…辛い」

 少年の項垂れる姿から何事にも動じる事の無かった『氷の女帝』は酷く動揺した様子で顔を背けた。

「もう…会えないんですか?」

「こうして裸ではな…」

 クスリと女帝は鼻を鳴らし、寂しそうに笑った。

「だから…今日はわらわに何をしても良いぞ?口でしろと言うのならばやってやるし、あのたわけ者のように…その…“後ろの穴”に挿れたいと言うのであれば…お前の好きにして良い」

 女帝は流石に女の口から淫らな行為を言うのは憚られるのか、今度は顔を真っ赤にして気恥しげに言う。

「陛下…」

「わらわは今日一日そなたの“奴隷”じゃ…」

 二人はどちらとも無く顔を寄せ合い、深いキスをした…

 チュッ、チュプ…

「ん…んふ…」

「ん…ん…ぅ」

 幾度か角度を変えてキスを繰り返した後、女帝は年下の少年の瞳を見つめながら頭を撫でて言う。

「ハァ…お前は毎日良く頑張ってくれた。ふふ…二度目などイッてしまったぞ。知っていたか?」

「…はい」

 愛しの女帝陛下が二度目の逢瀬で激しいアクメを感じて失神し、痙攣して果てたことを少年は憶えている。

 女帝はその情景を思ってか、耳まで顔を赤くして続けた。

「これは…その褒美じゃ。何でも良いぞ?雌奴隷にするように命じてみるが良い」

「あ…あの…陛下」

 ここ数日何度となく交わったとはいえ、今も心の中で神にも等しき存在の女性に耳元で甘く囁かれて少年は固まる。

 緊張からだ。しかし、それは『氷の女帝』への畏れからではない。

 憧憬と本来ならば持ってはいけない主への仄かな恋心が少年の肉体を固くする。

 喉は渇き、言葉が発せない。

 頬は高潮し身動きが取れない。そんな状態だ。

 女帝はそんな少年の初心な風情が大変気に入っている。

 彼女は微笑を浮かべてにじり寄ると彼の股間に手を伸ばす。

「何も望まぬならばわらわの好きにさせてもらうぞ?」

「あ…」

 女帝陛下は少年の股間のモノを掴んでしゅるしゅると扱き立てながら向かい合い跪く。

「わらわはそなたのおおきなおち○ぽが舐めたい…」

 そう言うと女帝はを少年の股間に鼻を押し付け、その美麗な顔に精液をたっぷり作り出す陰嚢を乗せて大きく吸い込んだ。

「ああ…良い香りじゃ。この淫らなオスの香りがわらわを狂わせる。あむぅ…」

 少年の玉袋が出す性臭に酔い、顔を興奮で紅潮させながら女帝は瑠璃玉の一つにむしゃぶりついた。

 女帝に玉袋の臭いを嗅がれて興奮した少年の陰嚢は締まって上に持ち上がり、彼女が口を離すとぷるりと揺れる。

 ちゅぱ、ちゅぱ!

「フフ…」

 女帝は淫らな微笑を浮かべながら陰嚢にしゃぶり付くことを繰り返し、プルプルとした動きを楽しんだ。唾液と熱い吐息で陰嚢の皮が緩んでくると彼女は巨根で瘤付の肉鞘に手を伸ばし、包皮をなめすように扱き立てる。

 少年は快楽に呻いた。

「あ…ああっ…」

「こんな…こんな凶悪な物でわらわを狂わせおって…ひどい男じゃ!」

 指が回りきらない。堅く握っても血管をビクビクさせて押し返して来る。

 長大な幹の先端で亀頭は大きくエラを張ってその威容を天へと突き上げる。

 肉柱の表面にはボコボコと硬い幾つもの半球状の瘤一つ一つが突起となってその存在を主張する。

 しゅる…しゅる…

「ああ…お○んぽ…おち○ぽぉ…」

 女帝は熱に浮かされ、狂ったように少年のペニスを扱き立てる。

 瞳は上向きで色に狂い、普段の鋭利な刃物のような眼光は既に無い。その表情は緩み、陰語を囁き続ける口元からはだらだらと涎を垂れ零してまるで痴女の風情だ。

 痴女と化した『氷の女帝』は少年の亀頭に唾液を滴らせると耐え切れない様子で忙しなくペニスを啜り込んだ。

 じゅ……じゅる…じゅぷ…じゅぷ…

「ん…んふ…おいひぃ。ん…おいひぃ…」

 性交に至ると強気な女帝も年相応に可愛らしいくなる。皇位継承から今まで気を張っていただけになおさらその印象が深い。

 これまで以上の淫蕩さを以って少年の巨根を舐めしゃぶる。深く飲み込んでは吸い付くように口を窄め、口腔内壁で激しく擦り立てた。

「へ、陛下…へいかぁ…そんなに激しくされたら…で、出ますぅ…」

「のまへてぇ…ちゅぷ…せいしぃ、飲ませてぇ…」

 その表情はいつもの強硬な面とはまったく逆転したように性欲に蕩け、男を誘う淫蕩な様を見せた。

 普段、絶対他人に見せることの無い無防備な表情…それを見ることが出来るというだけで少年の性欲は昂ぶっていく。

 ちゅぷ…

「んふうぅ〜…」

 女帝が少年の未だ被る包皮の間に舌をは這わし、唇で剥き立てながらペニスを喉奥まで飲み込んだところで、彼の性感は自分の意思とは別のところで臨界を越えた。

「うっ、うわぁっ!」

 ぶびゅっぼびゅびゅびゅぅぅぅっ!

「んぶはぁっ…げほっ!げほっ!ああっ!?もったいない…んふぅ」

 射精した当人も驚くほど唐突な射精…大量のスペルマの奔流を喉奥に受けた女帝は一瞬噎せ返るが、目の前で鈴口から噴き上がる白濁液に気付くと瞳を潤ませてペニスに再び吸い付き、喉を鳴らして雄汁を飲み下した。

(の、飲まれている…尊き陛下のお口が僕の出した黄色く澱んだ精液を…)

 少年は主君が自分の股の間で跪き、子種汁を一心不乱に啜り飲む姿に興奮し、優越感に浸る。

 白目を剥いて腰を更に突き上げて長い時間噴き出し続けた。

 ゴキュッ、ゴキュン!

「ん…んふ…んふ…」

 全てを出し尽くしても女帝は少年のペニスをしゃぶり続け、けして口を離すことはない。それはまるで腹を空かせた赤子が母親の乳房を求めるかのように執拗なフェラチオだった。

「へ、へいか…うう…陛下の…も僕に慰めさせてください」

「よい…よい…そんなことせずとも…ほら、こんなに潤っている」

 女帝は恥ずかしげも無く股を大きく開いて無毛の恥丘を晒し、ヴァギナを自ら押し開いて愛蜜がしととに溢れ出すのを見せ付ける。

「それより…」

 女帝は腰を揺らし、白蛇が這うように少年に体を摺り寄せながら立ち上がると彼の胸に手を添えベッドへと共に倒れこんだ

 小柄な上、濃厚なフェラチオで足元もおぼつかない少年はいとも簡単に押し倒されてしまう。

「もう…わらわは我慢できない。お前の大きなおち○ぽが…固くて大きいお○んちんが欲しい!」

「で、でも…」

 奉仕する側の自分が主に奉仕させたままでは気が引けた。

 少年は戸惑いの声を上げると女帝の瞳が懇願するようにどんどん潤んでくる。
 
「奴隷らしく『お願いします。ご主人様…』と、言わねばならぬのか?」

「そ、そんな…」

 主君の熱っぽい視線を受け止め戸惑う少年に向け、女帝は唇を震わせながら言った。

「ならば…言おう。ご主人様…お願いします。このアドリアナの…い、卑しい肉壷に貴方様の立派なおち○ぽをお、お恵みください」

 それは普段の毅然とした彼女からは想像できない媚と艶を含んだ淫らな哀れみを請うメス奴隷の姿だった。

 氷の女帝は今隠された淫らな娼婦の本性を曝け出して少年を淫界へと誘う。

「あ…あ…」

「おねがぁい。早くお○んぽをここに…おま○こに挿れてぇ…」

 女帝は押し倒した少年の腹の上でそのたわわに実った乳房をゆさゆさと震わせ、右手で乱暴に揉みしだきながら初心な彼に見せ付けるように再び股を広げて左手で濡れ濡れのヴァギナを大きく開く。

 メス奴隷と化した女帝の蜜壷から愛蜜がとろりと堰を切ったようにはしたなく流れ出し、少年の肉柱に垂れ落ちると主従関係に頑なだった少年の理性はぷっつりと切れた。
 
「へ、へいかぁっ!?」

「あぁン!」

 小柄な少年はその肥大した情欲に任せて大柄な女主人を乱暴に押し倒した。

 女帝は乳房を少年に鷲掴まれながら嬌声を上げる。

「はやくぅっ…はやくおち○ぽ突っ込んでぇっ!」

 逆に少年に圧し掛かられ、ベッドへと深く身を落とすこととなった女帝は涎を垂らし、我慢できない様子で激しく腰を揺すりながら少年の腰に長い足を絡めた。

 ぬるるぅ…

「うっ…うわっ…あ、熱い!?」

「あっ!は、挿って来る…アハぁッ!い、イイっ!!」

 少年は女帝の潤み柔らかに蕩けた女肉のあまりの熱さに呻き声を上げた。

 女帝は待ち焦がれた少年の巨根をその内に収める悦びで身をガクガクと震わせる。

 最高権力者『氷の女帝』たる彼女を淫乱なメス犬に貶めた巨大なオスの凶器は彼女の膣道をゆっくり奥へ奥へと突き進み、肉体ばかりか精神までも蹂躙していく。

「アハぁン!」

 現皇帝の座に在る淫蕩な少女は身を捩り、可愛らしく哭いた。

 まるで皇族という魔物の仮面を脱ぎ捨てた初心な町娘のように…

「ああンっ、イイ!気持ちイイのぉっ!」

「陛下…ああ…へいかぁっ、陛下の…おま○こ…」

 少年は女帝の膣内にペニスを挿入する至福に陶然となる。

 豊満な乳房に顔を埋め、揉み、硬くしこった乳首を舐めしゃぶる。

「あああ…へ、陛下のおっぱい。柔らかい…」

 性行を繰り返しながらバストサイズを増した彼女の乳房は少年の手により捏ね回され様々な形に変化しながらタプタプと重たげに揺れた。

 男を蕩かす柔らかな乳房…舐め回されたそれは唾液でヌメヌメと艶を増して淫らに輝く。

 少年は下僕の身分であるにも拘らず、我を忘れて女主人の肉体を嬲り尽くしていく。

「いやっ!イヤッ!アドリアナって呼び捨てて、ご主人様っ!!」

 女帝も少年に主君として扱われることを嫌う。そして、今彼女は更に主従の逆転、奉仕する側へ身を置く事を強く望んでいた。

 己が女の肉体で男を悦ばせる性奴へと…
 
「あ、アドリアナ!好き…好きです!愛してます!」

「アァンッ、アッ、アッ…わ、わらわも…す、好きぃ…アァッ!!」

 主君の名を呼び捨て、愛の言葉を叫ぶ度に愛おしさが募る。自然少年の腰は大きくうねり、力強いストロークで女の最奥を何度も何度も突き上げる。

 貫かれる度に女帝は自分よりも小さな少年の体にしがみ付き、淫らな嬌声を辺り憚らず絶叫する。

 年下のまだ陰毛も生えそろわぬ少年に犯されることを想い、感情が高ぶっていた。

 この少年の巨根を味わえるならば、性奴より下…彼の精液を処理する便器のような存在でも構わないと思えるほどに…

 ずっ!ずぬぅっ、ぬちゅぅっ!

「アッ!アッ!すごぉい!強いぃ!?素敵よ、ご主人様!アアッ!?ヒィッ、アアアァァァッ!」

「ふン!ふぬぅっ!うぉぉぉっ!」

 未だ幼い小柄な少年の体の何処にこれほどの力が眠っていたのか。

 見た目ではわからないが、細身の肉体は全体的に筋肉が発達し、バネがある。

 その突き込みは強力でベッドは壊れんばかりにギシギシと盛大に音を立て、大柄な女帝の体を枕ごと上へ上へと擦り上げて遂にはベッドの枕板に彼女の頭をゴツゴツと押し当てた。

 ジュプッ、ギュプッ、ジュブッ、ゴリッ!ズゥッン!

「アッ!アッ!アアッ…ヒィッ!ヒィッ!ヒィィィンッ!?」

 女帝の胎内では少年の凶器が我が物顔で暴れ回っていた。

 彼女は馬の嘶きのような情けなくも悩ましい悲鳴を上げて哭き続ける。

 唇を噛み締めても、自分の声ではない甘い媚を含んだ可愛らしい嬌声が漏れ出してしまう。

 抑え込もうとしても思春期の健全な肉体から込み上げるセックスの情欲は燃え上がり、逆に抑えようとすればするほど大きく膨らみ溢れる。

 彼女は宮廷でも戦場でもこれほど自身を追い詰められたことが無かった。

 大の男が振るう剣をひらりと交わし、叩きのめす。

 赤子の粛清の際も眉一つ動かさず、陰惨な拷問を見てもなんら感情の揺らぎも見せなかった。

 氷のように冷酷・非情、鋭利な刃物のように切れる女傑『氷の女帝』…

「あっン…お、お願ぁい。も、もっと…ゆっくり…おねがぁい…ヒィッ!ヒィッ…くぅっ!」

 その彼女が今ベッドの上では年下の少年に翻弄されている。

 体中を嘗め回され、己が肉体を少年の望むままに弄ばれる。

 男の欲望を具現して凶悪に肥大した肉棒は彼女の肉体を徐々に侵略し、征服していく。

「どうです?どう?どう、アドリアナ?」

「ああ…イイッ!すごおい!!すごいのぉ…」

 胎内を男根で掻き回される悦楽…

 彼女は男に征服されることを悦び、屈服していく自分に酔った。

 今、彼女は男に抱かれ性奴隷の身に自分を貶めることで一時とはいえ、皇帝という重い責務から解放されていく。

「アアッ!アアッ!んふぅ…アアアッ!アアアァァァッ!?」

 体内の熱い息が一気に噴出すようだ。

 精神の解放、貶められる異常な快楽に体が浮遊するような自由を感じ、女帝ではなくなった十七才の美少女の嬌声は更に大きくなっていく。  

 彼女は快楽の渦に飲み込まれ…弾けた。

 呼吸が止まる。一瞬、意識を失う…

「ひふぅっ…ヒッ…ヒィィッアァァァァァァッ!?」
 
 一度フェラチオで出しているだけに少年の方は余裕がある。逆に女帝の方は待ち焦がれていた巨棒を突き込まれ、その瘤で節くれ立った表面で膣壁を削られる快楽に酔い、あっさりと軽い絶頂に至ってしまったのだ。

 少年の体に絡み付いていた手足はその瞬間に力を失いベッドへと落ちた。

「はっ…はひぃ…はひぃ…」

 彼女の眼球は白目が多くなり目は空ろ、呼吸は空気を貪るように荒く、舌を突き出して唇を開閉する様は丘に上げられた魚のようだ。

「ふぅっ!ふぅっ!ふぬぅっ!うおぁあっ!」

 女帝が体をビクビクと痙攣させ脱力し、マグロ状態に陥っても少年はペニスを突き上げることを止めなかった。それどころか脱力して女陰の締りが悪くなったことが不満な様子で非情にも彼女の正気を取り戻させる為に一層力を込めて彼女の膣口をグリグリと抉り回し、突き上げる。

 ズニュンッ!

「はひぃっ!はっ…アア…ごしゅじんさまぁ…」

 意識をすぐに取り戻した女帝であったが思考が混濁して視点が定まらない。

 力なく腕を中空にさ迷わせる。

 少年はそれに気づくと女帝の体を抱き寄せ、対面座位の姿勢になった。

 二人は顔を寄せ合い、舌を突き出して絡め合う。

 深いキスを何度も繰り返し、少年は女帝の唇を貪りながらペニスの突き上げを止めることは無い。

「あはぁ…ごしゅじんさまはまだ…イかないのぉ…ねぇ?ね〜?」

 女帝は未だ覚醒しない様子で痴呆のような表情で甘えた声を上げる。

 その無邪気な表情はまるで幼女に戻ったようだ。

「ねぇ〜?はやくぅ…せいえき膣内で出してぇ…」

 ずちゅん!ずちゅん!

 少年の突き上げに合わせてグリグリと腰を揺すり彼の射精を促した。

「んぅっ!」

 更に女帝は少年抱かれて陶然としながらも腹に力を込めて膣をキュッと締め付ける。

 きゅきゅっ…

「はうぅっ…」

 その途端、少年の強かった突き込みはへなへな〜っと力を失っていく。

 女帝の膣の締め付けは強力だ。少年は射精しそうになるのを何とか堪えた。

「我慢しなくていいのにぃ…だしてぇ」

「うっ…うう…で、でも…」

 少年とてすぐさまいつもの様に生で膣内出ししたかった。だが、心にある事実がしこりを残し、彼に射精を躊躇わせていた。

 彼は思わずその躊躇いを吐露する。
 
「その…御懐妊されたのに膣内で出して…大丈夫なの…ですか?」

「………」

 女帝は妊娠しているのだ。

 彼女はその問い掛けに盛んに蠢かせていた尻の動きを止め、身を硬くする。

 暫しの沈黙の後、彼女は少年に頬寄せ、耳たぶをに軽く歯を立て囁いた。 

「無粋なことを言う…」

 熱かった筈の声音は冷気を纏っていた。

「今日そなたを呼び出したのはこの誰のとも判らぬ腹の子を突き殺してもらう為じゃ…」

「はっ?へ、陛下…」

 その覚醒し、一気に感情の温度を下げた声に少年は女帝の顔に向き直る。

 女帝の横顔は先ほどの涎を垂らしただらし無いものではない。

 中空を睨み付ける鋭い視線、引き締まる凛々しくも美しい表情は普段玉座で下僕を睥睨する皇帝のものだった。

 その突然の変貌に少年は肌を粟立て恐怖に身を竦める。

(せっかく御懐妊された御子を突き殺す?)

 その行為のあまりの残酷さ・罪深さに震える。

 射精寸前まで高ぶっていた股間の物はその恐怖から徐々に力を失っていった。

「わらわが…愚かであった」

 女帝は唇を戦慄かせそう呟いた。

 その頬には一筋の涙が零れる。

「有力諸公から婿を取ればその家が伸す。他国から婿を取ってもその国の影響力を受けることは免れまい。夫となったそやつらはわらわの命を取るやもしれぬ。だから…何人もの男に種付けさせて誰の子かも分からぬ子を望んだ」

 本来なら後見の家柄から婿を取るべきなのだが、彼女にははっきりと後見と言える家は無い。強いて言うならばグリン少年のレッドフォックス家ということになるが、それとて有力とは言えない弱小の地方貴族である。

 異論も出るだろう。だが、彼女の地位に見合う貴族ともなれば、服従の意は示してはいても内心で叛意を隠した者達ばかりだ。それは国外の王侯貴族も同じで外交強化以上に危ない。獅子身中の虫を飼うことになる。

 そこには後見の弱い女帝の苦悩が隠されていた。

「優秀な種であれば、誰の子でも良いと思った…どうせ男など添え物。世継ぎなど皇帝の権威を持ち続けんが為の道具だと思っていた。しかし…ぐしゅ…ひっく」

「陛下…」

「わらわは…わらわは…お前の赤ちゃんが産みたい!」

 女帝は少年の前で再び皇帝の貌を消し、自らの本性を曝け出す。

「この…この腹の子はお前の子だと信じたい。しかし、もし…もしこれがお前の種では無く、別の男のものであるとしたら…そう思うと不安で堪らないのだ!!」

 女帝は目を見開き、髪を掻き毟る…震えていた。

「ならば、いっそこの子を突き殺し、もう一度…もう一度お前に種を付けてもらいたいと…」

「アドリアナ…陛下…」

「嫌じゃ!嫌っ!お前の赤ちゃんじゃないとイヤぁッ!」

 いつも毅然とした姿からは想像出来ないほど取り乱し、泣き喚く女帝…

「皇帝陛下…大丈夫です!大丈夫!」

 不安で正気を失う愛しい少女の体を少年は幼子をなだめる様に抱き締め、髪を撫で下ろし、断言した。

「大丈夫…レッドフォックスの種は強い。貴女のお腹の子は絶対に僕の子です!」

「本当?ねぇ、本当なの?何で判るの?」

 女帝は半べそを掻き、幼児退行したように舌足らずに何度も問い詰める。

「それは…」

 少年はその証拠を示すようにいつの間にか力を取り戻した自分の肉棒を力強く彼女の膣奥に突き入れた。

 ずにゅんっ!

「アハぁん!」

「今、陛下の中に入っているモノはどっちの方向を突きました?」

「ひ、左側…ごりっと擦って一番奥が押し潰れそうだった…」

 突然の突き込みに甘い声を上げて快楽に身を竦めた女帝はふるふると体を震わせながら少年の問い掛けを恥ずかしそうに答えた。

「レッドフォックスの男はちん○んがみんな左曲がりなんです。それとホラ…」

 更に女帝を責め苛むようにぐりぐりと膣壁にペニスを擦り付ける様に腰をグラインドさせる。彼女はすぐに悲鳴を上げ、少年の首筋に腕を回して掻き抱いて体を戦慄かせる。

「キャァン!…う、うう…あぁん!ゴリゴリしないでぇっ!またイッちゃう!あはぁ…う…うっ…」

 …と、言う間にも二度目の絶頂に身を任せて痙攣する女帝の耳元で更に少年は囁く。

「いっぱいゴリゴリする瘤があるでしょう?これは生まれつきなんです。生まれた時は傍で見たら分からないんだけど触ってみると小さなしこりが感じられるんですって…分かりましたか?」

「は、はひぃ…」

 少年の頭を胸に抱き、絶頂直後にも膣壁を擦られ続けた女帝は強過ぎる悦楽に身を震わせて耐え忍ぶのに必死だった。

 彼が律動を緩めるとほうほうの体でありながら口を開く。

「触れば…分かるの?」

「はい!」

 巨根少年は正直だ。自信を持って答える時は本当のことしか言わない。

「じゃあ…それを確かめるまで殺すの…やめる」

 女帝は漸く安堵した様子で少年の胸に顔を埋めた。体格差が違うので体を丸める形だが、少年に身を任せる体は年頃の少女と変わらない。いや、緊張感から一時正気に戻った分だけその安堵感は大きかったようだ。年齢よりも幼児化した印象がある。

 その可愛らしい風情を見、彼女の吐露した彼への想いを知ったことで少年の抑え付けていた感情が溢れた。

「僕も…貴女を僕の精子で妊娠させたい。僕の赤ちゃんを…産んで欲しい!!」

 己が主君を孕ませたい…過激な言葉だ。

 それは浮世では禁じられた恋慕の情。

 青臭い少年の成就することのない求婚の言葉だった。

「あ…ああ…嬉しい…嬉しい!」

 女帝は歓喜の表情を隠すように熱くなった頬に手を当て少年の溢れた感情を体中で受け止めていた。

 最初に会った時から他の少年とは違って見えた。

 可愛らしい容姿の中に真摯で純粋な意志。

 忠誠とともに垣間見える純真な彼女への想い。

 体を合わせる事でその熱い想いが彼女の凍りついた心を氷解させる。

「でも…まだ信じられない。其方がもし、レッドフォックスの種が強いというのなら…わらわを激しく犯して証明して見せよ!」

「え?」

 涙を拭った女帝の表情にはもう不安の色はない。

 愛しい少年の表情を見詰め、悪戯ぽい小悪魔めいた笑みを浮かべて彼を挑発する。

 少年は女帝の様々な表情の変化に戸惑いを隠せない。

 普段、玉座で国民を奴隷として見下す凛とした美貌。

 その氷の仮面を剥がせば、男に抱かれ淫らに蕩けた性奴の、不安で泣き叫ぶか弱き乙女の、男を挑発する娼婦の…と、多様な表情を見せる。

 皇族として振る舞う内に彼女は幾つの顔を隠してきたのだろうか…

「生き残るのだろう?」

「………」

 ごっきゅん!
 
 女帝の妖艶な表情に思わず少年は生唾を飲み込む。

 彼女の艶やかな媚態に魅了されていた。 
 
 耳元で甘く挑発されると今現在女帝の胎内に宿る命を思い遣る気持ちを霧散させる。

「犯し…ます。今日…ぼ、僕は、陛下を…激しく犯します!」

「あぁん!」

 初心な少年を狂わせる魔性…

 彼は女帝を腹に乗せたまま言葉通り激しく腰を突き上げた。

 彼女の体が跳ね上がるほど力強く。

「はぁ…はぁ…こ、今度こそ膣内でイッてわらわの体で気持ち良くなって…アッ!?」

「ううっ!」

 女帝の甘い嬌声に心躍る。

 跳ね上がる両の乳房を強く握ると激しく女体がうねる。

 先にある薄桃色の乳首は恥ずかしいほど固くしこり、勃起していた。

「あぁん!あはぁっ、ああっ、アアアァッ!」

「うううっ!」

 女帝の腰が激しく振られる。

 膣壁にペニスは絞られ、擦り付けられ、奥で柔らかく受け止められる。

「もっと…もっとぉ…」

 自分の胎内を掻き回されながら女帝も啼く。

 追い詰められているのにも関らず、止められぬ欲望を更に急き立てるように少年の強烈な突き込みに合わせて自らも激しく腰を揺する。

「ふぅっ!ふぬぅっ!」

「アッ!アッ!アンッ!?」

 少年の体が興奮で紅潮する。

 激しい腰運動で汗が浮かび、滴る。

 彼に膣口を抉り回され、快楽に身悶える女帝も全身汗塗れだ。

 若い二人の体は密着し、流した汗が交じり合う。

 互いを求め合う動きは留まる事を知らないように見えた。だが、少年の身体能力は女帝のそれを上回っていた。

 激しい動きの中で女帝が先に音を上げた。

「あっ!アッ!アアッ!?は、激しっ…はげしすぎるぅ…」

「ううあ…あっ…ううううっ…」

 望んだこととはいえ、“奴隷女”として少年兵たちから受けた恥辱と暴行の数々は女帝の肉体を性的快楽に酷く脆いものへと変えていた。

「アアッ…ヒィッ…また…イ…く、イっちゃう。アアアアッ…」

 開発された彼女の肉体は感じ易い。

 実を言えば、女帝の肉体は種付け儀式の終盤には少年の巨根でなくとも、いや…愛しい少年ではない他の少年兵であってもすぐに絶頂に至ってしまうほど節操のない淫乱になっていたのだ。

「はっ…はひっ…ひっ…」

 少年を置き去りにして絶頂に至った淫乱女帝は少年の激しい突き込みに翻弄されながら半ば意識を失い、白痴のような善がり顔を見せる。

 それが少年の中に燻る女帝への独占欲・支配欲に火を点けた。

 この尊き肉体を自分の物にしたい。我が物にしたその証を刻み付けたい。

 彼の中で湧き上がる物をもう止める事はできなかった。

「うううっ、で、でるぅっ!」
 
 ぶびゅっ、びゅびゅびゅびゅぅぅぅ…

 懐妊した子を思い遣る気持ちの堰を切った欲望の奔流は一気に女帝の膣奥に流れ込んでいく。

 女帝は絶頂の微睡の中、膣奥で爆ぜた精液の奔流をうっとりとした様子で受け止め、更なる絶頂に身を任せていた。

 既に絶頂の切れ間は無く常時快楽の高みへ飛ばされている状態だ。

 びゅっびゅっびゅっびゅぅぅぅ…

「あっ…ああ…出てる。中でチ○ポがいっぱい…いっぱい射精してるぅ。赤ちゃんが居るわらわの膣内でぇ…」

 あの淫らな種付けの儀式は女帝を誰とセックスしても絶頂してしまう淫らな肉体に改造しただけでは済まさなかった。彼女は膣内で射精されることが大好きになってしまったのだ。

 被り物の隙間から垣間見る少年兵たちの射精瞬間の表情が良い。

 下賎な身分の無遠慮な精液をその膣奥で受ける屈辱感が堪らない。

 本心から巨根少年の子供を欲しいと思い、彼の子以外産む気も無いが、別の男に抱かれこの男の種で孕むかも知れぬという背徳感が別の快楽を生むのだ。だが、今彼女を感じさせているのはそんな倒錯した快楽ではない。

 彼女が愛しいと思う少年の精液が子宮に染み込む熱さはより純粋な快楽の炎となって彼女の脳内を焼き尽くした。
 
「あ…あ…嫌っ、イヤぁっ!駄目ぇっ!」 

 ぷしゃぁぁぁっ!

「うわっ!」

 長い射精を終えようとしていた少年は女帝の下腹部で突然起こった生理現象の生暖かさに驚きの声を上げてすぐさま女陰に刺していたペニスを抜いた。

 しゃぁぁぁぁぁぁぁ…

「見ないで…みないでぇ…」

 女帝は羞恥で顔を真っ赤に染めながら顔を手で覆うばかりで自分の股間から排泄される液体を止めることができない。激しい快楽で腰が抜け、大股開いた足を閉じる力すらなかった。

「へ、陛下…?」

 女帝は余りに過ぎた快楽の所為で失禁してしまったのだ。

 少年は女帝の絶頂放尿シ−ンに驚きを隠せず放物線を描いて噴き出される黄金水の流れを呆然と見詰めていた。

 おそらく人として最も見られたくない恥ずかしい姿の一つ…

 ぷしゃぁぁぁぁぁぁぁ…

「ああぁ…」

 見てはいけないと思う。だが、目を逸らすことができない。

 少年は主君の絶頂失禁に異常な興奮を覚えていた。

 昂ぶった肉柱は未だに噴き出し続ける水流に晒され、バシャバシャと水気を撒き散らしながら抗うように強く反り返っていく。

「見ないでぇっ!」

 少年の熱い視線を感じて女帝は涙を流しながら悲鳴を上げた。

 その声は予想外に大きく部屋の外に控えていた女官長の耳にまで届く。

「どうされましたか、姫様?まあっ!?」

 彼女は床に広がる水溜りを見てすぐに事情を察したらしい。

 パンッ!

「皆っ!」

 手を一つ叩いて側近の女官たち数人を招き入れるとシーツのような大振りの布に水気を吸い込ませ手早く処理を済ませていく。

「う、うわっ!?」

 女官たちは床の水溜りと共に少年の股間を濡らした小水の処理にも掛かる。それは布で水気を拭き取るのではなく、舌で舐め取っていくものだった。

 ピチャ、ピチャ…

「ハァッ!ハァッ!」

 彼女らの主の膣内で淫水に塗れ、今また黄金水滴る長大な肉竿…射精した後にも拘らず隆々と聳え立ち、雄の臭気を辺りに撒き散らしているペニスへとまるで飢えた飼い犬が餌に食らい付くように群がり始めた。いや、舌を突き出し息を荒くして四つん這いで這い回るその姿は犬そのものだ。

「おやめ!」

 小水の残滓を粗方舐め取り終わったのを確認してから女官長が声を掛けると、女官たちは少し物欲しげな顔をしたものの、すぐに舌を離し布で拭き取って静々と部屋を後にする。

 女官教育という名の完璧な人格統制。彼女たちは主君が失禁した事実も外部に漏らさないだろう。彼女らは女帝の忠実な飼い犬たちなのだ。

 女官長だけは一人残り、未だ失禁したことで泣きじゃくる女帝の頭を胸に抱き、子供を幼すように優しく背を叩く。

「姫様、“また”粗相をされたのですね?いけませんわ」
 
「うう…アイツひどいの。見るなと言うのにおしっこしてるわらわのことずっと見てるの…」

 女帝は女官長に抱きしめられると安心したらしく意外にも弱音を吐いた。

「姫様の…いえ、皇帝陛下の神々しい御姿に目が離せなかったのでありましょう。ましてや麗しき乙女の秘事…見るなと言われて目を逸らせる男子が居ましょうか?」

 女官長は髪を撫でながら幼い我が子を諭すように羞恥と怒りに震える女帝を宥めて行く。

 彼女は女帝が落ち着きを取り戻すのを確認すると今度は呆然と立ち尽くしたままの少年に声を掛けた。
 
「陛下は貴方様に可愛がられて以来とても感じ易くなっておられます。感じ過ぎると今のようにお漏らしをしてしまいますので、余り攻め立てないで下さいましな…」

「は、はい!」

 女官長に諭され、少年は驚きに跳ね上がって踵を叩き直立不動の姿勢を取る。

 途端、彼の興奮で隆々と聳え立っていた巨根がブルン!と持ち上がり臍を強く打った。

 女官長はその少年の極太のペニスを見詰めながらチロリと舌舐め擦りをして物欲しそうに微笑んだ。

「フフ…では、夜はまだ長う御座います。続けてお楽しみ下さい」

「待って!行かないで!一緒に…居て」

 退出しようとする女官長に女帝はまるで母親に泣き付く幼子のように縋り付く。

 失禁した姿を見られた少年と再び二人になることが恥ずかしくて仕方ない様子だ。

「あらあら…いつまでも甘えん坊棒でいらっしゃる。君命とあれば御側に居りますわ。…宜しいですね、小マルチャン殿?」

「は、はい…」

 見物されるのは嫌であったし、二人だけの最後の睦事である。だが、主君の希望を少年が断れるはずも無い。

 彼は影ながらそのことを残念に思い溜息を吐いたのだが…

「では…」

 しゅる…

「え?」

 衣擦れの音が響く。なんと女官長まで帯を外し、服を脱ぎ始めた。

 驚きで目を見開く少年の前でその成熟した色香を放つ裸身を晒す。

 その自重でたわむほどの母性の固まりとも言える巨乳がまろび出る。

 彼女が少年たちを案内したのは初日だけで、その後は若い女官が代わる代わるその役に就いた為、素裸を見るのは久しぶりだ。しかし、やはりその熟れた肉体は同じく豊かでありながら引き締まった女帝のものや、幼い女官たちとにものとも違い、大人の魅力を放っていた。

「にょ、女官長様っ!?」

「はい?」

「な、なぜ…?」

 女帝が落ち着くまでの介添え・見届役ならば、服を脱ぐ必要など無いはず…

 唖然とする少年に女官長はニッコリ笑い掛けると少年の体に背後からぎゅっ!と抱き付いた。

 ピッタリ押し付けられた豊満な胸の弾力が背中にはっきりと感じられる。

「あら…ご一緒してはいけませんの?それとも…私みたいなオバサンとセックスするのはお嫌かしら?」

「えっ?いや、そんな…ああっ!?」

「うふ…若い子ってイイわぁ。肌もこんなにスベスベしてここも…こんなに元気」

 女官長は彼女が吐き出す甘い吐息を嗅ぎ、本人も知らず知らずに漲っていく少年の巨根をやわやわと握り込み、扱き立てる。

 しゅっ、しゅる…

「うっ!うっ!うわっ!」

「うふふ…」

 それは軽い動作に見えて手首のスナップを利かせたリズミカルな中にも男を悦ばせ、喘がせる絶妙の手管が含まれている。それは年を経ただけではない、何人もの男をその陰に迎え入れ、楽しませた経験が生かされていた。

 堪らず呻き声を上げて喉を逸らす少年を見て女官長は妖しく唇を吊り上げる。
 
「ハハッ、わらわを苛めた罰を与えてやるがよいぞ、女官長!」

 女帝は少年が年上の美女に嬲られる姿を嬉々として見守る。

 自分の愛する少年が他の女に恥ずかしい部位を色々障られたり、尻穴を指で掘られたりしても意に介さない所を見ても彼女の女官長への信頼度は高い。

 アドリアナが皇族間の権力闘争から一番遠い位置に居たのは彼女の気性の荒さもあるが、それ以前に母親の生まれの卑しさがある。 

 彼女の母親は貧民の出で、騎士の下…従者の妻だった。

 それをパレードの群集の中で見初めた前皇帝が夫の見ている前で陵辱して生まれたのが彼女だ。

 夫であった従者は新妻の陰惨な陵辱劇を見ることを強制され、彼女が後宮へ連れ去られた後自刃して果てた。

 妻であった女もまた皇帝のメス奴隷の一人として飼われ、彼女を生んだ後、後宮の権力闘争の中謀殺される。

 何ら後見の無かった赤子の彼女を守ったのは自刃した従者の主家と奉公に来ていた現女官長の祖母だけであった。

 アドリアナの成長の過程で女官長は皇女として敬いながらも彼女の姉としての役割も果たしてきた。

 頭角を現した彼女が危うい時期にも女官として後宮に上がり老皇帝に肉体を捧げ、愛妾となることでその危機から救った。

 氷の女帝にとってただ一人心許せる、また、頭の上がらない相手…それがこの女官長なのだ。

「私の可愛い姫様を苛めるなんて…イケナイ子ね?」

「あうっ!あうぅっ!?」

 尿道口を爪で抉られ、肉の狭間を爪弾かれる。片方の手では包皮をなめす様に扱き立てられ、少年はあまりの悦楽に唇から涎を零す。

 初心で受けに回りがちな女帝と比べ、彼女は男を狂わす手管を存分に使って攻め立ててくる。

 少年は意識を繋ぎ止めるだけでも精一杯だ。理性を保たねば、すぐにでも噴出してしまうだろう。

 女官長は少年の窮状を理解しながら限界を迎える寸でのところで緩める。落ち着きを取り戻せば再び攻め立てる。その繰り返し…まるで蛇の生殺しだ。

 彼女は少年の苦悶の表情を愛でつつ彼に甘く問い掛ける。

「卑しき身分で皇帝陛下を苛めるなんてどういう了見なのかしら。それとも…姫様が何か貴方におっしゃいましたの?」

「うう…」

「答えなさい!」

 少年が快楽に身悶えて答えられずに居ると女官長は声を荒げて彼のペニスを強く握り込んだ。

 ぎゅぅっ!

「あへぇっ…へ、陛下は…」

「なぁに?」

 快楽に震える少年の反応を満足気に嘲笑いながら女官長は更に強く詰問する。

「陛下は今日一日…僕の奴隷だと…」

「まあ…それで?」

「何をしても…良いと。僕が望むのならば…お、お尻の穴も…好きにして…良いと…」

 耐え難い快楽に喘ぎながら息も絶え絶えに少年が答えると女官長は一瞬キョトンとした表情を見せた後、呆れた様子で溜息を吐いた。

「フゥ…」

 そして、今度は葡萄酒で喉を潤し、寛いでいる女帝に厳しい顔を向ける。

「姫様…いけませんわ。王者たるもの配下に偽りを申してはなりません。苛めると嘆かれておいででしたが、主人が奴隷を苛むのは当然のこと…奴隷は自分の意思を挟む事など許されぬ“物”でしかないのです」

「し、しかし!それは言葉の行き過ぎがあって…」

「言葉を…違われるのですね?」

「うっ…そ、そんなことは…ない」

 女官長からは幼き日より帝王学とも言うべき礼節を厳しく教え込まれていた。その一つに『王者たるもの一度約したことは必ず守る』という意味の項目がある。女帝は慌てて取り繕おうとするが、女官長は微笑みを浮かべながらもその目は半眼で彼女を睨み付け、刺々しい言葉で追い詰めていく。 標的は何時の間にか少年から彼女へと移っていた。

「わかっておいでなのですね?」

「うっ…うむ」

 女帝が不承不承頷くと女官長は彼女に妙な事を言い始めた。

「では…お尻をこちらに向けて下さいませ」

「ななな、なぜじゃ?」

 普段の即断即決で冷徹な様子からは想像出来ないほどのうろたえぶりを見せる女帝に対して女官長は声を荒げて畳み掛けた。

「配下に好きにして良いとおっしゃったのであれば、そうせねば偽りとなります。さあ!奴隷らしく後ろの処女をご主人様に捧げるのです!」

「うぅっ…」

 女帝は女官長だけには弱い。幼少時に刷り込まれた厳しい教えは彼女の体をどうしても萎縮させてしまうのだ。

 追い詰められた彼女は怯えながら少年に向けてその豊かな尻を向けると、羞恥で顔を真っ赤に染めて尻肉を左右に両手で割り開き、常人では晒す事の躊躇われる不浄の門を開帳しながら言った。

「お願い…優しく挿れて…」

「姫様っ!」

 氷の女帝らしからぬ懇願も気に障るらしい。

 平時、彼女は女帝に意見することは希である。国政に口を挟むことなど勿論しないし、意見を求められれば適切な助言をして年下の主人を陰ながら支えるだろう。しかし、こと後宮内、閨での事となると彼女は常軌を逸する。

 異常な興奮を見せ、教育と称して幼い女官たちを苛み、女帝でさえも今のように息を荒げて叱り付ける。

「奴隷に請う権利などありません。ただ主人の思うがまま弄ばれればよいのです!」

 それは前皇帝ペヤングが彼女を含めた女官・・・メス奴隷たちに投げ掛けた暴言だった。

 女官長は男性との睦事など考えられないほど幼き日に後宮へ上がった。猿のように皺を深くした老爺に初潮も迎えぬ青い肉体を弄ばれ、初穂を摘まれたのだ。

 以来、十数年…老人の異常な性癖に嬲られ続け、老獪な手管は肉体の開発ばかりか彼女の精神まで歪曲させていた。

 彼女を身も心も性奴に堕とした前皇帝・・その男の種であるか定かでは無いとはいえ、その娘である以上彼女には女帝を苛むに足る理由があった。

 皇帝となったアドリアナのことは妹のような存在として、また一人の女としても愛しているが、この嗜虐の感情はどうしても止めることはできない。

 それは彼女の怨嗟の感情とは逆に前皇帝の亡霊が女官長に取り憑き、毒を盛った憎き娘に復讐を果たすかのようでもあった。

「何をしてらっしゃるのです、小マルチャン殿っ!?さあっ、お早くっ!」

「ハ、ハイぃぃぃっ!」

 少年は女官長の鬼気迫る様子に気圧されながら女帝の豊かな尻を背後から掴む。

「へ、へいか…その…お尻に挿れます」

「う…くぅ…」

 女帝は少年が声を掛けると尻穴を掘られる屈辱で歯を食い縛り、一筋悔し涙を流す。

 ズンッ…

「くひぃっ…」

 一気に少年の巨根を突き込まれた瞬間、女帝は菊座を押し広げられる想像以上の圧迫に目を見開く。意図せず一気に空気を吐き出し、息が詰まった。彼女を内部から押し広げるペニスの感覚は何時まで経って留まることなく、じりじりとその容積を増していく。

「う・・・うわぁ。き、気持ちいい…」

 小さな窄まりがもたらす締まりにうっとりと快楽の吐息を吐く少年・・・しかし、彼とは逆に女帝の方は大変な状態に陥っていた。

 みしっっ…みちっ…

「さ、裂ける!裂けるぅっ!」

 引き攣った括約筋が軋みを上げ、言葉通り今にも裂けそうになっている。

 また、アヌスを犯される事への屈辱は心を引き裂かんばかりの精神的圧迫を生み、限界まで押し広げられた蕾はその部分ばかりか体の芯をも引き裂かれるような強烈な痛みを彼女に与えた。

「痛っ!痛ぁい!抜いてよぉっ!抜いてぇっ!やっぱりお尻はイヤァッ!」

 戦場で傷を負っても弱音を吐くことなく、冷たい微笑みすら浮かべて難局を乗り切ってきた彼女が今は恥も外聞もなく泣き叫んでいる。

「わ、わらわは皇帝じゃ・・・それがなぜ尻など掘られねばならぬ…ギィッ!た、助けてぇ…女官長っ!?」

 アナルを拡張される痛みに苦痛を訴え、涙ながらに助けを求める女帝に対し女官長はある器具を装着し、彼女を更に追い詰める準備をしていた。

 ぐちゅっ…

「んぅっ…あ、あの娘たちったら…い、何時の間にこんなに太いモノを使っていたのかしら…あはぁん!」

 それは女性同士で慰め合う為に使われる双頭のディルドーだった。

 その木製に樹脂を塗り固め、何重にも羊の皮膜を巻き付けたモノは野太く凶悪な姿を晒し、経験の深い女官長ですら挿入するのに難儀している。

「こんなの使っていたら並のオトコでは感じないじゃない。それこそこの子くらいのチ○ポじゃないと…フフ、堅物のあの娘たちにさせても面白いかしら?メロメロにされちゃうかも…」

 彼女は女帝の尻穴から出し入れされる少年の巨根を見て彼女のペットと化した美少女たちとまぐわせることを夢想して妖しく舌なめずりする。

「さあ、姫様。私がそのお尻の痛みなど考えられないようにして差し上げますわ」

「にょ、女官長ぉっ!?」

 ニッコリと邪悪に微笑む女官長に怖気を震う女帝。

「ヒッ!ヒィィッ!?」

 恐怖に駆られた女帝は少年に尻穴を犯されたままの姿で立ち上がって逃げようとするが、絶頂を重ねた彼女の足腰にその意思が伝わらずそのまま体反転させるように少年を巻き込んでゴロリとベッドに落ちた。

「フフ…姫様もコレが欲しいのですね?」

「ち、違うっ!違うぅっ!」

 女帝は必死に頭を振ってそれを否定するが、彼女の意思とは逆に仰向けに倒れ、大股を開いてヴァギナを晒した姿は確かに望んで股を開いたかのようでもあった。

「やめろ、女官長!ヤメロ!嫌っ!や、やめてぇぇぇっ!」

「フフ…フフフフ…」

 主の懇願も女官長は耳を貸さない。妖艶な笑みすら浮かべて躙り寄る。

 筋弛緩した女帝は抵抗することも出来ずに前にも野太いディルドーを一気に挿入された。

 ズンッ!

「キャァァァァァァッ!」

 後ろの痛みを忘れさせるというよりも更にその痛みを倍増させるような苦痛が彼女を襲う。

 何しろ少年の巨根が後ろの初穂を摘んだばかりだというのにそれに比肩する巨大ディルドーが挿入されたのだ。

 女帝はまさに体内を掻き回される苦痛にのたうち回り、悲鳴を上げた。 

「痛ぁーいっ、痛い!抜いて…ぬいてよぉ…」

「姫様…」

 女官長は滂沱の涙を流す女帝を覗き見るように顔を寄せ微笑んだ。

「…可愛らしいですわ。その痛みに耐え忍ぶ苦しみの表情が・・・んっ」

 チュッ…

 涙に濡れ、尻穴を責め苛む苦痛で歪めた渋面は本来の美貌を損ない、けして可愛らしいとは言えない。だが、女官長は本当に愛おしい物を見るように目を細め、唇を重ねた。

「ふひっ…ひっ…」

 彼女に助ける意志がない事を知った女帝の絶望は余りにも深かった。

 そして、精神の僅かな支えが無くなった瞬間、彼女の押し広げられた部分も限界を超える。

 みちっ・・・みしっっ…ブッ

「あ゛ぁぁぁぁぁぁぁっ…」

 アヌスの柔肉が引き裂かれた瞬間、女帝は獣のような声を上げた。

 ………

 ……

 …2時間後。

「アアッ、イイッ!イイッ!?すごっぉい・・・お、おま○こも…おしりのあなもっ、きもちイイッ!」

 初めてのアナル挿入・その後の二穴責めに苦痛に泣き叫んでいた女帝は何時しか快楽の嬌声を上げていた。だが、今享受している快楽は彼女の意図したものではない。

 信頼していた者から裏切られ、愛する者に暴行を受け、彼女は一度絶望の底に突き落とされた。

 そして、少年の巨根でアヌスが裂けたと同時に彼女の中で大事な何かが一本…切れてしまったようだ。

 それは彼女の脳内ではパニックを起こして苦痛が快楽と置き換わっただけなのかもしれない。だが、彼女は前後の穴を野太い性器で犯され続けるこの過酷な状況下で異常な快楽に目覚めていた。

 突き抜けた先には目映いばかりの自虐快楽の世界が広がっていたのだ。

「あはぁーっ、へいかぁ。はぁーっ、へいかぁー…」

 口をだらしなく開けたままで荒い呼吸を繰り返し、新たな快楽を求めて腰を振り続ける少年もまた無限の快楽に飲まれて正気を失っていた。

 畏れ敬ってきた女帝の尻穴の感触は彼を狂わせる。

 剣技や馬術で鍛え抜かれた彼女の下半身は息むと括約筋が凄まじい勢いで集約し、少年の固い肉棒をギリギリと絞り上げる。

 もとより小さめで狭い尻穴はそれだけでも摩擦が強く、内側の柔らかな粘膜の感触がえもいわれぬ快楽を彼に与える。

 肉体と精神を同時に満たす悦楽は彼の脳髄を蕩かし、中毒とも言える症状を引き起こしていた。

「すごぉい、おしりにはいったち○ぽがすごいのぉっ!?」

「すごい?ぼ、ぼくって…すごいの?」

「うん!おおっきくて、すてき…」

 女帝の惑乱振りも彼の精神の成長に大きな影響を与えていた。

 文武両道、周囲から神童と持て囃され、学友からも慕われながらも今ひとつ自信が持て無かった。

 学問所では何事も軽く成せてしまう。其処には自分の実力を測る物差しがない。

 優秀な兄達から『敵わない』と言われても年下だから手を抜かれているとしか思えない。

 そして、招集直前彼は思わぬ弱点を露呈していた。

 彼は女性に対する時、非常に脆いという欠点だ。

 それは原隊での女隊長を相手にした時のことだった。

 新任の小隊長・ヴァレリアは意志の強そうな切れ長の瞳を持つ美少女なのだが、自分にも他人にも実に厳しかった。

 その過酷な訓練内容や人を寄せ付けない独特の雰囲気もあって彼女は次第に孤立していく。

 そして、孤立が深まるに合わせて訓練は厳しさを増していき、遂には隊員達から悲鳴が上がった。

 そこで担ぎ出されたのがレッドフォックスのグリン少年である。

 彼が勝てば、訓練を減らす。負けたら文句を言わない。

 さほど厳しいとも思わないグリン少年だったが、仲間達の頼みは断れなかった。

 そこで女隊長と木剣を持っての対峙となったわけなのだが…困った。

 勝負が…ではない。

 彼女は年齢差が4つ上、加えて実戦経験の差もあるが、お座敷の剣技の実力では彼の方が上に思えた。

 困ったのは彼女の服装だった。

 訓練を終え、鎧を脱ぎ捨てたばかりの彼女はほとんど全裸と言ってよい下着姿だったのだ。

 赤毛のロング・ヘアを頭頂で短くポニー・テイルにまとめてある為、首筋から覗く白い項が眩しい。 

 乳首をかろうじて隠す程度の長さしかないゆったりとしたタンクトップ。

 ブラは付けておらず下乳は丸出しでおそらくバストサイズが100を超えているであろうたわわな乳房がブルブルと大きく揺れる。

 腹部は鍛錬で絞りながらも、臀部は豊かな安産型。下はショーツを履いてはいるが、カットは極めて鋭く、紐のように布地が少ない。下のヘアがはみ出してる。

 豊かな尻肉の間に紐が通ってはいるものの後ろはプルリと上向きで丸みを帯びた桃尻が丸出しだ。
 長身に似合い、股下は長くしなやかで筋の引き締まった美脚が地に伸びる。

 剣技もそうだが、彼女は大分自信家で自分の肉体にも自信があるのだろう。

 恥ずかしい部分がこぼれ落ちそうであったり、食い込んだりしても意にも介さず、隠そうともしない。

 騎士階級の娘で男手一つガサツに育てられたやもしれぬとはいえ、まるで城下のストリップ・ダンサーのような露出の多い服装をしていた。

 その見ている者が恥ずかしさを覚えるような彼女の格好に少年はその時正気を疑ったほどだ。だが、女帝とのセックスを何度となく経験した今の彼なら分かる。

 あの時の彼女が普段クールな表情を装っていても、内心深い情念を隠し持っていたのではないかと…

 彼女は年下の少年兵達に自分の肌を晒したかったのだ。自分の裸体に自信があるからこその露出願望。それを利用し、自分のいやらしい肉体を見せ付けることで少年を翻弄、更に部下達の欲情を誘い、崇拝を得る。

 それは成功した。彼はその扇情的な格好に動揺して木剣を取り落とし、あっさり負けてしまったのだ。

 魅了されたのは彼だけではなかった。不平を言っていたはずの仲間達は彼女の艶姿に欲情したのか一切の口を噤んだ。

 その後、勝ったにもかかわらず彼女が訓練を減らしたことから小隊は纏まりを見せる。

 訓練後はあの淫らな下着姿ばかりか裸体までも少年兵達に晒して楽しませることまであった。

 彼女は少年に勝ったことにより淫らな形ではあるが、尊敬を得たのだ。

 逆に少年は確たる物の無かった自分に益々自信を無くした。始終女隊長の豊満な肉体が頭から離れない。

 激しく動いた為にタンクトップから零れた乳首丸出しの生乳を間近で見せ付けられたのだ。

 その大き過ぎる張りのある胸がブルブルとと淫靡に振れる様が忘れられない。

 思春期真っ直中、精通を済ませたばかりの少年は自分の欲情を整理できずに毎日、それこそ猿のようにマスターベーションを繰り返した。

 我に返るとそれがとても恥ずかしく、自己嫌悪に陥り掛けた時、女帝から招集されたのだ。

 だから女帝に『お前は優秀か?』と問われた時はっきりと答えることが出来なかった。

 女性に対して自信を持てずにいた。

 だが、免疫の無かった彼も全裸の女性が闊歩し、セックスが蔓延する後宮内での日常に慣れ、銀髪の美少女・ライリィに勝ったこと。そして、今女帝を狂わせている事実が彼の自信を取り戻していく。

(そうか…ぼくってすごかったんだ…)

 彼はこの時自分の価値を若干過信しながらも正確に捉え始めていた。

 それは初めて抱いた女がこの国の最高権力者である美貌の女帝。

 帝国で最も美しく、最も淫らな体を持つ女性であったことから彼は彼自身を貶めていた女隊長の呪縛から解き放たれることになったのだ。

「うっ、ううっ!」 

 ぶびゅっ…

 少年は女帝の三つの穴を雄犬がマーキングするかのように征服していく。精液を噴き出しながらも腰を動かし、女帝の尻穴を抉り続ける。

「ほら、ほら、如何ですか?僕のザーメンの味は?」

「あ、熱いっ!おなか熱いのぉっ!」

 余裕から威厳すら感じられる少年の姿に女官長はディルドーで女帝を責め苛みながらも妖艶な笑みを浮かべた。

「ふふ…素敵ですわ。グリン殿。皇帝陛下も貴方の野太いペニスがお気に入りのようです。お尻が貴方を喰い締めて離しませんわ」

「二つの穴を抉られて…あ…お尻の穴がザーメンいっぱいで…こ、零れちゃう!?」

 白目を剥き、尻穴から注がれた大量のスペルマを垂れ流しながら女帝は啼いた。

「もっと…もっと出します。前も後ろも…いっぱいにしてあげます。う…うう…」

 射精の快楽に少年は理性を失った少年は表情をだらりと弛緩させ、涎をボタボタと垂らしながら抜かずの射精を繰り返す。

「まだ…出すの…まだ…」

 女帝は少年がもたらす性の恐怖と快楽に喘ぎ、泡を吹きながら彼のモノを受け入れていく。
 
「も、もう…だめぇ…」

 彼女の意識は快楽の渦に飲み込まれて暗闇へと落ちた。

 ………

 ……

 …
 
(ああ…そうか…)

 アドリアナは夢現の中でマルチャン・レッドフォックス子爵がなぜ彼女を助け続けたのかその理由に思い至っていた。

 亡くなった母の夫の従者、その主家とは…レッドフォックス。

 主家とはいえ、下層騎士の従者。その貧民出の妻が産み落とした不義の子をマルチャン子爵らは影ながら守り続けたのだ。

(そう…それは彼らにとっては当然のこと…) 

 レッドフォクス家の主従関係は堅い。

 自刃した夫、謀殺された後に打ち捨てられた妻の腐敗した遺体を市中を探し回って泥濘の中から見つけ出し、一族を挙げての葬儀を執り行った。

 喪主となった前当主は夫婦を“我が子ら”と呼び、彼らを襲った悲劇に涙を流して悔恨から噛み締めた唇からは鮮血を滴らせたという。

 血縁以上に堅い主従の絆を持つ一族…

(ああ…なぜ忘れていたのだろう。そう…私もまたレッドフォックスに連なる者…) 
 
 恩賞など要るまい。肉親を助け、手を差し伸べる無辜の愛に対価など必要ない(女官長貰っている分チャッカリしている)。

 彼は肉親とも言える幼き彼女の身を守り続けただけなのだ。

 彼女は皇帝である彼女は彼の子…レッドフォックスの男の種で孕む。

 何という縁か…

(私もまた…レッドフォックスなのだ…)

 長い間孤独と戦い続けた少女は今まで意識できなかった同胞の存在と今も胎内に注がれ続ける少年の精液の熱さで心が温まっていく。

 女帝はその温もりの中で微睡み、思考を止めた。

 ………

 ……

 …

 意識を失った女帝はその後、荒ぶる少年により口を犯され、ヴァギナと尻穴を存分に抉られて生の精液を注がれ続ける。手や足ばかりか肉体の全てを自慰に使われ、白濁に塗れた。

 威厳と冷酷さを併せ持つ『氷の女帝』はその夜、意識を取り戻す事無く、少年の良いように弄ばれ性の玩具…生けるセックス人形と化したのだ。




 (続く)


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